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3.
二人は深い森の中で重なり合って眠っていました。
もう夜でした。
虫の声がズーズーと聞こえています。
あちらの方ではシャララ、シャララという音も聞こえています。
寒さを感じたアイスはうさぎにもっと寄り添いました。
寒いの?アイス。
大変だ。君の足がこんなに冷たくなっている。
もっとこっちへおいで。
僕が温めてあげるよ。
うさぎはアイスの素足を自分の手の中にしまい込みました。
ふさふさのうさぎの毛の中はぽかぽかと温かく、
アイスの両足は瞬く間にぽかぽかと暖まりました。
うさぎはわたしの特別なうさぎね。
うさぎ、
どこにもいかないでね。
約束よ。
約束するよ。
僕はどこにもいかないよ。
アイスはうさぎの腕の中で眠りました。
アイスは穏やかな気持ちでいっぱいになりました。
うさぎはアイスを腕の中に抱きしめてアイスの髪のにおいをかぎました。
うさぎはうっとりしました。