異次元収集家アルド 五章12話
今回文字数は少な目、ここで区切らないと長くなるので区切りました。にしても説明しにくい部分が多くて、語彙力や文章力の無さが浮き彫りになった、、何年やってるんだ上達しろ俺。
この章、後2話、、。まとめて一話にしちゃおうか。
誤字脱字、気が付けば修正します。
【サードアイ予言書~復活前日~】
かの地に降りた息子達は太陽がもっとも活動する日に過去神の眼を潜り抜け、来神と接触するだろう。
神は降臨される。
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ディーガはアルドの宇宙船に収容され高速戦闘艇から降りると同時にドール達に拘束された。
投降を装った自爆も考えられた為、生物兵器の散布や爆弾による破壊工作等の武装が無いか念入りに身体検査をされた後、宇宙船で唯一の拘束室へ入れられた。
「バルロの付き人のディーガ、お前の持つ情報を全て渡してもらう。問題なければ、その後折を見てポットで打ち出すか、港で下ろす事になるだろう。」
「情報?そんなものは下っ端の俺達が知ってるとでも思っているのか?まぁ何でも訊いてくれ《知っていること》なら話してやる。」
質素といえる白い壁に囲まれた部屋でディーガの両手両足に付けられた錠を見ながら、淡々とした様子で相手をするラウラ。
「お前達はバルロ・クリューニの側近では無かったのか?信頼関係は無かったのか?」
「俺達は能力を買われた傭兵さ、雇用主といった方が近いな。お前はボディーガードに全ての情報を打ち明けるのか?」
「さてな。情報はそれに到る断片的なものを組み立てる要素さえ揃っていれば推察は可能だ。ここに至るまでの経緯でも良い、付き合ってもらうぞ。」
肩を竦める動作で同意を示すディーガだった。
*
ラウラがディーガへの尋問中、アルドとルル・ルリはバルロ・クリューニから離れ戦線を離脱することに尽力していた。
バルロとの距離はそう離れてはいなかったが、ボーマンと先程まで戦っていたため逃げに転じる時間には事足りた。
《バルロ・クリューニの移動スピードはこっちよりも遅い。持久戦に持ち込んで相手が疲弊してから攻撃するという手段もあるけど、、うーん。》
「相手も疲労がためれば追跡を諦めるだろうし、ついでに相手攻撃を誘うブラフだった場合、反撃を受ける可能性もある。ボーマンとの約束を考えれば逃げの一手しかない。」
《約束の次元に繋がる場所まで遠回りしたとして、到着までは様子を見た方がいいかな、、》
アルドは現在《片道切符》を使用しているためもしバルロが何らかの能力で突然攻撃をしてきたとしても安心だが、打てるべき手は打っておきたいと考えていた。
「次元砲に関しては諦めよう。使い道もよくわからなかったしな。」
アルドが呟くと、ブリッジにラウラが現れる。
「どうだった?」
「どうにも要領を得ません。」
「情報が曖昧だったのか。」
「相手の行動が読めないのです。これはバルロ・クリューニが銀河星系最高司令官の職をやめた後の行動経路です。」
ラウラ簡潔にまとめたメモ紙を見せる。その行動内容はバルロ・クリューニが遺物の護衛の為に教団本部に閉じ籠っていたことが伺えた。
「教団の命令で居残り組になっただけだろ。何かおかしいのか?」
「遺物を囮に使った作戦の割には警護する人数が少な過ぎます、罠にはめるのならもう少し本部の防衛力を高めていた筈。確かに《バルロ・クリューニ》は強いです、ですが彼一人で守れると教団は本当に思っていたのでしょうか?我々が取り返しに来る事は相手も容易に想像出来たはず。」
「つまり、遺物は渡すつもりだった?いやいや考えてもみてくれ、返すつもりなら始めから脅して奪い取る事なんてしないだろ。」
「時間的猶予が欲しかったか。条件を整えるためにこのような手段を取ったのかも知れません。それどころかバルロ・クリューニを謀殺しようとする可能性すら、、にしては、、」
アルドは片道切符で情報収集をしようかと迷った。一度この解けない謎の情報の答えを得るためにリセットし、片道切符を再度使用する。そうすれば情報が得られる筈だった。
《目的の次元の穴に到着。次元移動するよ、席についてー。》
ルル・ルリの声が聞こえる。結局、アルドは解除を迷っただけで使用はしなかった。もし解除してどうでも良い情報を知るだけに終わったら意味がないし、片道切符の本来の力を使うと膨大な量の情報が脳に流れ込み拷問に匹敵する苦痛を味わうことになるためだ。
※片道切符での情報収集は脳内に、膨大な情報を流し込む為に使いすぎると廃人になる可能性がある。また通常使用も魔術師ではないアルドだとかなりの負担になる。
「この次元に来ることはもう無いだろう。次元砲を失ったのは失敗だったけど、本来の目的は達した。問題はない。」
アルドは次元移動の許可をルル・ルリに伝えた。
*
《ワン・オブ・ザ・ワールド》は腕輪のような形の遺物と中身の魔吸のスフィアがセットになっている遺物である。
マナや魔法的なものを吸収し、無効化。その魔力エネルギーを腕輪にエネルギーとして転換し蓄え、他のエネルギーに転換することができる。
ワン・オブ・ザ・ワールドをコマンド・イブに繋ぎ合わせることで超越者を誕生させるのが今回の計画の肝だった。
《計画に目処が付いた。このままエネルギーの吸収状態を維持して五十年程経過させれば、超越者を復活させるエネルギーは足りる筈だ。》
ボーマンの言葉にアルドは返事をする。何故五十年もの時間が掛かるのかが少し気になったからだったが、ボーマンはそれに気がついたのか言葉を付け足した。
《超越者ってのは膨大な力を持った生命体だ。本来なら数万年は掛かる作業だが、これがたった五十年で済む事こそ前代未聞なんだ。俺達にはタイムワープがあるからそれも一瞬さ。》
「そういうものかな?」
アルドの気のない返事にボーマンは逆に手落ちがないか不安になった、自分を納得させる為に話を続けた。
《配置する場所も効率を考えて惑星と宇宙の間のラグランジュポイントに配置する、このアースの科学技術も低いからその場所まで現地人が宇宙付近へ飛び出して衝突する心配もない。》
「ふーん。」
《耐久度だって、孵卵器は頑丈で外部からの攻撃じゃ壊れたりすることは無い、スタートボタンを押した時点で、この計画はもう止められない。それこそ誕生させる超越者以外にはな。》
「よくわからないが、どっちみち俺達はボーマンのやる事に口を出す事はしないさ。もうちょっと孵卵器の警備を厳重にしてタイムワープしようぜ。」
ボーマンはアルドに同意して、近付いてきた航空機やロケットを撃ち落とす迎撃システムを複数配置することを決定する。
そしてアルドの宇宙船等はタイムワープを行った。
*
*
*
ブゥゥウン。
タイムワープ完了と同時に船体が微かに揺れる。
《タイムワープの影響軽微》
「少し揺れたな。」
「タイムワープ時の機体空間閉鎖に若干の誤差があったようです。どうやらこの孵卵器の周りに空間や次元を歪ませる特異点が発生しつつあるようです。」
「、、それは超越者を誕生させようとしているけからか?」
《多分どっちもだよ。特殊な力場だったから選んだし、そこで誕生させようとしたから空間や次元に歪みが起きやすくなっている。》
ラウラとルル・ルリの話では特に異状は無いという事なのでアルドはボーマンに船内報告だけ、連絡を送った。
『このぐらいの力場発生は予想済みだ。超越者を誕生させるんだ、色んな力が融合して強大になり遺物の力で状態を保っているだけで良い。後はコマンド・イブで卵の中身を作り上げ、殻を割るだけで超越者が誕生する。』
アルドは惑星アースと宇宙の間ラグランジュポイントに浮いている九体の小さな施設に宇宙服姿のボーマンとヴァルが乗り込む姿を観察する。
*
ボーマン視点。
*
孵卵器は小さいガレージ程の大きさの部屋、その中央に厳重に置いてあった。簡易的なパスワードを入力すると透明で強固なカバーが外れ、中を操作できるようになる。
ヴァルに眼を配ると、彼女は周りを無意味に警戒して部屋中を歩き回っている。彼女はもともと、この復讐劇に反対で、嫌々手を貸しているだけに過ぎないから当然だ。それとも何か違和感があるのだろうか?
俺は自分の仕事を思いだし、腕にはめているブレスレット型の遺物であるコマンド・イブから最後のデータを送ろうとした。
その時、眼を見開いたヴァルが疑問を口にする。彼女は端末から部屋の情報を探っていた。
「迎撃システム作動時間表示、、一件。迎撃、、破壊?」
俺がデータ送信を始めた直後に不吉な事を口走った。
「五十年経っているからな、、1度ぐらい、この場所にロケットが飛んでくる何て事も。」
「前日です!!迎撃されたのは!」
怒鳴られた。
五十年も期間が空いていて前日に撃ち落とされるのは流石におかしい、その確率は五十分の1ではない。少なくとも15000分の1、、いやそもそもそんな事は《あり得ない》
一瞬の出来事だった。
ズザザザッ。
突然。
ワン・オブ・ザ・ワールドを保護していたカバーが波打つ、高速に移動するそれは生物の様に波打ちワン・オブ・ザ・ワールドによって肥大化した卵に到達して同化する。
慌てて、コマンド・イブが送る情報を遮断しようとするが、遮断できずにエラーとなる。コマンド・イブを嵌めた右手が光り部屋中を照らす。
「敵か!!コマンド・イブが暴走してる!?」
【神の遺体】から創った次元で、1度全ての因子を拡散させ、コマンド・イブによって次元の法則を書き換え【擬似超越者】に必要な要素だけを作りあげる。
【擬似超越者】は超越者でありながら本来の次元管理者としての機能を有していない為に【遺物】を作る上で最高の素材だ。
そもそも【超越者の一部が使用されている遺物】がどの様に発生するかは不明で、俺はこの方法で【超越品】を作り上げようとしていた。
結果。
暴走。
復活。
ピロピピピ、ピロピロ、ピロロロ。
コマンド・イブからエラー表示のウインドウが俺の目の前に炭酸の泡の様に発生しては消えていく。
「俺は《空っぽではない超越者》を誕生させたっていうのか?、、システム構築は完璧だった筈だ。」
《完璧だからこそ、一つの綻びが全体を変えてしまう。エッセンスは【教祖の魂】と言ったところか。今の私は超越者であって超越者ではない。そもそも三次元視点で捉えられる時点で超越者とは程遠いといえるか。》
虚空から声がする、まだ実体はない。だが確実に何かが起きようとしている。
「超越者、、か。」
施設の中央に置かれたのワン・オブ・ザ・ワールドの輝きが更に強くなる。コマンド・イブは情報を全て吐き出して、正常に戻っているが超越者に何処まで《法則を適応》出来るのかは疑問だ。
ヴァルが俺の肩を引くが俺は、声のした方向から目を離さない。
「何をボサッとしているのですか!逃げましょう、撤退です!」
「同意したいがそれは逆に危険かもな、、相手は超越者。殺そうと思えば、今その瞬間蒸発しているさ、話し掛けてきたということは理由がある、、だろ。」
《理由はある、彼らに会う事だ。その為に繋げ束ね一筋の道を作った。君のそのブレスレットや本、首飾りに納められている彼等はどうやらソコが気に入っていて出て来てはくれないらしいが、、》
何が言いたいのかわからない。
「お前の目的はなんだ」
《これは祭典だ。私と彼等に会う誕生日会の様なものだ。そしてそれは成る。だから彼等が本気になれるようオービット・ボーマン。君はここにいなければならない。動けば君の大事なものを奪わなければならなくなる》
「初めから罠だったのか?」
《罠ではない《必然》決まっていた事だ。散りばめられた予言書の記憶、恋人を失った運び手である人類の男、そして次元を完成させることが出来た唯一の男。全てが予定どおり次元を跨ぎ繋がった。》
ドゴン。
何処かで爆発音がする、攻撃を受けているのだろう。俺の宇宙船のグリフィン号か、、それともアルド・ガーデンブルグの宇宙船が━━━
*
カコン。
休息していたアルドの手からコップが落ちた。
突然宇宙船が大きく揺れて、船内の明かりが消える。
『奇襲!!バリアー最大出力。』
「おおおッなんだ!!またか!」
ゴウン、ドゥ。
あまりの衝撃に宇宙船がバリアごと地面に叩き付けられる。ブリッジにいたアルドとラウラは床に転がった。異常事態なのかとレフト・ライトもブリッジに様子を見に来る。
「これは!どうやってレーダーを潜り抜けた。」
ラウラが叫んだが、ルル・ルリとしても周囲を警戒していて、尚襲われたのでどうやって襲撃を受けたのかわからない。
『わからないよ~。損傷率31%、本船の出力以上の重力操作を受け浮上不可能。被害拡大中!』
ゴゴゴゴッ。
押し潰されそうな圧力が身体にのし掛かる。
「ぐっ、これは《能力者》の攻撃か!」
《索敵、強固な妨害により使用不能。重力制御・バリアー出力により、本船エネルギー限界まで後1分15秒》
「一体なんで、、」
それは直感だった。
「、、、バルロだ。」
「?!、、どちらにせよ、これは危機的な状況です。このままでは重力場によって本船が押し潰され、更に乗っている我々も次の瞬間ペシャンコになります、、
ルル・ルリ!この際能力者の攻撃と仮定して、被害覚悟で全方位に砲撃、爆風によって撹乱しつつ前進してください。」
《アーちゃん、重力場で地面に押さえ付けられながら前進するには重力制御だけを残してバリアーを最小限に━━━》
詳しく説明しようとするルル・ルリを制止して、時間もないのでアルドは構わないと伝える。
「死なない程度に頼む!」
《了解!しっかり捕まってね~》
ルル・ルリは宇宙船のバリアーを最小限にし、前進する。宇宙船の底が地面を削りながら進む。同時に前後に砲撃を始める。
ズゴゴゴゴッ。
宇宙船が落下したのは山の間の谷のような場所で、宇宙船の底には穴が空き、側面には岩や気によって多数の傷ができ始める。耐久力を無視し前進する宇宙船は土埃をあげ前進する。
ドゴン、ドゴン。
《敵が砲撃を開始、前方に複数の生命反応を感知。あと十秒で谷を抜けるよ。》
敵の攻撃が激しくなる、重力から逃げ出すために前進する事を敵は読んでいたのかもしれない、谷の先に更に罠がある可能性も否定できない。
「重力場は囮で、その先が罠だったのか!」
ラウラは瞬時に谷の地形を思い出す。谷は複雑だが谷の主要な出口は2ヵ所、人員を配置するならその場所だけでいい可能性が高い。
「これは計画的ではない戦だと判断します。確かに来るという情報は掴んでいたでしょうが、もし我々があの場所に現れる事を予め知っていたのなら、重力場攻撃の真下に爆弾を設置し、我々に反撃の機会を与えるでしょうか?」
《減速する?》
アルドは覚悟を決める。
『前方に集中砲火、加速して谷を抜けるんだ!!』
《りょーかい!エネルギー限界まで後五秒!》
ゴドゴ、ドドド、ズリュリュ。
宇宙船の砲撃と敵の砲撃とが交差し、互いに被害をもたらす中、船内無線を掴むラウラ。
「ドール達に命令する。これより本船は敵との戦闘を開始する、オーガユニット等に乗り込み各自出撃、対応に当たれ。続ける、本船を守れ!」
「どうする?この場にいるのは危険そうだが」
「どちらも危険ですが、相手が予想通りバルロ・クリューニだった場合に大きな的である宇宙船内にいる方が危険かも知れません」
確かに動けなくなった宇宙船に籠城するよりは、ガン・ブルクや歩兵戦車などに乗って外にでた方が逃げるのは簡単そうだ。
「我々は敵と戦いますが、敵の情報が不足しているので戦局がどう転ぶか分かりません。逃げるのも戦うのもアルド様にお任せします。念のために《片道切符》を使用しておいて下さい、選択肢が広がる筈です。後グリフィン号、、ボーマン様に救援要請を」
アルドが頷くとラウラは安心したのか揺れるブリッジから格納庫へと走っていった。アルドはすぐさま片道切符を使用すると状況を把握しようとモニターを見る。
「ルル・ルリはここから退避しないのか?」
《サポートの為に出来るだけここにいるよ。宇宙船が無くなっちゃったらこの星に居続ける事になるし。船内に敵が侵入して包囲されそうなら、危なくなる前に緊急脱出装置で逃げるからアーちゃんは安心して》
確かに宇宙船を破壊されるのは問題が多い。ルル・ルリが述べたこと以外にも《ミューズ》がここにいるから結果として、宇宙船を破壊・占領される訳にはいかない。
もし相手が教団のサードアイであったとしたら、狙いは遺物をもつ《自分》が上位の目標なのかも知れないので、自分がガン・ブルクで出撃した方が良いのかも知れない。
「俺は外に出る。敵の、、いやバルロ・クリューニがいそうな場所があればハンドリンクで知らせてほしい。」
《オッケー》
アルドは片道切符のセーブポイントを変更すると、レフト・ライトと共に格納庫へ向かう。その間ボーマンに連絡をするが反応が全くない、あちらでも何か起こっているのかもしれないと考え焦りが生じる。
格納庫はほとんどのオーガユニットが出撃した後でがらんとしていて、近くで爆発音と銃撃戦の音が響いているため、すぐ近くまで敵が迫っていることが伺えた。
ガンブルクの操縦席に乗り込むと、半分崩れかけた格納庫の扉から外に出る。周りは林で視界が悪い。
「宇宙船から離れて、見渡しの良い山の尾根に移動しよう」
ガゴンガコン。
アルドの後ろにはレフト・ライトのオーガユニットも護衛として付いてくる。
「バルロ、、俺の位置が分かるなら、こっちにこい」
丁度いい岩場に身を伏せて、相手を向かい打つ準備をする。同時にこの現状について考えた。
同時にラウラから通信が入る。ガン・ブルクのモニターに教団の衣装を身にまとった死体の映像が流れる。
『襲撃者の正体は、、予想通り教団の様です』
「俺達を追ってきたのか?そうポンポンと次元移動装置が出来るなんてな」
『いえ、、修理はともかく、大規模な次元移動には移動する次元にも装置が必要になります。、、これは偶然と偶然が重なった、次元移動時に発生する時間のパラドクスの穴の様なものです』
「???」
ラウラは説明を始めた。分かりやすくアルド達の通った次元の穴がAで、教団の作った次元の穴がbに見立てる。
『我々はAの次元の穴を利用して1000年から50年後にタイムワープしたとします。ここでAの穴を使用した場合は我々がタイムワープをするまで1000年の次元の穴です。しかしbの次元の穴の場合、繋がっている次元は同じ次元の穴であっても時代が違かった、例えば1020年などです、、』
「タイムワープ中に教団がやって来て、次元の穴を建設し襲撃してきたって事か?」
『次元の穴は物質的な世界以外にも高低差というか、時間の歪みの様なものも含まれています。しかし我々のタイムワープが完了したところで次元の穴のタイムパラドクスは正常にもどり双方1050年になります。これが現在の次元の穴の状態となります』
アルドの背中に何か《神》の作為的なものを感じた。大体次元の穴は無数にあるのに同じ次元にやって来る偶然、タイムワープ中の偶然。
『敵戦力の配置はほぼ把握しました。五分五分というところですが、バルロ・クリューニがいる時点で部が悪い様な気がします。ボーマン様に連絡は?』
「取れなかった、、あちらも襲われているかも知れないな。」
ドゴン、ドガン。
爆音が響く。同時にラウラの通信が乱れる。
『、、、教団の増援です。対応しますアルド様、、お気をつけて。通信を切ります』
「ああ」
『テキです』
『テキだ』
同時にレフト・ライトがバズーカを上空に放つ。
バウン!
煙の中現れたのは有翼人。バルロ・クリューニだった。バズーカの直撃を受けても虹色の皮膜に覆われた身体は無傷。無表情のまま、アルド達をの歩兵戦車を眺める。
距離は五十メートル程。
爆音が轟くなか、バルロ・クリューニとの最終決戦が始まろうとしていた。




