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時流しの刑

作者: 藤乃花

『時の管理人』という仕事をしているカトリアは、いつものように空間を流れる時の速度を『空間時計』で計っていた。時が流れ方を記録して、日々狂いがないかどうかをチェックして『時版ときばん』に入力する大切な役割を担っているのだ。時の流れ方は、カトリアが配置となる目の前を、流星群と同じ速度で流れていく。一秒が一瞬で横切るのだから、無駄な動きをしていては見逃してしまう。(時の残像ですら普通に見えるほど、動体視力が進歩してる……早く感じていた時の流れも今じゃあ普通の川みたいなものに思えるよ)この仕事を始めたばかりの頃は時の流れの速さについていけず、四苦八苦しながら『空間時計』と流れていく時を交互に見ていた。それが今では流れを先読みしている感じで、それを手に取るように計っている。流れている時の半分向こう側、逆流に切り替えられた。(これは、『裁きの逆流』……二分の一、こっち側だけを気をつけて計る)時の流れている半分の時上ときかみから、猛スピードで逆流してくる影が一体見えた。「……」逆流してきたのは、一人の女だ。女とカトリアの目が合い、その時女が『時泥棒』の罪を犯した事を察知した。時に関係する罪を犯した者は、『時流れの刑』を下される。そんな場面にも出くわしてしまうこの仕事は、精神的に参るが時の大切さが分かるから続けていける。(あの人は、『過去』に流されていったな……向こうでやり直せるチャンスを貰えたのか。この前の『時破壊』を犯した男子中学生は『未来』に流されてたっけ)『時流れの刑』の種類は、罪によって色々ある。時は貴重な物故に、取り返しのつかない行為とみなされ『未来』に流され罪人も年をとるのだ。時は大切というのと扱い方により、恐ろしい物なのだとカトリアはつくづく思うのだった。(時は生物なまもの……大事にしよう!)






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