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第三話「スキル」

ーーーゴブリンAはレベルがアップしました。


脳内に再び声が響く。


しかし先程のオラクルとは違い、もっと無機質な物だった。


『ーーー!』


威嚇をし辺りを警戒するが、誰もいない。


しかし目の前に異様なモノが現れたのだ。


それは何も無い空間に光の文字と数字の羅列が浮かんでいた。


ーーーこれはなんだ?


光の文字と数字は読めないのだが、意味だけが脳に届く。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


【レベル】3

【種族】ゴブリン【ギィ族】

【スキル】無し

【称号】無し


スキルポイントが10P手に入りました


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


はじめに目に付いたのは"スキル"という単語だった。


オラクルが説明したこの世界での力であり才能......


儂は神から貰う筈だった才能を断ったのだがーーーどうやらこの"スキル"というのは後天的にポイントというものを消費して得ることができるらしい。


実に面白い世界だーーー。


儂は早速、己が得られるスキルを吟味していて気付いた事があった。


おそらく、この"スキル"は潜在的に有している才能を自分で選択して我が物にできる"システム"だ。


故に何でも得られる訳でなく、ゴブリンならゴブリンなりの"スキル"しか選べないって訳だ。


ーーーそれならば、儂はコレらを選ぶとしよう......


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


ーーースキルポイントを10P消費しました。

スキル《罠術Lv1》を習得しました


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


儂は"スキル"を選び森の奥地へと脚を進めた。







森の奥地を進むと一つの集落が現れた。


集落を観察すると、ここはゴブリンの集落という事が分かった。


木の枝と葉で作った簡易的なテントが幾つか無造作に建ち並んでいる。


防衛や監視の事など考えていないようで、忍び込むには絶好の機会だ。


集落にいるゴブリンは12体。


儂は集落から棍棒と罠を作る為の素材を拝借する。


一度、集落から離れて《罠術》のスキルを使う。


スキルというのは実に面白い......使用すると頭の中に自然と"罠の設計図"に"必要な素材"が目の前に光の文字として表示される。


儂は周りを警戒しながら、片腕で罠を作り始める。


少々時間は掛かったものの、ゴブリンの集落を一つ潰すくらいの算段は整った。


儂は再び、ゴブリンの集落へと向かう。







集落の周辺に罠を設置してから、ゴブリンを誘い出す事にした。


ゴブリンは愚かな生き物で、不審な物音がしただけで警戒もせずにのこのことやって来た。


『ーーーッ?!』


森の地面に隠れていた落とし穴にゴブリンが落下する。


儂はすぐゴブリンの元へ行き、身動きが取れないゴブリンを殴殺した。


次ーーー。


二体目のゴブリンは簡易的に作ったスネアトラップで捕獲する。


ゴブリンは一瞬で逆さ吊りにされ狼狽している様子だったが、構わずに殴殺した。


次ーーー。


三体目のゴブリンを所定位置まで誘い出す。


ゴブリンの頭上から振り子式の杭が襲いかかり、なす術もなく串刺しとなった。


残りも同様の罠で誘い出し始末したが、残り三匹となった所でゴブリンたちも異変に気付き周囲を警戒する。


儂も見つからないよう茂みに身を隠して熱りが冷めるのを待つ事にした。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


【レベル】9

【種族】ゴブリン(ギィ族)

【スキル】《罠術Lv3》

【称号】無し


未使用スキルポイント60P


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


身を隠している間に能力を確認する。


まず儂自身のレベルが上がった事で身体能力が上がった事だ。


腕力や俊敏性、五感などが向上してゴブリンの始末はだいぶ楽になった。


次にスキル《罠術》のレベルが上がった事だ。

レベルが上がり《罠術》の性能も大幅に向上したーーー特に目を見張るのが"製造"と"設置"の機能だ。


"製造"ーーーこれは一度作った事のある罠は"素材"さえあれば一瞬で作れてしまう機能。


"設置"ーーー作った罠をマーキングした箇所に自動で設置する機能だ。


これらを使えば自分でわざわざ時間を割いて罠を作る必要も設置する必要も無い......片腕しかない儂には願ったり叶ったりの能力だ。


そして最後にスキルポイント。

やはり罠だけでは効率が悪いの為、直接攻撃系のスキルも欲しいところだが......その前にこの左腕をどうにかしたい。


暫く熟考して手に入れたいスキルを決めた......


まず一つ目は《道具作成》だ。

儂はこのスキルを活用して簡易的な"義手"を作る事にした。


二つ目は《弓術》だ。

ゴブリンは人間や他の魔物と比べると身体的に劣るので、中遠距離から攻撃出来る弓を選んだ。


最後に選んだのは《薬学》となる。

このスキルの恩恵で"薬"や"毒"となる薬草を見分けられる上に、薬も調合出来るようになった。





ーーー準備は整った。


儂は再び獲物たちを狩りに征く事にした。


ここまで読んで頂きありがとうございました!

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