体操服
「なぁ」
「ハァ…ハァ…なんだ…須藤…」
「あいも変わらず今日も興奮してんな」
「ハァ…ハァ…うっ…さい…」
「でもよ、横で聞いてると、ちょっと心配になるくらい鼻息荒いからよ。そろそろ鼻血でも出てくんじゃねぇかと」
「だ…から…!体力無くて…悪かったな…!」
「まぁ、お前にしてはよく頑張ってんじゃねえの?あと3キロあるけど」
「ハァ…ハァ…マジか…そろそろ…マジで倒れんぞ…」
「しょーがねえな。ちょっとペース落としてやんよ。それにしてもよ。やっぱエロくねえか?アレ」
「ハァ…あ、あれ?てなんだ?」
「それは、アレだろ?」
「ああ…アレ…か?」
「ああ、アレだ」
「おっぱい!」「ふともも!」
「ハァ!?お前、何言ってんだ?」
「ハァ…お、お前こそ…また…おっぱい…かよ?」
「おっぱいに決まったんだろ!?見ろよ!あの体操服という紙装備かつ神装備である『体操服』の女子を!通気性を維持するためにただでさえ薄く、身体にフィットした衣服がこの長距離走のお陰で!さらにその健康的な汗により肌に張り付き、教師のセクハラかとも思うような『ジャージ禁止令』!これによってその身体のラインはもう見えっ見えで、その女性の象徴とも言うべきおっぱいが一歩ごとに大きく動くその上下運動!まさに天上の果実の如く実るそのおっぱいが!あれが見えないとは言わせないぞ!!」
「ハァ…ハァ…ゲホゲホ。よし、整えました。ああ、確かにその目を引きつける上下運動については認めよう。しかし!!ただ目を引きつける上下運動というだけであればそれはおっぱいが一番とは限らないだろう!そう!それはポニーテール!しかし、今回はその魅力について置いておこう。俺が言いたいのはその健康的に躍動するふともも!お前も言ってたが体育教師から言いつけられる理不尽な『ジャージ禁止令』!そのお陰で普段はスカートによって遮られ、見ることのできないふとももの健やかな筋肉の躍動ッ!あの健康的な筋肉を備えながらも女性らしさも同居し、柔らかくも触り心地の良さそうなその御足様!その普段は感じることの出来ないエロスがお前にはわからないというのか!?」
「…やはりお前とは一度決着を付けなければいけないようだな」
「ああ、お前のおっぱフェチにはもううんざりだ」
「俺はお前のその変なこだわりのほうにもうムカムカしてんだよ」
「変なこだわりとはなんだ!お前にはどうせその希少性、見え方や環境によって変化する女体の神秘に気づいてないからわからないのだ!」
「お前こそ!あのおっぱいの柔らかさ、美しさ、そしてあの偉大さがわからないからそんなに浮気を重ねてるんだろ?」
「ぐぬぬ…!とにかく!体操服にはふとももだ!」
「それこそ間違いだとわかんねぇのか!おっぱいだよ!」
「ふとももだってーの!」
「おっぱいに決まってんだろ!?」
「ふともも!!」
「おっぱいっ!!」
「ふともm
お前らァ!まだまだ体力余ってるようだなァ!休みなしで全力で10キロ走ってこいッ!!
「ハァ!?」「マジか…」
「「あんのクソゴリラがああああ!!!」」
お前ら…!放課後にも追加すんぞ!!
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それからの体育では『ジャージ禁止令』の発令は無くなり『ジャージを着ないでほしいお願い』程度になったという。(それでジャージを着ない女子はいないが)