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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第三章
16/185

これはもう、ツイてるとしか


「今日だっけ?庵ちゃんの結果」


「みたいですね、朝からずーっと動いてますよ」


「僕もね〜緊張するとソワソワしちゃうんだよ〜」


「晋太さん、のほほ〜んとしてますけど?」


「ねぇ〜宏太くん、僕の扱い雑だよ〜」



朝からずっと緊張してる、大賞になんて、なるわけ無いって

分かってるけど、それでも、どこかで期待する。


結果のメールが来るまで、あと10分……


「庵ちゃ〜ん、とりあえずご飯でも食べない?」


「晋太さんが唐揚げ買ってきてくれたって」


「えっ、あぁ、そうですね、お昼ごはん先食べちゃいます」



食べ終わったらきっと来てるだろうな、緊張するな。



「庵ちゃん、どんな結果でも、まずは一歩だよ。

 その一歩から、次へと足が踏み出せるんだから」


「晋太さん…そうですね、応募してこそ進めますもんね!」


「この唐揚げ美味しいっすね!どこで買ってきたんですか!?」


「宏太くん、僕今すごく良いこと言ったんだけど?ねぇ?」


「んー!ほんとだ!美味しい!」


「え?庵ちゃんまで?ほんとに?そんなことある?」



晋太さんが気遣ってくれたおかげで、実はそこまで

重く考えなくて良いんだ、って思えて。

やっぱり、この人はどこまでも、しっかりした人だと実感した。

こんな呑気そうだけどね。


「あ、メール来てるよ」


「えぇ、宏太さん先に見ないでくださいよ!」


「見てないってば、ほら、早く早く」


「あ、まだ心の準備が……えっ?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


この度は、ご応募いただきまして、誠に

ありがとうございます。厳正なる審査の結果

入賞いたしましたことを、ここにご報告させて

頂きます。今回入賞いたしました作品は、入賞

特典として弊社が企画いたします、ラジオドラマ化

させていただきますので、下記日程までにご返信

頂きますよう、よろしくおねがいします。


天馬社 新人作家発掘係 美東天里みとうあまり


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


どういう…?ん?入賞?ほんとに?ほんとに?


「これは……えっと……」


「よかったじゃん!庵ちゃん!入賞作品に選ばれた5作は

 ラジオドラマ化してくれるんだって!!」


すっかり忘れてた、大賞ばかりに目が行って、すっかり。

まさかまさか、入賞するなんて思わないじゃないか。


「ほら、早くメール返しな、よかったね、庵ちゃん」




微笑んでくれる晋太さんに、泣きそうになった。


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