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幻の世界
夢と幻の涯てに輝ける扉は待っている。
――東の涯ての砂浜、そこは終わりの地。
命の雫を受け止め希望を繋ぐ道。
――静かな水平線から風が吹く、それは贖罪の風。
扉を潜れば、善も悪も、正も邪も、美も醜も、等しく意味を失い、等しく意味を持つ。
――風のままにその身を委ねたなら、罪は贖われ肉体は朽ちる。
永遠への第一歩、光の奇跡を望む。未来への憧憬、過去の軌跡を想う。
夢の世界……微睡む記憶。
――東の地、そこは追放と罪の地。
――いと高きものが定めた因襲の園。
――楽園の記憶を持って落とされる。
幻の世界……微笑む孤独。
――罪の味を噛み締め、天を訝しむ相剋の都。
――赦しなどない、あるのは苦悩だけの国。
――楽園は遠く、遥か彼方に佇む。
扉は祝福している。黄金の反射の中へ。夢幻から光に。光は待ってる。
――魂は浄化され再び楽園はお前を迎え入れるだろう。




