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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第三章
20/185

もはや貴方が推しになりそうです4


「乾杯〜!」



烏龍茶を頼んだら、え?お酒飲まないの?、と

言われたが、取材で誘ったくせにどういうことだ、と思いつつ

裕さんも同じ様に、烏龍茶を頼んでいた。



「取材、といっても正直、んー何を聞けばいいやら…」


「そんな深く考えなくて良いじゃないですか。

 まあ、提案したのは僕ですけど、とりあえず、話しましょうよ」


裕さんは緊張を解してくれるのがうまい、というか

さっきまでどうしよう、って悩んでたはずなのに

裕さんと話してるうちに、だんだん不安が無くなってく。


正直オタクだけやってた時の、裕さんのイメージって

男性声優とつるんでる方が好き!面倒くさいこと嫌い!

イジメるのは楽しいから好き!って感じのイメージだったけど…

(今思うと本当に失礼)


こうやって、作品に対して真剣に向き合って

手伝って、アドバイスしてくれるところは

ちゃんとした人なんだな、って思う。


しばらく裕さんと話していたけど、そろそろ本題だ。


「裕さんって、ファンの方で気になった人が

 できるとかって、ないんですか?」


「んーーー、気になるまでは、いかないかな。

 やっぱり人となりをみないと、ステージから見るだけだと

 外見しか見れないじゃないですか?」


「やっぱりそうですよね…だから、このシーンで

 推しと接触させたんですけど、この部分の推し視点を

 詳しく書いていくのとか、どうですかね?」


「いいですね、どこで、推しの感情が動いたか。

 それがはっきり分かるだけでも、違うと思いますよ」


「あっ、なんか、いい感じの流れが書けそうです!」


「っはは、ほんとですか?それは良かった」


「裕さん彼女とか居ないんですか?

 あっ、聞かない方がいいですね、こんな事」


「別に大丈夫ですよ、いませんし。」


「そうなんですか!(居ないのかこんなにイケメンなのに)

 でも、人気もあるし大変ですよね、いたらいたで…」


「僕たちって結婚とかしても言わないじゃないですか?

 正直イメージって大事ですし、作品にも関わってくるから。

 でも別に、いらないわけじゃないんですけどね?」



そういう裕さんの顔は少し寂しそうで、人気があっても

幸せじゃないんだな、って感じてしまった。


声優さんって、表に出る仕事じゃないけど

それでも、作品のイメージを背負ってるわけだから

私生活にも気をつけないといけない。


過激なファンだっている。

ネットには多くのファンと同じくらい、アンチもいる。


こうやってご飯に行ってくれてるけど、それすら

もしかしたら迷惑をかけてるのかもしれない。


考え出すときりがないけど、オタクとしては

推しに迷惑はかけたくない。


推しじゃないけど、裕さんは。

いや、まあ、冗談いってるわけじゃなくて、もしこれが

津乃田さんだったら色んな意味で、ご飯なんかいけないな。



「どうしました?何か考えてます?今」


「えっ、あぁ、いやそんな事ないですけど…」


「僕に迷惑かけてないかな、って顔してますけど?」


「へっ!?なんで…」


「彼女の話からどう考えたら、そこまでの思想になるんです?」



確かに、それは自分でも思う…。



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