平和な昼休みwithヒロちゃん(♂)
「お、ヒロちゃんじゃん。毎日毎日よく練習してんなー」
「あ!珍しいね!どうしたの?昼休みに音楽室に来るなんて!」
「いや、実はさ…俺、オケ部、辞めようかな…て思って」
「えええええ!?本当に辞めちゃうの!?そんなあ!!君が辞めちゃったら僕は一体このオーケストラ部で漢1人でどうやってすごせと言うんだい!?もちろん他に男子がいないとしても僕は周りの女の子に混じって楽しく過ごして、あわよくば『俺様だけのハーレムでも築いちゃおうかな、ここの女は全部俺のだから勝手に手を出すんじゃねぇぜ?』とか思わないこともないけど、だからと言って、君が抜けたことで出来る僕の心の隙間はなくならないんだよ!?正直君が居なかったら居なかったでハーレムのほうがいいかな?なんて思ってきてなくもないけど、それとこれとは話が別なんだから辞めちゃやだよ!!」
「…お前て、ホント面白い奴な。辞めるってのは嘘だよ。俺の事を思ってくれてありがとな」
「え!?嘘なの!?なーんだ…もう…心配したじゃあないか…」
「ああ、実は須藤の奴が昨日エロゲを徹夜でやってたらしくてな。それで寝不足だとかで今、教室で寝ちまって暇だったんだよ」
「須藤くん、寝不足なのかー。あと"エロゲ"ってなに?ゲームが好きだっていうのは聞いたことあるんだけど、どんなゲームかは知らないんだよね」
「あ?そりゃアイツがやってんだから男の《ヒューン》を《ヒヒーン》に《ズッキューン》するのは当たり前。激しい奴になると学校の廊下で《ガラガラガラガラ》して《ワンワン》してあげくには…」
「わぁぁぁああ!分かったよ!分かったって!もう!なんでそーゆー話を女の子が周りにいるっていうのに始めちゃうかな!?」
「まぁ、今の話、俺が参考にしてんのはあくまで"そーゆー"小説だからな。実際のゲームがどうなってんのかは知らん」
「そんなのは関係ないんだよ!とにかく!こういう下世話な話を女の子の前でしちゃいけないの!」
「じゃあ、今度男だけで楽しく猥談しようぜ、な?」
「そ、そーゆー話でもなくて、ええと、あー…」
「ははっ、悪かったって。お前、こっちの話得意じゃないもんな。それでよ、練習再開の前に1つだけ聞いていいか?」
「うん?なんだい?」
「…お前、ホントは俺が辞めなくて残念とか思ってね?」
「………。やぁだなぁ!僕がそんなこと思うわけないじゃないか!!だって僕と君の仲だろ?」
「(だからこそ、て思うとこもあるんだけどな)」
「ん、どうかしたかい?」
「はっはっはー、なんでも無いに決まってるじゃないか」
やっぱコイツ、面白いけどちょっとヤバイなと思うのは心の中で留めておこう