誕生日のプレゼント
てん、てこ、りーの3人の学校学校は夏休み中です。
この夏休み中に、てこちゃんが9歳夏休みのお誕生日をむかえます。
てこちゃんの誕生日を祝おうと、てんちゃんとりーくんは相談をしていました。
「パパがね、11日の昼間にケーキを焼いてくれるって!」
「す、すごいね、てんちゃんちのパパ、お菓子作るの上手だもんね。」
「うん!お仕事で作っているから!」
てんちゃんのお父さんは、大きい会社で新しいお菓子を売り出すお仕事をしています。
「てんも、いっしょに作るの!」
「わあ、いいな。ぼくは・・・・・・あのね、笑わないでね?」
「うん、なぁに?」
「ぼく、ひまわりを育てたんだ、それをてこちゃんにあげようと思うの。」
「え!?じぶんで育てたの!?すごい!!!」
「うん、たねを買ってきて、育てたの。」
「りーくんすごい!!!お花屋さんになれるよ!」
「でも、買ってきたお花のほうがきれいだよ?」
「えー?てんなら、りーくんががんばって育てたお花のほうがうれしいなー。気持ちがこもってる感じ!」
「そうかな?」
りーくんは顔を真っ赤にしてうつむきながらも、とてもうれしそうでした。
8月11日の夕方、てんちゃんは大きなケーキを持って、りーくんは顔もかくれるほどのひまわりの花束を持って、てこちゃんのおうちに行きました。
ふたりをみたてこちゃんは、あまりにうれしくて、いっぱいいっぱい泣きました。
そして、いっぱいいっぱいありがとうを言い、いっぱいいっぱいえがおになりました。
その日、てこちゃんのママが撮ってくれた写真は、ずっとずっとてこちゃんの宝物です。
おしまい