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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第六章
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第3回収録


「なんか庵ちゃん死んでない?少し見ない間に

 すっごいやつれてるんだけど!?」


「あぁ、なんかあの、ほら、言ってた企画のやつで

 なんか色々あったみたいですよ?」


「あっ!やっぱりあの凄い新人いたんだ!」

 しかも津乃田さん主役やってたもんね〜それはきついわ〜」


「…まあ、悩みはそれだけじゃなさそうですけどね…」


「ん?なになに?」


「なんでも無いですよ、ほら茉優さんよばれてますよ」


「はーーい」



やっと第3回の収録。そして合間合間に4話の脚本。

正直寝る暇もないくらい、忙しすぎるけど、今が1番頑張り時。


「顔死んでるって言われてましたよ」


「えっ、私ですか?確かにここ最近2時間くらいしか毎日

 寝る暇無いんで…死んでるかもしれませんね…でも、ちゃんと

 良いものは書けてるんで!大丈夫ですよ…!!」


「…!?急に気合いれられると、びっくりするんで

 止めてもらっていいですか」



「お疲れさまです、梅代さん西河さん」


「あっ、美東さん、お疲れさまです」


「どうですか、最近大丈夫ですか?」


「なんかご心配をおかけしたみたいで、すみませんでした。

 もう全然大丈夫です、やる気いっぱいです!!」


私の事で、色んな人に迷惑を…というかご心配をかけていた様で

ダメダメだな、って思うけど正直そんなに、気にしてくれる人が

いるのか、と思うと頼もしくなった。


「色々試行錯誤した第3回を、今日やっと収録できるの

 凄い嬉しいですね。西河さんの脚本も、素敵な仕上がりでした」


「そう言っていただけると、本当に嬉しいです!」


「早く皆に聞いてほしいです、このドラマ」



美東さんの嬉しそうな顔を見てると、こっちまで嬉しくなる。

初めて会った時から、ずっと熱心にしてくれて

新人の私なんかのために、あれこれ考えてくれる美東さんには

もう頭が上がらない。とりあえず今日の収録が終われば

一段落つくし、後はあっちの4話をしっかり仕上げよう。



「それでは収録開始しまーす!」



やっぱり、声優さんのお仕事って本当に凄い。

映像なんて無いのに、その光景が頭の中に浮かんでくる。

声だけで、背景や動き、キャラの表情、全てを聞いてる人に

伝えられるなんて、本当に凄い。


しかも、そのストーリーを私が作ってるなんて。


何度でも思う、この仕事は素敵だ。



「ありがとうございました、これにて全収録終了ですー!」



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