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世界滅亡議事録  作者: わごむ
3/3

No.3 2日目:慈悲と欲望と衝動の元に出得る解は

 おはようございます、わごむです。

 前書きって特に書くことなくて困ります。

 それでは3話、どうぞよろしくお願いします。

「朝から温泉、気持ちよかったね」

「あぁ、そうだな」

 結局のところ彼らは温泉に入った。

 とはいっても水着を忘れたので、やはり混浴は無理だったらしい。

結奈の持ってきた券を使って、普通の温泉に入った。

 男子陣は男湯、女子陣は女湯にそれぞれ向かい、先に出てきた男2人は近くのベンチで雑談をしている。

「そういや甲斐、お前何で昨日の講習休んだんだ?」

「うちのお母さんは心配性なんだ。世界が壊れるっていろんなメディアでやってたから相当不安だったんだろうね、家から出してもらえなかったよ」

 あはは、と苦笑する甲斐。

「お前はいい母親を持ったな。うちの親はオロオロしてばっかで俺の心配なんてしやしなかったぞ」

「そんなことないんじゃないかな。親って僕たちのことをいつでも考えてくれてる気がするよ?」

「…………なんか自分という人間が残念に思えてくるからこの話やめてくれ」

 あまり両親の言うことを気にしていなかった礼司だが、思い返してみると何かつっかえるものがあったのだろう。

 たまには親の言うことにも耳を傾けようと思う礼司だった。

「でも僕、やっぱり心配なんだ」

「心配って世界滅亡がなんちゃらか?でもあれってエイプリルフールのお遊びだろ?」

 実は礼司も真にそう思っている訳ではない。

 現実味はないが、理解をしてしまっている。

 それゆえに、ただ意識するだけで、焦燥に駆られる。いても立ってもいられなくなる。

 それをごまかすために虚勢を張っているのだ。

「でも、地球が滅亡するって話、撤回されなかったでしょ?本当にそうなっちゃったらって思うと……」

 恐ろしさでか、甲斐の肩が震えている。

 人間は『未知みち』というものが苦手だ。

 自分の命がかかっているとなればなおさらだろう。

「考えるなよ。一庶民いちしょみんがどうこうできる話じゃないだろ。きっと結奈も俺らを元気づけるためにここまで連れてきたんだと思うぜ」

 礼司は思っていることを素直にぶつける。

 ……当の本人は俺と2人で行くつもりだったなんて野暮なことは言わない。

「そっか、じゃあ今日は楽しんでみるよ。ありがとう、礼司」

 破顔する甲斐。

 その顔に暗い色はもう見られない。

 と、他愛もない話が一区切りつくと同時に、礼司の目が不意に手で覆われ、礼司の鼻にすうっといい香りと嗅ぎ慣れた匂いが同時に漂う。

「だぁれだ?」

 丸わかりだとばかりにその手を取る礼司。

「ここで結奈以外の奴がそんなことやってきたら怖いよな」

 とため息混じりの薄笑いで応じる。

「正解正解大正解~。いやぁこんなに即答されるなんて思わなかったよぉ」

「どう考えてもお前しかいないだろ」

(匂いで真っ先にわかったなんて誰にも言えない)

 ボクには筒抜けだけどね。

「……だーれだ?」

「やってみたかっただけでしょ?奈々ちゃん」

「……ん」

 見よう見まねで甲斐に同じことをした菜々子、コクリと頷く。 

 これがなかなか4人とも楽しそうだ。全く理解しかねる。

「じゃあ全員そろったことですし、そろそろ行きますかぁ」

「「「おー」」」

 そうして彼らは温泉旅館を後にした。

          ■ ■ ■

「……お、大きい!こんなの、初めて!!」

 普段は感情を顔に出さない菜々子が声を荒げるほどのそれは、地元のスーパーぐらいしか見たことのない彼らには物珍しいものだ。

 ショッピングモール。

 それに一歩足を踏み入れた瞬間、ほぼ一同感嘆していた。

「うわぁ、生きてるうちにこーいうの見れるなんてうれしいよ!」

「こう言っちゃなんだがうちの近くは田舎っぽいからな。マジで感動するな!な、結奈!」

 ただ一名を除いて。

「ん?いや……私は下調べしちゃったから。あんまりでも、ないなぁ……」

 その語気にいつものような威勢はない。

「元気ねぇな。さてはこのショッピングモールという建物ばけもの気圧けおされたな!?」

「う、うん。そうかも、あはは……」

 果たして本当にそうなのか、それとも……。

 おっと、あまり他人を勘ぐるのは良くない。ボクはボクらしく傍観ぼうかんしていよう。

 今彼らが見ようとしているのは入り口付近にあるモールの案内板だった。

「待ってくれ、店の数400はくだらねえぞ……」

 先ほどまでのはしゃぎ様は何処へやら、礼司は頭を抱え込んでしまう。続く2人。

「……これは、大変」

「うわぁ、どうする?」

 と、いきなり弱気になる。

「じゃあじゃあ、それぞれ別々の店に行くっていうのは~?」

 どこか落ち着かない様子でそんな提案をする結奈。

「1人で行きたい店でもあるのか?どこ行くんだ?」

 礼司のすぐそういうことに気付くところはさすがと言わざるを得ないが、今回に限っては気が利いているのかいないのか微妙なところである。

「ら、ランジェリーショップ……」

「わ、わりぃっ!」

 結奈には滅多に謝らない礼司が珍しく詫びる。

「だから、さ。お昼頃まで別々に行動しようよ。みんな行きたい場所あるでしょ?」

「うーん、まあいいかもね」

 せっかく4人で来たのに、と思うところもあるようだが肯定する甲斐。

「じゃあみんなそれぞれ別々でいいよねぇ?それじゃあよろしく」

 ……ダメだ、やっぱり見ているだけではつまらない。

 少しちょっかいを出しに行こう。

         ■ ■ ■

 ボクには得意なものがある。

 それは、感情をまねること。

 その1、泣きまね。

「ひっ、ひっく、うわぁぁん」

 感情というものを理解できないが故に、それの猿真似が出来るようになった。

 まあ何でそんなことをしているかと言えば。

「どうしたんだ、君?」

 単独行動をしている礼司を吊るためである。

 計画通り。

「あのねっ、おかあっ、さんとはぐれっ、ちゃったの、うわぁぁ」

 ボクにお母さんなど存在しないが、まあ今のワンピースを着た幼女のような見た目からして、この手が一番手っ取り早い。

「そうなのか……。でもこんなに人が少ないのに、どうしてはぐれたんだ?」

 ……しまった。

 今日外出している人間はほとんどいない。普段は人間でごった返しているこのモールも今日はその5分の1ほどだ。

 どうにか誤魔化ごまかさなければ。

「えっとっ、お母っ、さんがトイレでっ、近くでっ、お店がっ、おかあさぁん、ひっく、うぇ~ん」

「あー、よくわからないが、とりあえず泣くの止めろ。お母さん探すの俺も手伝うから、な?」

「う、うん」

 なんとか騙し切れたようだ。

「俺の名前は五十嵐礼司いがらしれいじ。君は?」

 泣きやむ振りをしてから自己紹介をする。

かんって言うの。礼兄れいにーちゃん、よろしく」

「はぁ、珍しい名前だな……で、はぐれたのはどのあたりなんだ?」

 よし、第一目標達成。

 次は……


 ……遊ぶしかないよね。

「実はめっちゃ楽しんでるだろ、お前……」

「え、うんうん。お母さんいなくて悲しいよ、えーん」

 かぶりを振っては見たものの(棒読みだけど)。

 やはり人間が作るものは面白い。

 とはいえ、この感情も人間を見て覚えたものであり、自分のものではないのだが。

 ゲームセンター。

 多種多様なゲームの台があり、飽きを感じさせない。

 こんな趣味的一物(あ そ び)に金をかけるくらいなら、もっと有意義なことをしろと思わないこともないが。

「それにしても、このぬいぐるみ取れないな」

「えー、取ってよー」

 クレーンゲームの前でだだをこねる。

 熊と羊が混ざったような可愛いぬいぐるみを狙っているのだが。

 出来れば頑張ってほしい。

 久しぶりに下界に来たのだからお土産の一つでも持って帰らないと。

「でもなー、もう400円も使っちゃったし、何よりこいつさっきからびくともしねぇ」

 しょうがない。世界に干渉するのはボクの美学に反するけど……って人間と遊んでる時点でもう遅いか。

 えいっ、と。

 これでぬいぐるみの質量なったから次で取ってもらえるかな。

「もう一回!もう一回だけお願いっ!それでダメなら諦めるから」

「お、おう。そこまで言うなら頑張ってみっか」

 と、100円を入れてアームを動かし始める。

「ここらへんで、どうだ!」

 アームが降りていく。

 とてもベストな位置でぬいぐるみに引っかかり……いとも簡単にぬいぐるみが持ち上がる。

「あ、あれ?こんな簡単に持ち上がるのか?」

 そのままストンと取り出し口に落ちる。

「やったぁ、ありがとう礼兄ちゃん!」

 得意なことその2、迫真の喜ぶ演技。

「なんか呆気ねぇけど、喜んでもらえたならまあいいか」

 ぬいぐるみが軽くなっていたこともどうやら気づかれていないようだ。

 気づかれたからどうという訳でもないが、あまり知られたくはない。

「それより神」

「なぁに?礼兄ちゃん」

「お前、忘れてることあんだろ?」

「え?」

 忘れてることとは何のことだろうか。

 礼司との接触も成功したし、ちゃんとぬいぐるみも取った。

 他にやることなんて……

「母親だよっ!お前の母親探すんだろ!?」

「あ、そうだった」

 完全に忘れてた。そういう設定だったね。

「じゃあ礼兄ちゃん、次はどこ探す?」

 ボクがゲーセンから通路に出た、まさにそのとき。

「幼女ぉおおお!んへえペロペロしたいよぉ!!」

 中年くらいの年頃の男性が、奇声を発しながら一直線にこちらへと走ってくる。

 今の人間風に言うと豚だとか、ロリコンだとか、気狂きちがいだとか呼ばれる奴だ。

「んほぉ、幼女ゲットぉ」

 とか考えているあいだに、気狂いロリコン豚に捕まってしまった。

 力を封じてなければこんなことにはならなかったのだろうが、まあいいや。

「おいお前!神を放せっ!」

「誰が放すか!この子は僕のもんだぁ!」

 礼司もボクが捕まったことに気づき、急いで外に出てくる。

「礼兄ちゃん助けてー」

「待ってろ、今行くからな!」

 逃走する豚を必死に追いかける礼司。

 しかし、思いのほか豚が速い。あっという間に礼司が見えなくなっていく。

「礼兄ちゃん~!」

絶対ぜってぇ助けるから気ぃ張って待ってろぉ!」

 そうしてボクは誘拐されたのだった。

おっぱいないから×2僕は胸寄せてあげる(もったいないとらんどのサビで)


 始まっていきなり下ネタですみません、どうもわごむです。

 一応弁明させていただくと、友人にこの替え歌を載せてくれと懇願されたものでして、決して私の意志ではないことを理解されたく存じ上げます、はい。

 さぁそんなことは置いといて。

 何か雑談でも、と思ったんですが。

 毎回書いてた馬鹿話もネタが尽きてきました(まだ二回しか書いてないだろ頑張れよ)。

 てことで今日は私のいたクラスのちょっとした一幕を。


 あれは、少し肌寒くなり、紅葉も趣深い色を醸し出し始めた、そんな初秋のころのことでした。

 私は元来誠実な性格ではありませんでしたので、そのときの古典の授業を特に何かを意識することもなく聞き流していたのです。

 そのまま微睡まどろみに迷い行くはずだった私の思考を呼び止める者がいました。

「なあ、野球拳やろうぜ」

 呆気にとられていたのもあり、私ははあ、と気の抜けた返事をしたものと思います。

 誰が突拍子もなくそんなことを言うバカがいると思うでしょうか。いや、思いません。

 ていうか普通そんな奴いません。

 とはいえ、私も小難しい中国製の文を見るのは飽き飽きしていまして(始まって10分程度しかたっていませんが、そこはご愛嬌ってやつです)。

 結局始めてしまったのです、野球拳。

 野球拳、ご存知かもしれませんが少し説明を入れましょう。 

 なんて言いましたが、語原がどうこうなどはおいといて、対して難しいルールではありません。

 じゃんけんをして、負けた方が身につけている物を脱ぐ。脱げなくなったら負け。それだけです。

 もちろんお互い男子ですよ?

 異性とやると児ポ法がどうとかなっちゃいそうですしね。

 それでは話を戻しましょう。

 「「アウト、セーフ、よよいのよい!」」

 掛け声と共に(教師に気づかれないよう小声で)お互い手を出します。

 私はグー、相手はパー。

 まず負けてしまいました。まだまだこれからだと意気込みながら上履きを脱ぎます。

 次のじゃんけん。今度は私が勝ちました。

 よし、これで差を0に戻せたぞと思ったのですが。

 くそぉ、と彼はメガネを取ったのです。

 私は昔から目がいい方なかったのですが、このような形でそれを恨む日が来るとは。

 そして教師にばれないように声を荒げました。私はメガネを持ってないんだからそれはずるいだろ、と。

 すると彼もこう反論します。メガネは体の一部だ。それを捨てるのは他のなにを脱ぐよりも重い、と。

 ……メガネ取んなくていいから今すぐ全裸になれ、と思いました。 

 ここから何度もじゃんけんをして、私はあと一回負けられる、に対して、友人はもう負けられない、というところまで追いつめました。

 どうやら私は自分が思うよりじゃんけんに強かったようで。

 なんて考えながらじゃんけんをしたのが悪かったのでしょう。

「「アウト、セーフ、よよいのよい!」」

 私が出した手はチョキ、友人はグーを出したのです。

 まずい、負けた!と、私はYシャツの袖から手をすぼめます。

 まさか授業中にYシャツを脱いで上半身裸になったりなどはしませんよ?

 これでも常識人なので(笑)。

 私はさらに手をすぼめ、下着からも手を抜きます。

 そうです、私は下着を脱ごうとしているのです。

 そうして服の中に手を入れゴソゴソやっているうちに、ずっと黒板とにらめっこをしていた教師がこちらを向いたのです。

 ちょうど下着を首から取り出しているところでしたから、そりゃあなにをやっているんだという話になるわけで。

「おい、わごむ!どうして下着を脱いでいるんだ!」

「いえっ!ほら、あの、暑いんですよ!暑いから下着を脱いでいたんです!」

「暑いだぁ!?もう秋だぞ!ったく、ふざけやがって」

「すいませーん」

 凌ぎきった、凌ぎきったぞ!と、ささっと下着を脱ぎ、懲りずに友人との最終決戦に臨みます(懲りろ)。

「よくばれなかったな。じゃあラストじゃんけんだな」

「おう!」

「「アウト、セーフ、よよいのよい!」」

 私はチョキ、そして友人は……パー。

 か、勝ったぞぉぉぉ!

 彼はYシャツとズボン、パンツ以外着ている物はありません。

 これ以上の続行を不可能とし、自らの負けを認めました。

 このときの高揚感たるや。

 野球拳で負けた友人。負けたペナルティはやはり……

「土下座して?」

 私が鬼畜なのではありません。最初からそういう約束だったのです。

 彼も、いいだろう、と潔く椅子から降り、土下座をしました。

 優越に浸りながら本気でどやりましたね、このときは。

「おいそこ!なに土下座してんだ!」

 ……え?

 前を見ると、教師が顔を憤怒の色に染め上げています。

 このあと野球拳をしていたことがばれ、こっぴどく怒られました。

 授業中は授業を受けるべきですね、はい。

 やるべきことはやる!今日の教訓でした。

 

 これ書くの疲れますね。なのでこれからも書いていきたいと思います。謎ですね。

 それにしても、何となく物語も動き始めましたし、ここから気合いを入れていきたいと思います。

 今回は更新が少し遅くなってしまってすいませんでした。

 次回はもっと速く投稿できると思います。

 最後に、ここ読んでくださった読者の方々様に感謝を。

 これからも何卒よろしくお願いします。

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