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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第四章
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これは予想外の強敵現る2


「天馬社企画部の斎藤宗一郎さいとうそういちろうです。

 今回はリレー形式脚本でラジオドラマを作るこの企画に

 参加して頂き、ありがとうございます、宜しくおねがいします。

 それでは美東の方から企画の説明を改めてさせていただきます」


「美東です、宜しくおねがいします。

 皆さんは新人ですが、直近で賞を受賞されている才能ある

 方々です。そんな皆さん4人で今回は脚本を書いていただきます。

 今から大まかなストーリーと、順番を決めたいと思います」



斎藤さんは美東さんの上司にあたる方だそうだ。

ものすごいイケメンなんだが…モデルとかと勘違いしそうだ。


美東さんが企画を説明した直後、お姫様が口を開いた。



「主役の声優は津乃田さんにしてよ、それは変えたくないわ」



こいつ、なにを、言い出すんだ!!


思わず目を見開いてしまった、驚きが

口にでなかっただけ褒めて欲しい。本当に。


斎藤さんと美東さんもびっくりしたような表情が見て分かる。

すると、恐る恐るスタッフの1人が口を開いた。


「あの、逢坂さん、すみません、まずは大まかなストーリーを

 決めてからでないと声優さんは…」


「じゃあ、津乃田さんがやる役に合うようなストーリーを

 作ればいいじゃない?そうよね?」


スタッフの言葉に、かぶせるように発せられたその声は

島崎さんに同意を求めていた。


「あ、、はいっ、そう、ですね…そうしましょうか!」


お姫様は、島崎さんの動揺しながらも、肯定した

その意見に満足そうに微笑むと。


「じゃあ、その方向で。ラブストーリーにしましょう!

 あ、でもそうなると相手役が邪魔ね、好きな人の女絡みなんて

 みたくないもの〜」



なんとも、この人は、津乃田さんは自分の恋人か??


はっ、ダメだ、顔面が硬直してる気がする。


「そうね〜、ミステリーはどう?

 津乃田さんの探偵とか刑事役とか、凄く素敵でしょ?」



正直こんなにいい加減なことを言っても、この人は許される。

それは、私でも分かる。


業界のことにはまだまだ全然、詳しくない私ですら知っている

逢坂グループというのは、今のこの日本を代表する大企業。

テレビ、ラジオのスポンサーになっていて、きっとこの業界に

いる人間で、逢坂グループに逆らう人なんていないのだ。


斎藤さんも美東さんも、諦め半分、といったとこ。


「では、ミステリーでいきましょうか。

 主役の声優さんは津乃田さんにお声をかけさせていただきます。

 皆さんもそれでよろしいですね?」



斎藤さんがそう言うと、皆静かにうなずいた。


皆で脚本を書く、とは名ばかりのようなこの企画。

美東さんがせっかく誘ってくれたのに。

本当に私の想像するような、脚本が書けるかな…


しかも、きっと津乃田さんは主役をやってくださる。


私はこんな形で、津乃田さんと一緒に作品を

やるはずじゃなかったのに。



このやるせない気持ちは、どうしたら良いのだろう。



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