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トマト  作者: 一条。
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「トマト革命」

これは、作者のトマト嫌いにより生まれた作品である。


戦争というものは、実に簡単に始まってしまうものである。

その戦争も、いくつかの動機が重なっておきてしまったものであり、そしていつかはおこるだろうことがついに起きてしまっただけであった。


始まりは、「トマト革命」。

それは2021年に発見されたひとつの衝撃的な研究結果からはじまった。

トマトに含まれる新たな成分が発見されたのだ。

普通ならその研究はなにごともなく世界から忘れられていっただろう。

だが、発見された成分は驚くべき変化をこの世にもたらした。

超高エネルギーが眠っていたのである。

国家はそのエネルギーを利用しようと躍起になり、様々な研究を推し進めた。

でも、その利用はうまくいかず、頓挫しかけたころだった。

ロシアのとある国家の研究員が異能とでもいうべき能力を手にしたのだ。

でもそれは、悲劇のはじまりでしかなかった。

研究員が、謎の爆死。

その際、周囲の多くの研究施設を飲み込んで。

「ロシア・トマトの悲劇」

それはそう呼ばれた。

原因は、異能。

人間があまりに多くのトマトを摂取すると、人間爆弾と化す、というのだ。

それも、核爆弾を超える威力の。

だが、どう考えても、それはおかしい。

いままでの人類の歴史の中にトマトは古くから存在する。

でも、そんなことは、一度もおきてはいない。

青いトマト。

それが原因だった。

ロシアの研究施設で生まれた、青いトマト。

それはトマトでありながら、トマトではなかった。

DNAの塩基配列がひとつ変化していたのだ。

青いトマトは、青いだけではなかった。

赤い普通のトマトの超高エネルギーを目覚めさせる起爆剤となったのだ。

「ロシア・トマトの悲劇」は、その研究員が赤いトマトを大量に食べたあと、青いトマトを食べたことが原因だった。


トマトが食べ物といわれる時代は終わった。

トマトはエネルギー。

人にとって、トマトはなくてはならないものとなっていく。


「トマト革命」が始まってから50年。

世界は大きく変化していた。

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