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11.ゴブリン掃討完了

「気持ち悪るかったぁ……ふぅ、とりあえず見てみるか」


出すもの全部ぶちまけて若干スッキリしていた

俺は目の前の『進化』と書かれたウィンドをみて呟いた。


———


『初級火魔法』のレベルが上限に達したため、

進化先を選んでください。


『蒼焔』or『爆焔』


———


うん……普通はさ?中級になるんじゃないの?

蒼焔と爆焔って何?カッコいいんですけど!

むっちゃ厨二心くすぐるフレーズなんですけど!嬉しいね!

とりあえず見てみないとなんとも言えないな。


[蒼焔]

・見るものを魅了する蒼い焔。付与魔法であり剣などの武器に付与する事ができ、絶大な威力を有する。

剣に付与した場合万物を両断するだろう。


[爆焔]

・猛々しい真紅の焔。遠距離魔法でありその威力は絶大。遠くから放たれるその一撃は相手を必ず葬り去ると言われている。


「おぉ…………」


なんかもう、チートありがとうございます!

はい!どっちも捨てがたいけどね!

『蒼焔』にしようかな!日本では剣道やってたし何かと便利そうだ!


そう考えた瞬間……目の前から進化のウィンドが消えた。


『新しいスキルを獲得しました』


変わりに見覚えのあるウィンドが現れた。


「ご主人倒せましたか?」

「この通りファイヤーボールでなんとかいけたよ。そんなに心配するほどモンスターが強くなくて安心したけどね」

「ゴブリンってこんなに弱かったのですか?私が知ってるゴブリンは初心者に重症を負わせ命までも奪っていく。簡単に倒せる相手では無いのにどうして!」

「「まぁまぁ」」


ちょっぴり興奮気味のルナをなだめる。


「そういえば聞きたいんだけどさ?『蒼焔』って分かる?それについて知ってたら教えて欲しいんだけど」

「私が知ってるのは、付与系の魔法で切断する事に関しては最強って呼ばれている事ぐらいだけど……どうして急にそんなことを?」

「……いやまぁ」

「まさかご主人獲得しちゃったんですか⁉︎」

「嘘だよねルイ?嘘だって言ってよ」

「なんかゴブリン倒したらさ……」

「「えぇー!!」」


付与系最強魔法かぁ〜いいもん貰ったなぁ〜〜

今度剣買いに行きたいな……付与魔法がどんなのか試してみたいし。


「 じゃあ気を取りなおして後7体のゴブリンを倒してギルドに報告に行こう!」

「了解ですご主人!」

「…………」


▼▼


「ふぅ……ようやく終わったな」

「お疲れ様ですご主人!」

「本当にファイヤーボールだけで……幾ら何でも、初級魔法じゃ火傷を負わせる事が出来たらいいぐらいなのに」

「そうなの?初級魔法ってそんなに弱い感じなの?別に初級魔法を弱いって思った事が無いのは俺が何も知らないからだと思うけど……魔法だよ?俺からしたら初級魔法が使えるだけで奇跡だよ」


やっぱり魔法素晴らしい。魔法を見るだけでも凄いのに自分に魔法が出来るなんて素晴らしいって事を改めて実感するね。


ゴブリン10体討伐し終えたしギルドに行かなければ。ギルドまで少しあるから早いに越した事は無いし。


「ギルドに報告に行く途中に色々聞かせてよ」

「うん分かった」

「私にも聞いてくださいね!」

「頼りにしてるよ2人とも」


感知魔法を使いモンスターに合わないよう慎重にギルドへ向かった。



「いいですか?まず新しいスキルを使える様になるだけでどれ程の月日がかかると思ってますか?」

「えっと……1ヶ月?」

「いやいや……2ヶ月では?」

「2人とも不正解……答えは最低でも4年それ以上やっても覚えられない人もいるんです」


あぁ〜なるほど。そう簡単にスキルを獲得しちゃう俺何物という事ですね。

異世界の人ですが何かとしか言えねぇ〜……


「そういえばルイは人間でいいのよね?」

「えっなに?人間に見えなかった?スキルを獲得しちゃう俺は化け物ですかそうですか」

「そうじゃなくて……ナビちゃんは?」

「私は妖精ピクシーですよ?立派な」

「やっぱり」

「ん?ナビって妖精だったの?にしては羽は無いよ?大事だよ羽は……どっかに落としてきたとか?」

「羽のある妖精もいますけど、普通に羽の無い妖精もいますよ?」


ナビって妖精だったのな……全然気がつかなかった。まぁナビが人間だろうと人間じゃなかろうとナビはナビ。関係無いしむしろ歓迎みたいな?


「ルナさんは、エルフですよね?」

「うん……よく分かったね」


そう言ってルナは髪をかきあげる。そこには俺の知っている長い耳があった。


「ごめんね黙ってて……知らない事をいい事に黙ってて」

「それ程には、心を許してくれてるって勝手に解釈するから」

「ごめんね……じゃあ私行くね」

「行くってどこに?今から行くのはギルドでそっち逆方向だぞ?」

「だって私はエルフだから……一緒にいちゃ迷惑」

「エルフだとか妖精だとか俺にしてみれば得な事でしかない。エルフだからとか妖精だからとかそれがもし冷遇を受けていたとしても、俺には関係無い。周りの奴には言わせておけばいい周りの評価は時に大事だ。でも周りの評価を気にして生きていたら息がつまる。本当にその人の本質……種族とか頭がいいだとかそんなもんで測らずに自分だけを見てくれる人に心を開いて笑って生きていけばいいと俺は思う。だからエルフだからとか言うな、俺はエルフだとか奴隷だったとかそんなものを全部ひっくるめても目の前にいる美少女ルナは俺の仲間だ」


俺は下を向くルナの言葉を遮り長々と演説した。

いやぁ〜我ながら恥ずかしい事言ったな。

恥ずかしいったらありゃしないぜ。


「だって……私はエルフで……私は私は私は」


ルナは目から雫を落とし一粒また一粒と大量の涙となって地面に溢れ落ちた。


「俺はエルフがなんだか全く分からないんだ。でも、俺はそんな事気にしないでいいと思うぜ?だからさ笑って行こうぜ?もし俺の事が嫌いになったら俺に言ってくれ、その時はルナの生きたい様にしてくれたらいい。でも、そんな理由で俺たちの為になんていって俺たちの元から離れないでくれ。まだ会って本当に少しだけどさ?なんでか俺はルナの事もナビの事も大切にしたいって思うんだよ。だから、俺に守らせてくれ」

「ふ……ふえぇぇぇ!ふぇぇぇぇん!ずっと怖がっだんだよ!お母さんもお父さんもお姉ちゃんもみんな!みんなが怖いやづらに殺されて」

「はいはい……溜め込みすぎ全部吐け」

「ご主人って優しいですね。女神様が言ってた通りです」

「ナビもおいでよ」

「はい!」


そうしてしばらくの間、泣きじゃく

ルナと笑顔なナビを抱きしめ続けた。


5分くらい経っただろうか?ルナがやっと泣き止み俺の腕から離れた。

あぁ……お楽しみタイム終わりですか?延長は無いんですかね。


「あの……すいませんでした」

「いや気にしなくていいよ?俺の業界ではさ、泣いてる女の子を慰めるのご褒美だから」

「さすがご主人ですね!」

「褒めても晩飯がグレードアップするだけだぞ?」

「「わーい!」」


はははっ全くかわいいな!今日は外で食べてみるか!ギルドで少しは報酬貰えるだろうし。


▼▼


「すいませーん!」

「はーいなんでしょうか?」

「ゴブリン10体討伐したんでお願いします」

「ギルドカードをご提示ください」

「「「はい」」」

「…………合計10体討伐されてますね。では、こちらが報酬の10000ユルです」

「ありがとうございます」


1匹1000ユルか……いいね。ゴブリン狩り尽くすのも結構稼げそうだ。


「では、明日の朝昇格試験を行いますのでギルドに顔だしてくださいね」

「分かりました」

「はーい」

「はい」


明日は昇格試験か……一気にC辺りまで行けたら楽なのなぁ……


ギルドで貰った報酬の10000ユルは、その日の晩御飯に変わった。

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