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推しよ!どうかこのキャラ演じてください  作者: 津河ここめ
第三章
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オタ活と同時にピンチです2


「あ、やっぱりそうですよね」


時間を巻き戻して欲しい、今すぐ。

バレてしまった、と言うか、あの時話さなかったのに

なんで梅代さんは、私の事を知ってるのだ。


「あの、なんで、えっと…」


「あ、歳が近いので、お二人とは話そうとしたんですけど

 なかなかタイミングがなくて。でも今日来てらっしゃったんで

 帰る前に見つけられてよかったです」


「あ、あぁ、そうなんですね、はははっ」


まずい、これはちゃんと笑えているか私。

いや、そりゃ梅代さん推しからしたら、人生で1度は

聞きたい最高のセリフだろう。

自分が帰ろうとしたところに、推しが探しに来るなんて。


でもそんな事言ってる場合じゃない。

私は梅代さん推しでもなきゃ、バレてもいけなかったのだ。


はっ、津乃田さんは知っているのだろうか‥!


「あの、津乃田さんは‥今日来てたこと‥あのっ」


「え?あぁ、知りませんよ、西河さんだって確信も

 なかったですから、言わなかったんですけど‥

 言ってたほうがよかっ‥」


「い、いいわなくていいですっ!!」


「ははっ、やっぱり津乃田さんのファンとかなんですか?」


「えぇ!なんで、なんでですかっ!!」


「公録の時から、津乃田さん凄い見てたし、緊張してるし」


私ってそんなに‥


「わかりやすかったですよ」


なんてこった‥

宏太さんに気付かれ、梅代さんに気付かれ‥

津乃田さんにもバレてるんじゃないかこれは‥



「そう、でしたか、なんかすみません、今日もこっそり

 見に来たはずなんですけど‥」


「津乃田さんはたぶん気付いてませんよ、だめなんですか?

 ファンですって言えばいいのに」


「だめですっ!」


宏太さんにしたように説明すると、梅代さんはしばらく

黙って私の話を聞いてくれた。


「僕なら1番に言っちゃいそうです、ファンです!って

 すごいですね、西河さん。そこまで徹底して頑張るなんて」


そう言ってくれる梅代さん。


「実は、津乃田さんがきっかけなんですよ、脚本家目指してるの

 あの人に、演じてもらえるような作品を作りたくて。夢なんです」


何を突然語ってるんだ私は、初めて会った梅代さんに。


「そうなんですか‥いい夢ですね。

 あの、突然言うのも変なんですけど、友達になりませんか?」


「へっ?友達?」


梅代さん、頭がおかしくでもなったのか?

あ、まずいまずい、つい失言を。


「あ、あの、なんか西河さんのお話聞いてると

 どうなるか知りたくって、それに西河さんもなかなか

 お話できる人、居ないんじゃないですか?」


人のことを、友達が少ないみたいな言い方するじゃん。

まあ、でも確かにここまでちゃんと、この夢を語った事なかったな。


「そうですね、私も、お話できると嬉しいです‥!」


「ははっ、そうだ、庵さん‥?でしたよね?お名前で呼んでも?」


破壊力!!推しじゃなくても、鼻血がでるぞこれは。


「はいっ、大丈夫です!」


「僕のことは裕でいいですよ」


恐れ多すぎる!!ファンから殺されるぞ私‥


「いや、私は梅代さんで‥!」


「裕、です。ね?」


なんだ、ね?って!ね?ってなんだ、半端ない威圧感!


「あ、はい、裕‥さん‥!」



「ははっ、よろしくです」




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