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何もできない

作者: ちょり

私は周りに認められたいという気持ちがとても大きいけれど、今の時代には自分を表現できる方法がありすぎて、何もできなくなった。絵を描いてインターネットとかに載せていたこともあったけれど、絵を描くのが好きだったわけではなくて、自己を表現するために絵を利用していただけだった。それはギターを弾くことでもブログを書くことでも良かったので、もう何年も絵を描いていない。

今は一日の大半を役立たずとして過ごしており、余計に承認欲求が大きくなっている。毎日本当につらくて、あの時こうしていれば、と戻ることのない過去にすがってしまうことすらある。本を読まなくなったので語彙力がなくなり、人と充実した会話をしなくなったので相手のことを考えた言葉が出なくなった。ただ身につけたのは、少しの生活力と、正常な人間のふりをすることだけだった。部屋がずっと寒いので、動けずにジッとしている。脳みそをプチプチで覆われているせいで、道ばたの花にも気付けないし、味の濃い野菜炒めになってしまう。十分考える時間はあったはずなのに、私はまだモラトリアムに居続けたいと思っている。

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― 新着の感想 ―
[一言] 四年間役立たず扱いされてた私が、上司が替わったとたんに業績大幅アップ!そんなこともあるので、無責任な言い方ですが、頑張りましょう。ああ、貴作品、とても好きですよ。承認してます。
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