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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第五章
34/185

やっぱり貴方が私の最推しです


頑張ろう、とは思ったものの。


やっぱり人間ってそう簡単に切り替えられるものではなくて。


スタジオでの視線がきつすぎて、質問の1つもできなかった。

どんどん出来ていく作品に、こうした方がいいのでは?

こう出来るのでは?ここはどういう想いが?

と言う意見があるのに、何も喋ることが出来なかった。


1つ不安ができると、考えれば考えるほど

その不安がどんどん大きくなっていって

自分が喋ることに対する、恐怖だけが残った。


逢坂さんは凄い。あの視線をもろともせず

自分の意見をどんどん言っていく。

そのメンタルが、何度も言うけど本当に凄い。

彼女の今まで育ってきた環境、とも言うのか。



とにかく、私は何も進んでない。


今日は打ち合わせ。

もう遠野さんが、3話を書いているところだ。

私も4話をところどころ仕上げてはいるけど、もっと

ちゃんと話して理解しなければ細部まで詰められないのに。


(よし、ちょっと、飲み物買ってこよう)


自販機で缶コーヒーでも、と思い来たけど…


「次は4話かー、次、浅川さんとこの?」


「あぁ、そうだったねー、あの人勢いが良かったの

 最初だけじゃない?最近打ち合わせいた?」


「いたよ、全然喋らないけどね、ははっ」


(来るんじゃなかった…私本当にタイミング悪っ…)


通路の突き当りの物陰に、おもわず隠れる私も私か。



「あっ、津乃田さん!お疲れさまです〜」


「お疲れさまです〜〜」


(しかも津乃田さんまできちゃったよ、ここ突き当りだから

 戻るに戻れないし…このまま嫌な話聞いとかなきゃいけないのか…)


「もう3話ですね、早いですねー!」


「そうですね〜、来週中には4話ですもんね。

 楽しみはいつも終わるの早いんですよ〜〜」


「4話といえば、西河さん?浅川さんとこで働いてるって

 言ってたので、どんなものか、と思ったんですけど全然ですね。

 この企画も浅川さんのコネで参加だったりして、はははっ」


(あ、だめだ、泣くな泣くな、午後もまだ打ち合わせあるんだから…!)


「あ〜、そうですね〜最近は静かに参加してますもんね〜」


(津乃田さんからこんなに言われるとは思ってなかった…

 さすがに…きついなぁ…どうしよっかな……はははっ)




「でも、本当にコネだなんて思ってます??」


(……えっ?)



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