体育のあとに…
「おやおや、須藤殿、体育終わりでござるか」
「おー!あっくんじゃん!そーなんよー。さっき長距離走終わってなー」
「ぬー。長距離走でござるか…いつもの体育が長距離走に代わるとは…神は拙者にどれほどの授業を与えれば気がすむのでござろうか…!」
ガシッ
「神が試練を与えるのはお前だけでないんだ。俺らはいつだってアイツに見張られているんだ。下手なことを言えばいつ、どごで天罰がくだるかわからねぇぞ」
「フッ」
「ヘッ」
-閑話休題
「そういえば、メガネ師匠は何処へ?」
「あー、アイツ?なんか長距で気分悪くなったとかで保健室でサボるって」
「…そうでござるか、それじゃあ俺は適当にやっとくか…」
「大丈夫だぜ、あっちゃん。アイツはわざわざ俺と走ってくれたから保健室で死んでるわけで、そんな強制はされなかったから。だから口調くずれれほど思い詰めなくてもいいぜ」
「ハッ!油断したでござる!さて、そろそろ例の"アレ"についての話に移ろうでござろう」
「フッ…"アレ"…か」
「そう、その名も…
「俺の健全な青春時代」
でござるな!」
「ああ、この前の冬発売のエロゲだよな。」
「そう!普通のエロゲ同様、主人公の周りの女の子を攻略していくのは普通、だがしかし!普通のエロゲとは異なるのはここから!主人公の周りの5人の女の子とはそれぞれ適切な関わり方があってその正しい接し方を誤ったが最後!そのままバッドエンドへ一直線というエグさ!というかむしろ正しい選択のみを続けるとエロシーンゼロというプレイヤーにとってはバッドエンドだがキャラクターはみんな幸せというトゥルーエンド!!なんてドS仕様!!」
「そして、気に入ったキャラクター1人にのめり込んだら他の4人が全員バッドエンドでクラスメートに NTRれてるか、円光ルート一直線というのをわざわざ俺のお気に入りの1人とのデート中にダブルの意味での挿入という胸糞悪さ!だがそれがいい!よくないけどイイ!というドS専用エロゲだな!」
「フッ、よくわかってるでござるな。終わった後の気分は最悪、だがそれでも頭から離れないというあのネバネバ感。実に玄人向けで荷が重かった…」
「ああ、アレ何人かルート開拓してるとホントに人間不信になりそうになるよな…」
「拙者、一時期本気で誰も信じられない、なんて思ってたでござるからな…特に女子」
「ああ…思い出すだけで気分は最悪になるが、それでも全員のルートが気になって頭から離れねえ。完成度は高いよな…」
「そうでござるな…はぁ…」
「はぁ…」
「気分最悪でござるが、次は物理なのでそろそろ拙者はこれで」
「ああ…寝ないようにな…」
「…もし寝たら絶対悪夢でござるよ、後悔したくないでござるから絶対耐えてみせるでござる」
「ああ、そんじゃあな」
「それでは」
---キーンコーンカーン
「あ、そういや次化学で移動教室の上に着替え終わってねぇじゃん…」
・*・*・*・
結局、『保健室への付き添い』という常套手段で遅刻は回避。
セーフ
……え?ダメ?
もしホントにこんなゲームがあったらすみません、知らなかったんです!!いやホントに!!
ちょっとあっくんのキャラがブレブレで…