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7.初めてのギルド

「ナビ〜まだ〜?」

「あと少しです!」


ヒキニートの俺にハイキングは無謀だった……

まじむりぃ、割と最初からむりだったけどさ。

それにしても家が無くなるとは思わなかったな……

寝床が確保できればいいんだけど。


「本当によろしいのでしょうか……」

「いいっていいって!あとタメ口でいいよ?堅苦しいの無しにしようぜ」

「そうですよルナさん!」


やっぱり奴隷だったからそういう事に慣れてないのかな。

ま、慣れてくれるまで気長に待つか。


「あっ!見えてきました!」

「おぉ!あれがそうか!」

「うわぁすごい!」


木々の隙間から見えたのは遠くからでもその大きさが分かる城の一部だった。

なにあれ……ディ○ニーランドですか?えぇそうですか、はい。


「大きいな……」

「大きいですね……」

「すごい……」


なんかもう大きさしかないね。よく分からんけど……とりあえずデカイ、それだけ言っておこう。


「もう一踏ん張りです!ルナさんもご主人も頑張りましょう!」

「ナビはなんでそんなに元気なの?」

「ご主人は元気な女の子がお嫌いですか?」

「いいや全く?むしろウェルカムだぜ?」


愚問だな……元気=笑顔!この法則!いわゆる笑顔=ジャスティス(正義)これ大事!

笑顔な子を嫌いな奴なんて3回死んで人生やり直せばいいと思うぜ!ゴートゥーヘルゥ!


「ですよね!」

「では目指すぞ!いざあの大きな城の所まで」

「「はい!」」


おぉ!ルナちゃんもいい返事だ!非常に気分がいい!さぁ出発だ!


今までの疲れを忘れたように俺はスキップで

向かった。


▼▼


「着いたぁ……マジ疲れたもう歩けない」

「大丈夫ですかご主人?今日は宿をとってお休みになられますか?」

「え?宿とかお金かかるじゃん、俺金ないよ」

「3人で2泊分くらいなら持ってます!」

「それまじ?」


野宿覚悟してたんだけど……ってことは、ふかふかのベッドで寝られるのですね!ナビさん!いやナビ様!

疲れたけど一応ギルドの場所と登録くらいは、済ませておきたいな。


「まずギルドに行こうと思う、休むのはそれからだ」

「はい!」

「私も登録していいでしょうか?私ルイさんの力になりたいです」

「あぁもちろんだ!よろしく頼むよ!それとさ俺の事はルイって呼び捨てにしてくれ」

「は、はい!」

「ずる〜い!ご主人を呼び捨てにしていいなんて〜」

「ナビも呼び捨てしていいんだぞ?だけどさ…ご主人って呼ばれるの好きなんだよね」

「冗談ですよ冗談!でも『ご主人』って呼んで欲しいなんてやっぱりご主人は変ですね!」

「ちょっと傷ついた……」

「ふふふっ」


ご主人って呼ばれるの好きなんだからさ。

よし!ギルド探しますか!


「すいません、ギルドってどこかご存知ですか?」

「あぁギルドかい?ギルドならこの道を真っ直ぐ行けば分かると思うよ?」

「ありがとうございます!」

「いえいえ、頑張んなさいな」

「はい!」


俺はご婦人に礼をして教えてもらった通りに道を真っ直ぐ歩く。

え?『ヒキニートの癖に初対面の人と喋れるのか?この童貞が!』だって?別に引きこもってただけで喋れるわ!童貞だけどな!余計な御世話じゃ!


道を真っ直ぐ歩くと5分くらいでやたら大きな

建物を発見した。


「ここでいいのかな?」

「ここです!ご主人!」

「ルナちゃん疲れてない?苦しそうだけど」

「違うんです実は私、冒険者になって自由に暮らすのが夢だったんで嬉しいんです!」

「じゃあ、夢に一歩近づけるね!」

「はい!」


ルナちゃんも大分自然に笑えるようになってきたし、感心感心!

俺も頑張らなくちゃな!特に飯代とか宿代とかだけどな!


寝床探し御一行は、冒険者登録をするために

ギルドの中へと入っていった。


「パリンッ!」

「あぶね!」


飛んできた皿を咄嗟に避ける。

なにやら奥の方が騒がしい。


「おい!テメェ舐めてんのか!」

「お前こそふざけてんじゃねえよ!」


奥を覗いてみると2人の男が暴言を吐きながら取っ組み合っていた。

うわぁ……ここ絶対ギルドで確定じゃん。ここがギルドじゃなかったら俺腹切るわ。


関わっても良いことなんて無いので無視して、

近くの受付に向かう。


「すいません冒険者登録したいんですけど」

「あそこの冒険者さんが暴れているから職員は

裏から出てきませんよ?」

「あなたは?」

「私も冒険者だよ」


なるほど……でもあいつら迷惑だなぁ

ステータス覗いてみるか。負けそうならやらなければいいだけだし。


「シュ!」


———


名前 ジュナザ

性別 男

LV 15

HP 31/35

MP 10/10

攻撃力 21

防御力 19

俊敏性 12

運 5


称号

無し


スキル

無し


固有スキル

無し


エクストラスキル

無し


———


ふむふむ……


———


名前 ロウルド

性別 男

LV 13

HP 27/30

MP 15/15

攻撃力 20

防御力 17

俊敏性 16

運 7


称号

無し


スキル

無し


固有スキル

無し


エクストラスキル

無し


———


俺よりレベル高いのに弱くね?勝てそうだなぁ

黙らせて登録してさっさと寝たい。

やりますか……


「彼らは中級冒険者だから手を出せないんだ登録ならまた今度にしたらどうだい?ってどこいくの?」

「待つの嫌いなんで黙らせてきます」

「え?……」


全く……店の中で暴れるとはふてぇ野郎だぜ!

俺は早く冒険者になりたいんだよ!


「ご主人どうしました?」

「ルイさ……ルイどうしたの?」

「あいつら黙らせてくる」


野次馬を掻き分けて2人の前に立つ。


「なんだお前ぇ〜俺とやろうってか?」

「見ない顔だなぁどれ相手してやるからその貧相な腕でヘナチョコパンチ打ってみろってほらほら」

「プチッ!」

「うるせぇー!お前らのせいで登録出来ねぇんだよ!おりゃあ!」

「「えっ?」」


2人の後頭部を掴み、顔面から床に突っ込ませる。

はぁ〜スッキリ!清々しいぜまったく!


「「このやろぉ!」」

「しつこいな!えいっ!」

「メコッ!」


もう一度顔面から床に突っ込む。


「「てめぇ!」」

「良い加減にしろ……お前らのせいで登録出来ないって言ってんだろうがぁ!」

「ボッコォ!!」


立ち上がった2人の腹に思いっきりみぞおちを

決めてやった。男たちはお腹を抑えたあと、

そのまま気絶した。


「登録!登録ぅ!」


周りの人達が固まってたけど俺は気にせずに

受付へと向かった。


▼▼


「ありがとうございます!」

「いえいえ!登録したかっただけですから!」

「さっきのご主人怖かったですね」

「褒め言葉と受け取っておくよ……」

「無理やりですね」

「無理やりだね」


俺は早く登録したかっただけなんだけどな……

でも無事解決出来て良かった!ということにしておこう。


「登録ですね?登録には【お名前 種族 性別 戦闘スタイル 】が主な記入項目になります。

普通なら登録料がいるのですが、今回は特別に無料でお作りしますよ!もちろん後ろのお仲間さんも」

「本当ですか⁉︎それはありがたいです!」

「では、ここに記入してください。後はこちらでの作業となりますので少々お待ちください」

「分かりました」


無料……凄いね無料だってよ、お金無かったし

丁度良かったぜ!やっぱり良いことはするもんだな!


「まさかここまで考えてたなんていいませんよね?ご主人」

「まさか……」

「ルイは、戦闘スタイルどうするの?」

「えっと……魔法剣士ってやつにしてみようと思うけど。なんで?」

「じゃあ私は近接系の戦闘スタイルにしようかな」

「それはありがたい!ナビは魔法重視で後方支援が出来そうだからな!」

「はい!後方支援なら任せてください!」


これなら良い感じになるんじゃないかな?

ルナが前衛、俺が両方、ナビが後衛か……うん

良いんじゃないかな!


「ギルドカードが出来ました!」


ドタドタと職員の人が走ってきた。

よし!今日はクエスト見てから帰るか!

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