新年も慌ただしく過ぎていく3
ガチャッ
「拓ちゃーん!ごめんごめん、17時過ぎちゃった!
あら、寝てる?」
「ん〜、あ、晋太さん、寝てましたね、僕。ははっ」
「庵ちゃんも来てたみたいだね〜、ほらっ」
「えっ?うわ、全然気づかなかった…」
「なに書いたんだろうね、これ、猫?たぬき?犬…?
不思議なもの書いたな〜〜庵ちゃん」
(ん、この絵どっかで見たこと…あるような…?)
「庵ちゃん、まだ居たら良かったのにね〜〜
よしっ、ところで拓ちゃんは、何の話だったの?」
「あぁ…それこそ、庵ちゃんのことなんですけどね…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
昨日は津乃田さんの寝顔が見れて、なんだか
夢のような日だったな、仕事は1つなくなっちゃったけど。
今日は舞台の稽古。もう初日まであまり時間はない。
と、言うか来週にはゲネだ…まだ、全て通しての稽古も
まだ1回もやってないと言うのに…(大丈夫なのか?)
「西河さん、ここの演出なんですけど〜〜」
下坂さんと晋太さんの場面は、なぜだか皆
凄くこだわってくれて…羽多さんまで…
「庵ちゃんが書いてくれた、このシーンを
起点にして、最初の流れから少し変えようと思って」
なんて言って、終盤に向けての内容を
少し変えていたくらいだ…(役者さんには申し訳ない)
でも、羽多さんがすごいと思ったのは
私の書いたこの内容を、上手いこと付箋にして
最後にもって行った…恐るべし羽多さん…
「あの、ここの時って暗転するんですかね?」
「はい!次の客が来る前に、ここで暗転します」
「なるほど〜〜、わかりました」
「どうしました、晋太さん?」
「ん?あぁ、演出上足元に道具が多いから、暗転したら
ちゃんとはけれるかな、って少し不安」
いつもふわふわしてる晋太さんも、舞台上では
役者さんの顔になってて、喋り方から凄くしっかり
しているのが伝わってくる…(失礼)
「暗転の話?はける時、分かるようにバミる?」
「あ、本当に?そうしてくれると助かる。
転けたら洒落にならないしね、ありがと羽多ちゃん」
「あの、僕って突っ立っとけば良いんですよね?
えっ僕、移動あります?」
「下坂くんはないよ〜、そのまま、そこで、ステイ」
「ステイ!…ステイ…」
下坂さん、反応を見てると面白いな…
本当に40手前…いや!そう言えばもう40代だったわ…
声優さん見てたら、自分の年齢感覚がおかしく
なったのかと思うわ、怖い怖い。
「あ、そう言えば、庵ちゃんきのう事務所来たの?」
「行きました!津乃田さんが寝てたんで
すぐ帰りましたけど」
「なんだかんだ、年末からずっと会ってるね、僕も
庵ちゃんも、拓ちゃんも。ふふっ」
「凄いですよね、社畜ですよ、これは完全に!
休むっていいながら仕事の話ししかしてないですよ!
ブラック企業ですね、晋太さん…」
「えっ、晋太さんの事務所ブラック企業なんですか!
やだっ、めっちゃ怖い!!!」
「ちょっと、庵ちゃん、下坂くん誤解するから!
違うからね!違うからねぇ!」
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記念すべき100話目でした、いつも読んで
くださる皆さん、本当にありがとうございます。
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