この空はどこまでも
〜プロローグ〜
君と過ごしたあの時間はいつまでも忘れない
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確かあれは3年前のこと。君と私が付き合い始めてちょうど1年がたったとき。
私達が出会ったあの河原で見た空はとても綺麗だったね。
今思うと、あの時あんなに綺麗な空を見れたのは、「キセキ」だったのかもしれない。
私と君の最後の思い出として・・・。
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河原に行ってから2日後の朝。
----トゥルルルルルルル トゥルルルルルル----
電話がなった。
私は少しかれた声で。
「もしもし?・・・・。」
しばらくして電話の向うから聞こえたのは君のお母さんの声だった・・・・。
君のお母さんは今にも泣きそうな声で私に言った。
「あのね・・・拓がいなくなっちゃったの・・・・。」
私は拓のお母さんの言っている意味がわからなかった。
「え?それ、どういう意味ですか?」
それから少しの時間が過ぎて拓のお母さんは言った。
「あのね・・・拓、昨日、事故にあったの・・・。」
拓のお母さんの声は涙声へと変わった。
その後のことはなんとなく分かる。
電話が切れたあと、私は泣いた・・・・。
詳しい事故の原因はまだわかってない。
分かっているのは、拓が歩いていたらそこに車が突っ込んできて・・・・それで病院に着いたときにはもう遅かったんだって・・・。
涙がどんどん出てくる。
だって・・・拓は何も悪くないのに・・・・。
もう拓と会えないなんて・・・。一緒に笑うことも、ケンカすることも・・・。
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拓がいなくなってから一週間がたった。
拓のいない毎日はなんだか切ない・・・・・。
そんな時。
-----トゥルルルルルル トゥルルルルルルル-----
電話がなった。・・・・あの時と同じだ。
「はい、もしもし。」
「あ、美穂ちゃん。」
拓のお母さんだ。
「あのね、拓の鞄から良いもの見つけたの。今から家に来てくれる?」
「はい。」
この時はあんなに良いものがあるなんて思ってもみなかった。
----ピンポーン----
「はいー」
家の中から拓のお母さんの声がする。
----ガチャッ----
「美穂ちゃん。さぁ上がって。」
拓のお母さんはニコニコしながらリビングへ入る。
「あの、お母さん。良い物って何ですか?・・・・」
「美穂ちゃん今日誕生日でしょ。」
「あっ・・・・・そうだった・・・。拓のことで頭がいっぱいで忘れてた・・・。でも・・・なんでお母さんが知ってるんですか?」
「昨日、拓の鞄からこんな物見つけたのよ。」
「あっ、それはこの前言った河原に咲いていた花で作ったしおり・・・でも、何で?」
「あのね美穂ちゃん。あそこの河原は拓が小さい頃によく行っていたところなのよ。」
「え?拓が小さい頃に?」
「えぇ。美穂ちゃんしおりの裏を見て。」
そこに書いてあったのは・・・・
----午後3時あの綺麗な空の下で----
と書いてあった。
私は椅子から立ち上がり、家のドアを開けて走った。
頭の中では拓がいなくなる2日前のコトで頭がいっぱいだった。
-----綺麗な空の下で-----
あの時見た空のことだ。
とにかく走った。
走って、走って、走りまくった。
そして河原に着いた。
そこにあったのは・・・・あの時見た空だった。
あの時2人で見たとても綺麗な空だった。
涙が溢れでた。
しおりになっていたあの、花の場所へ行くと手紙が置いてあった。
手紙に書いてあったのは・・・・
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誕生日おめでとう。美穂にこの空をプレゼントする。
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と書いてあった。
「こんな大きなプレゼント初めてだよ・・・。ありがとう拓。」
きっと拓もこの空をどこかで見ているんだよね。だって・・・・
“『このそらはどこまでも』”
他にも「青空」やいろいろな小説もかいています。良かったらそちらもご覧下さい。
感想宜しくおねがいします。




