馬上にて
本日、3話更新しております。こちら更新分2話目です。読む順番にご注意ください。
「ねぇ。フィリアが213という可能性は、あったのかしら」
「ない」
「食い気味。完全否定ね」
「フィリア・ノーブルの死亡を確認したのは俺だ。なにより、フィリア達と213が生まれた年が違う。王太子や侯爵令嬢が生まれた時には、すでに213は救貧院で働かされていた。彼等と同じ歳のフィリアである筈が無い」
213も207も、自分達の実際の年齢など知らない。
だが、フィリアと同じ歳である王太子達が生まれた年に、すでに捨て子として生きていた記録があるならば、フィリア・ノーブルである筈もないということだ。
「そう。……ねぇ、どこに向かっているの?」
「お前は? これからどうするんだ」
「わからないわ」
「俺は、旅に出ようと思う。死ぬまで、旅して終わるかもしれんがな」
「ふふっ。いいわね、それ。夏は寒い国へ行って、冬は暖かい国へ行くんでしょう? 悪くないわ」
「あぁ、いい考えだろう?」
「私、彼女に置いていかれたんだと思っていたけど、違うのね。好きに……生き方を、選べるよう解放されたのね」




