朝の清掃
「なぁ」
「なんだよ須藤」
「俺ら清掃委員じゃん?」
「ああ、そうなっちまったな。まぁ別にいいけど」
「んでだ。清掃委員て週一で朝早く来て清掃したりすんじゃん」
「あぁ、俺は掃除好きだからいいけどな」
「そんで、朝早くの学校てエロくね?」
「…は?」
「いやさ、朝早くの学校、自分以外の生徒はほとんどいない教室。そしてその教室のなかの女子の席!舐めまわしたくなるじゃん!」
「いやいやいやいや、さすがに俺もそれには付き合いきれないわ、ごめん、絶交しよう」
「あ、え?マジ?そんなにあり得ない?だってイマドキのJKってみんなスカート短いじゃん?そんなJKが座ってる机と椅子だぜ?あいつらほとんどパンツだけだ椅子に座ってることになんじゃん。その机と椅子が自分の前に置かれてて、誰にまで見咎められることないんだぜ?それって最ッ高にエロいシチュエーションじゃね?」
「はぁ…お前童貞こじらせてそこまでイッちまったのか…まぁわかんなくはねえけど」
「だろ!?」
「でもな、俺は朝の学校でエロいつったらトイレのほうがエロいだろ。普段の学校では廊下に必ず誰かしらの視線があるじゃん。でも朝、その時間帯だけは廊下に誰も居なくてそこには普段男が立ち入る事がモラル的にあり得ない女子トイレという禁域がある。そこではパンツなんてもの以前に何も着ないで女子が座ってんだぞ?そりゃもう妄想が止まんなくなんだろ?」
「あぁ、確かに女子トイレの放つ魔力に誘われてフラフラ〜と入ってしまいそうになったことはあるな。ギリギリ耐えたけど」
「だろ?教室っていう日常にエロを求めんのもいいが、少しの勇気で立入れる場所もあるってことだ」
「あぁ、そうだな」
「よし、勇気は持ったな」
「それじゃあ…」
「ちょっと待て!」
「ハイ?なんすか?先輩」
「お前ら…本当に女子トイレが最ッ高にエロい場所だと思ってんのか?」
「…!それはどういうことッスか!?先輩!」
「お前ら…『女子更衣室』をわすれてんだろ」
「ハッ!そうか!女子更衣室…!」
「そうだ、かの場所は我々男にとっては人生で一度も足を踏み入れたことのないもし踏み入れたらそこでジ・エンドという禁忌の場所。しかしそこは普段女子高校生という甘く柔らかな果実がその皮を剥がし芳醇な香りを漂わせる花園…!あぁ、かの場所に誘われて囚われていった虫(男)はいったいどれほどいるのだろう…まさに誘蛾灯のように!しかし!この朝の時間であれば周りの目は少なく、しかも朝練をしている女子の着替えが放置されている。これを至高と言わずなにを至高と言おうか!!これこそが我々男子にとっての楽園であるのだ!」
「先輩…俺ら間違ってました…!」
「貴方こそが我々の救世主!貴方の言葉の前で女子トイレ程度で満足出来るわけがない!」
「お前ら…わかってくれたか」
「ハイ!」
「それでは我らの心は1つだ、それでは」
「「「行くか」」」
おい!お前ら、ちゃんと掃除しろよ!
「「あ、すんません先輩」」
「お前ら!?」
「自分たち、女子の先輩には逆らえないんで」
「いくら先輩の誘いだからって所詮は男ですし(笑)」
「くっ!そういうことか!キサマら!それではいいだろう!私一人でこの壁を乗り越えてやろう…!」
「あ、先輩、壁とか言ったら…」
あぁん!?誰が壁だって!!??
---ドーン、ババーン、ドンガラガッシャーン、ギュギューン、バンッ、カッキーン、ぐるぐるぐるドッカーン「嬉しくなっちゃうなーあ」、ヒューン、ビターン!
フィニッシュ!163コンボ!
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それ以来、救世主を見たものはだれもいないという