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異次元収集家アルド 四章8話

結構文字多い。


あとスフィアの範囲を5メートルに修正。位置が特定し辛い為と、、活躍のためにね。

明け方、商業区に近い高級住宅街。大きな屋敷が乱立するその場所にマフィアが所有する城の様な大きな屋敷があった。取り囲む無数の人影の町の警備兵、パルス・ディサイ・ムーの私兵である治安部隊は正門と裏門に配置される。


アルド一向はパルスに渡された屋敷の見取り図を眺める。


「この大きさの屋敷となれば、下水道への逃げ道が設置されていると思います。私が数体のドールで地下への逃げ道を塞ぎます。アルド様はこのままこちらで待機して、アリサさんのマジック・センスで詳しい位置を確認してください。」


「分かった。」


ラウラは2体の雑務用ドールと共に地下へと向かった。


「全ての兵士が配置に着きました。」


シュワルツはその報告を聞くと配置図を見ながら指示を出した。


「正面玄関でマフィア達に令状を読み上げて突入する。全員反撃があるものと思って行動せよ。」


いきなり火器で襲われても大丈夫な様に、大盾と構え防弾用の軽鎧を身に纏った治安部隊が正門を無駄のない動作で進み、正面玄関の前で罪状を読み上げる。数は40人程、中央にシュワルツが前方と左右に犬型ドール二体ずつを配置していた。


「屋敷にいる、メッシーナ及びアルザスに告げる!君達には窃盗と薬物所持の容疑がある。大人しく屋敷から出てこい!尚屋敷には薬物が隠されている場合も考えられる為、家宅捜索も行う。これは令状だ。拒否するのならば強制執行する。」


「後一分待つ、もし扉が開かれなかった場合ー。」


窓から何かの物体が高速で飛び出してくる。手投げ爆弾を確認した犬型のドールは身を盾に治安部隊兵たちを守る。


ドゴン。


右に位置していたドールは兵士達を庇い爆発に巻き込まれるが、黒煙を上げるだけで故障箇所はない。次々に屋敷から放たれる砲弾、これを機にシュワルツは全員に突入の合図を送る。


「これより作戦開始する!全員突入せよ!」


「ガウウゥ。」


「突入!突入!!」


ドダン!


犬型ドールは正面玄関を蹴破り、中のマフィア達を薙ぎ倒し足や腕にケガを負わせていく。そして治安部隊兵達は無力化された彼等を手錠で拘束し、罪人収容用の馬車に連行する。


マフィア達は動揺した。当初、圧倒的に有利だと思われていた戦いにおいて、ゴーレムが導入されるとは考えてもいなかった事とその優れた性能で徐々に仲間の数を減らされる、最悪の状況が彼等の判断力を奪った。


「くそっ、銃が効かない!!手投げ弾を持ってこい!」


キンキン。犬型ドールの鋼鉄の装甲に弾かれる銃弾。


「グァウウ!」


「うぁぁぁ!」


ドールはマフィアの足に噛みつく。ガブリと噛まれた足は砕け、また1人の負傷者を発生させる。マフィアとしては戦線を維持するために、負傷者となった者を救出するより戦いに専念する事が多くなる。もっとも例え怪我人を助けても足手まといと人員減少によって状況は更に悪化しただろう。


こうなるとマフィア達は攻めるよりも守りを優先させる、これは敵を待ち構えて迎撃する戦術に近く、〈圧倒的火力〉によってのみ破壊可能な犬型ドールとの相性は最悪の戦術であった。


人数が減るにしたがいマフィアは屋敷の奥へ奥へと追い込まれる。




「マジックセンス!」


アリサは七色スフィア探索を行う。アルドはアリサの報告を待つ。アリサは徹夜と数限りない魔術行使によりボロボロの状態であったがそれでも七色スフィアの場所を特定する。


「この地図の西にいるわね。多分一番治安部隊の数が少ないところは罠だと考えたんでしょ。だから最低限の人数配置のココから脱出する気じゃないかしら。」


アリサは指先を館の地図の上に置く。それを見た副隊長は位置を確認して更に詳しい位置を求めたが。


「更に詳しい位置はもう一回やらないと駄目ね。」


「、、よし。」


副隊長は残った予備兵力とドールをそちらに集中させる為に行動を開始する。アルドも会話が終わったことを確認してアリサに尋ねた。


「〈位置〉は間違いないな?それは〈正確な位置〉か?」


「大体ここら辺よ、でも〈多少〉は位置がズレる事もあるわよね。だって人が持っているもの。もしかしたら〈その人物の隣とか後ろの人物〉とかの場合もあるかも知れないじゃない?」


「なるほど〈そういう事〉か。よし、彼等に続こう。アリサは正確な場所に案内してくれ。」


アルド一向もその場所へと向かう。





ミュミュン子爵は声を荒げた。たまたま今日はこの屋敷で新しく出回る予定の麻薬の御披露目があり、万全の警備態勢と格安で在庫を譲るという条件なら、と屋敷にやって来たのだが。


「どうなってる!安全ではないのか?!早く私を逃がせ、それが貴様等の役目だろうが。」


「へい、すいません。旦那は必ずここから逃がしてみせますんで。」


マフィア幹部の赤いマフラーが特徴の灰色の背広を着た若頭が頭を下げる。幹部は4人、No.2がそれぞれの部下達と戦闘の指揮をしていた。


「何か抜け道は無いのか?有るだろう一つぐらいは!」


「それが、、地下に偵察へ行った部下が戻って来ないので地下の下水道も包囲されている可能性があります。」


「大体、今度こそドン・ガンビアスに会えると思っていたら、本人は今日も不在。どうなっているんだこの組織は?」


組織や首領の名前を出されてピリピリするマフィア達だったが、それでも笑顔を崩さない若頭は現在の状況を説明する。


「正面から敵が侵入して来ました。敵は多分120名以上を動員しています。対してこちらは200人。数ではこちらが有利ですが、相手のゴーレムが予想以上に強くて、通常の火器では破壊できません。」


「私は言い訳を聞きたいわけではない。」


「、、我々の残った部下達で逃げ道は確保します、屋敷の西側からミュミュン様は必ず脱出させますんで、ご安心を。」


ミュミュンの舌打ちを同意と受け取ったその若頭は指揮に戻る。彼の頭にあったのはミュミュン子爵を守ることではない、ドン・ガンビアスの象徴である〈七色スフィア〉を持って自ら逃げる事だった。別に保身を考えての事ではない〈囮〉としてだ。


〈ドン・ガンビアス〉それは人物ではなく、マフィアを統括する権利を持った不滅の称号の様なものだった。ドン・ガンビアスは引退や死ぬ間際に後釜を指名する。指名された物が次期ドン・ガンビアスとなる。もともとNo.2が指名される出来レースの儀式に近いものだったのだがー


数年前全ての街の全てのマフィアを統括した圧倒的カリスマを持った前ドン・ガンビアスは死ぬ直前、各組の幹部を集めマフィア隆盛の象徴である〈七色スフィア〉を持っている人間が次のドン・ガンビアスであると決めた。受け取ったのはNo.2であったがその事で問題が発生する。指名制だった称号が〈スフィアに付属される称号〉になってしまった事による弊害。


結果真実が歪められマフィアの間では〈下っ端のマフィア〉でも七色スフィアを手に入れられれば首領になれるというデマが流れた。その後デマは終息したが現在でも〈スフィア〉所有者がドン・ガンビアスの意思を受け継いでいるとの考えは根強い。


現在ここにいる幹部の一人がドン・ガンビアスであるのだがスフィアを奪おうとする馬鹿者の対策のため。知るのはマフィアの一部だけである。治安部隊の多さから〈スフィア〉の特性を逆手に取られたと若頭は考え現在のドン・ガンビアスにこの囮作戦を提案したのだ。


若頭は現在のドン・ガンビアスを守る決意を固めていた。




「シュワルツ隊長、屋敷は5割は制圧完了しました。残りのマフィアは西と東に集中しています。」


ゴーレムの圧倒的突破力によって治安部隊はほぼ無傷でマフィアを蹂躙した。だがドン・ガンビアスらしき男を捕らえた報告はない。彼等が集まった理由としては〈逃げるため〉であることは理解できるが問題はどちらにドン・ガンビアスがいるかだ。


「〈七色スフィア〉はどちらだ?」


「西の離れにあるようです。マフィアの人数に関していえば、東側の方がかなり多いそうです。」


「、、囮か?はたまた裏か?裏の裏とも考えられるな。考えても仕方がない、我々としては〈誰も屋敷から逃がさなければ〉目的は遂行されるのだ。西側は予備戦力を当て、我々本体は人数の多い東に部隊を移動させよう。西側にはあんなゴーレムを格安で売る〈彼等〉がいる、まぁ大丈夫だろうさ。」


シュワルツは部隊を二つに分け、1つは屋敷の東側の壁沿いに配置されていた治安部隊の補強に、残った部隊をそのまま中央から東側へと屋敷を徐々に制圧していった。


「あまり露骨に攻めるな。ここは奴等の腹の中だ、予期しない手痛い反撃を受けるかも知れないぞ。ゆっくりと進行・制圧して、奴等に考える時間を与え、逃げられると錯覚させるのだ。屋敷の外に誘導しろ。」


シュワルツはマフィア達が屋敷から出て行く隙を与え、屋敷と東側の塀との間にある治安部隊の横陣に追い詰めていった。簡易的な防御陣だったが、鋼鉄製の盾と浅い塹壕などを利用してあるため見た目以上に防御力は高い。しかも運良く塀を越えたとしても屋敷や塀から見えない場所には町の警備兵と移動阻害の罠が設置してあるために逃げるのは不可能といっても良かった。


数度、防御陣へのマフィアの反撃が激しくなる。


数は30人ほどの集団。同じ様な背広姿のため全員同じに見えるが、中央にいる人物が護衛されながら屋敷からの脱出を試みる。


人数や行動から重要人物だと治安部隊に見破られ、防御陣から犬型のドールを突撃させて撹乱させた後、治安部隊の精鋭たちの手によって幹部たちは捕縛されたのだった。




再度マジックセンスを使用したアリサは七色スフィアの完全な位置を特定して、詳しい見取り図に印を付ける。場所は屋敷の離れで少し前に偵察した状況では、そこにはまだ多数のマフィア達がいるらしい。


「この部屋にいるわね。」


「なるほど、では部屋に突入しよう。」


副隊長の言葉。それを聞いたアリサはアルドに視線を向ける、視線の意味に気が付いたアルドも提案する。


「では俺達はこっちの隣の部屋に行かせてもらおう。アリサ壌はどうする?お嬢様の立場上ここに残った方が安全だが。」


「何かあったときに近場にいた方が対応し易いでしょ。それに貴族だからこそ、部下達だけを危険にさらしたくないわ。」


「分かりました。民間人の方に協力を仰ぐのはお恥ずかしい限りですがパルス閣下の託けで〈アリサ・スター・ライトの方々〉の意向はなるべく尊重する様に言われております。しかし、命の保証は出来ませんよ。」


彼等としてみてもマフィアを倒した手柄は欲しい、だから民間人との協力はしたくないし、万が一〈他国の貴族に怪我〉をさせれば国際問題に発展する可能性もあった。だが副隊長はアリサ・スター・ライトという貴族の苛烈な性格をシュワルツから聞かさせていたのでそれ以上の忠告は避けた。


「アルド殿、アリサ様の護衛頼みました。我々からも兵をお貸ししますか?」


「いや結構。うちにはうちのゴーレムがいますので戦闘データ収集も兼ねて我々だけでやらせていただきます。互いの健闘を。」


塀を抜けて包囲を完成させた。治安部隊の陣を通りマフィア達の集まる離れに到着。副隊長は犬型ドールを離れに突入させる。離れといっても大きさは広く縦横五十メートル程はある二階建ての作りで所々に椅子や椅子を使った防護壁が無数にある。


窓から赤く光る銃声が鳴りやんだ後、副官達に続いてアルド達も離れに侵入する。アルドはレーザーグレイブを構え、ドール達は宇宙船に常備されているプラズマガンを構える。


「レフト・ライトは前に、最後のドールは殿だ。俺が中央、アリサ壌は俺の後ろに。」


「リョウカイ。」


「分かったわ。」


目的の部屋に着いたアルド。レフトにドアを蹴破る事を無言で指示する。


ドゴン。


厚いドアが吹き飛ぶと同時に中からは発砲音がする。


「レフト・ライト突入するぞ。モタモタすると救援に来る〈彼等〉で回収が出来ない。今がチャンスだ。」


「リョウカイ。」


アルドも部屋に無理矢理突入する。流石に頭に銃弾を浴びると戦闘不能になるのでハンドリンクで頭をガード。


バンバンキン。


「旦那逃げてくだせぇ。」


「くそっくそぉ!」


窓から数名のマフィアと〈身なりが良い貴族風のマフィア〉が逃げ出す。舌打ちするアルド。


「レフト・ライトは逃げた奴を追え、身体検査して〈七色スフィア〉を持っていたら連絡をルル・ルリにしろ。アリサはマジックセンスを使用してー」


ガコン。


こちらに投げ込まれる手投げ弾。


「くそっ!」


物陰に逃げるアルド。


ドゴン!!


爆発。


それと同時に全員が動く。レフト・ライトは窓から逃げたマフィアを追う。黒煙から二人の男が入り口のドアに向かってくる、ドアにいるのはアリサと雑務ドール。部屋の中に残っているマフィア達の発砲のためアルドは身動きが出来ない。


「マジックセンス!」


消えるマジックセンス。


「アルド!この二人のどちらか!!」


ドン!


突き飛ばされるアリサ。


「俺に構わず二人とも追え。俺も後を追う。」


「リョウカイ。」


「ああっ、もう!!」


タッタッタッ。取り残されるアルド、息を吐いて呼吸を整え銃声が途切れるのを待つ。そして部屋に残るマフィア達に突撃した。




アリサはネズミ色の背広を着たマフィア一人を追う。


「、、、私が当たりかな。」


確率は二分の一だからこんな事もあるかと自分を納得させ、スタッフを構える。振り返るマフィアはいきなりアリサに向かって発砲する。


「くっ。」


アリサは廊下のソファーに隠れてやり過ごす。大きさは二メートル程、横にすれば廊下の幅ほどもあるものだ。


「何ですかね、、そのスタッフ。まさか魔術師ですか?だとしたら殺らせてもらいます。もう薄々気が付いているのでしょ。そう俺が持っていますよ。貴女を倒して、部屋に隠してある兵士の装備で偽装して脱出させてもらいますよ。」


アリサの耳にはギシリギシリと床の音がしてマフィアが近付いてくるのが分かった、先程までの距離は十メートル位は離れていた。人の歩幅は約50~80センチ残りは八メートル弱。細長い廊下、ソファー以外には遮蔽物がないため身をさらせば勝負は終わる。


七色スフィアの力で五メートル範囲内の魔術は解除される。使えるのは盾にしているソファー、懐のシルバーエッジが三つ。額から流れる汗、相手は自分を魔術師であり圧倒的に有利な相手だと侮っている、それだけが突破口だ。


上手くいくのか?不安になる。


フッとすると周りには【クラスメイト達】がいた。


ーそうだったアリサ・スターライト。


私はアリサ・スターライトなのだ。


ギシリ、ギシリと更に足音が近付く。発動ギリギリの間合い。


「この最強の魔術師のアリサ・スターライト様が只の魔術師と一緒くたにされるのは我慢できないわよね。」


「?!」


ザッ。


「吹き飛べ!」


ドゴン。アリサはソファーに魔術を使用した。〈シルバーエッジ〉はモノを飛ばす魔術構成図が組み込まれた魔術道具である。構造はいたってシンプル、モノを固定しある方向に加速させるだけ。魔術効果は一瞬で現れて無くなり、残るは世界の法則が適用される。〈慣性法則〉を受けたソファーは真っ直ぐマフィアに向かう。


簡単に行っているように見えるが危機的な状況下で、真っ直ぐに狭い廊下に当てずに打ち出すのは職人芸といっても過言ではないだろう。それはアリサ・スターライトの精密な魔術構成図の賜物だった。


「おう!」


いきなり迫ったソファーをマフィアは恐ろしい反射神経で屈んで避ける。だがアリサから目を離してしまう。そして放たれるシルバーエッジ、だが咄嗟の事でアリサの手元も狂う。


シュシュ。


ザク。


「がっ。」


マフィアの肩に投げられたシルバーエッジ一本が突き刺さる。他のものとは違い、これはアリサがただ投げたモノなので威力は弱い。アリサはその隙にマフィアに向かって走る、マフィアも拳銃を持った相手に魔術師が向かってくるとは考えなかった。


「はぁぁ!!」


バコン!


丈夫な木製の棒であるスタッフをスイングして顎にヒットさせる。更に追加の攻撃で拳銃が床に転がり、トドメと踞ったマフィアの後頭部にスタッフを叩き付ける。


「、、、」


「はぁはぁ、覚えておきなさい〈七色スフィア〉を持っていても最強の魔術師アリサ・スターライトには勝てないって事をね。まっ物理でも〈スタッフ〉を使ったし魔術師の戦いって事で。」


アリサがマフィアの体を調べると虹色に輝くビー玉サイズの宝石が見つかった。と同時に肩を負傷したアルドがやってくる。


「見つかったか?」


「まあね。」


アルドに宝石を渡す。


「ルル・ルリ、犬型ドールの動きを一時的に撹乱しろ。気付かれない程度に。」


《オッケー、アーちゃん。》



こうして治安部隊のマフィアの屋敷の制圧が完了した。捕らえられたマフィアは200人以上、中にはドン・ガンビアスと思われる幹部もいた。対する治安部隊は怪我人30名程で死者はない為、この結果は治安部隊の大勝利といっても良かった。


「これを渡しておく。」


アルドに七色スフィアを渡されたシュワルツ。


「これが七色スフィアか、、ふむ。」


「こちらでも確認した。そっちもパルス・ディサイ・ムー閣下に確認してくれ。後もしこの〈七色スフィア〉が必要なくなったのなら買い取ることも伝えてくれると助かる。」


「分かった、後は任せてくれ。」


ワンオブザワールドの回収は終了したのだった。




数日後。ドン・ガンビアスの公開処刑には多数の観衆が集まった、処刑されるのは幹部合わせて合計四人。この処刑には意味があった、まず貴族達の民衆への人気取り、マフィアへの見せしめ、最後にドン・ガンビアスという求心力を倒したという宣言。


みすぼらしい格好になったドン・ガンビアスは打ち首になり、幹部達もその後を追う。最後はマフィアの手にあった〈七色スフィア〉の御披露目である。所有権はパルス・ディサイ・ムーにあるが現品は町の博物館で厳重に保管されることとなっていた。


ーが。


ビュン!


パキン。


謎の銃弾によって〈七色スフィア〉は撃ち抜かれた防弾ガラスを残して粉々になった。青ざめるパルス・ディサイ・ムーと破片になったスフィアをガッカリした様子で見つめる民衆。


この謎の事件は様々な憶測を呼んだが、ドン・ガンビアスの遺品を誰にも渡したくないという過激なマフィアの仕業であるという事で一応の解決となったのだった。





ブリッジに長距離用の狙撃銃を持ったラウラが現れる。


「ご苦労さん。」


「いえ、目標は破壊しました。」


「あれを残していては駄目な気がしてな。別にそのままいなくなってバレても良かったけど、〈片道切符〉の情報収集の合間にマフィア達に一泡吹かせてやりたくてな。」


「ふふ、マフィアより、パルスさんが青ざめておりましたよ。」


いたずらっ子の様に笑うアルド、多分パルスにも色々と思うところがあったのかも知れない。


「今回の主役のアリサ様の姿が見えませんが?」


「さてね。」




眠るアリサ・スターライトの頭にモップが当たる。当然だ、今の今まで不眠不休、そして起きた後に徹夜で〈召喚魔術〉の魔術構成図を完成させたのだ。廊下で食堂から帰る途中、食べながら寝ても誰にも文句はいわせない。


特にロボットには。



「コレハアリサスターライト、コレハステテハイケナイモノダナ。」


物凄く失礼なことを言われたアリサ青筋を立てたがうたた寝を続ける。単に疲れていて反論しないだけだ。


「コンナトコロデネルトハ、コレダカラアリサスターライトハ。ダメニンゲンノミホンダナ、コウハナリタクナイ。」


このポンコツ、、怒りで起き上がろうとするアリサ。


「ダガ、イイシゴトハスル。グウタラナアリサスターライトガオキルマデ、ココデネカセテヤロウ。」


、、。誉めたのか分からない言葉、評価はしてるんだろう。少しだけ納得いかない部分もあったが眠気に免じて許す事にして、再度眠りに入るアリサ・スターライトだった。




**************************



ここから下は本編とはあまり関係ありません。読みたい人用。


**************************


ドン・ガンビアスの死と共にこの地域でのマフィア達同士の戦いは激化する。マフィアと貴族との戦いも激化するが、最終的に貴族はマフィアの排除に成功する。マフィアの天敵とも言われ当時民衆の圧倒的な人気を誇った〈ムー家〉によって。


数十年後。パラマイト連合国のブリジャーノックに女王が誕生した。名前は〈メーター・ディサイ・スター・ムー〉。それ以降称号である〈スター〉の名は最もほまれある称号としてパラマイト連合に浸透していく事になる。


女王には彼女の命令に忠実な二十体の犬型のゴーレムがいた。ムー家が極秘に開発したといわれているが現在の技術をもってしても解明できない部分が多く〈ナガレモノ〉を偶然所有したということが定説である。


ムー家そのものにも謎が多い。下級貴族のムー家がマフィアを倒し名声を得て、ミュミュン家と裏で取引をして莫大な資産を手にいれたという資料が残っている。そして女王は死の淵まで魔術が使える女性貴族を探したという事が分かっているが、何のために行ったのかは現在でも分かっていない。


女王の墓にはこう刻まれている。


〈欲するは最高の師であり、最高の友のアリサである。スターの名は輝く夜空の様に、今尚胸を高鳴らせる。〉と。

次はグルッグの長い1日編です。最後の遺物〈片道切符〉を持つグルッグの視点で書いてます。グルッグ、、誰だ、新キャラか?名前として出てくるのは初めてですが登場したのは初めてではないキャラです。


多分四章の5話で気が付いた人がいるかも。


今途中まで書いていますが、、予定では、、分かりません複雑なストーリー?になりそうなので少し時間が掛かるかも。頑張れ俺、、飽きるなよ。

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