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神聖独劇  作者: さとう
第十章――幻想の種
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夢幻の黙示録

 揺るぎない決意を胸に秘め、確かな希望を礎とし、限りない未来へ歩みだす。過去を踏み台に、大きく羽ばたく。

 気高き声に雄々しき山々は応え、遠い大海原へ、あの古の海へ、声を運び届ける。

 天空を横切る太陽は万感を抱き、幾千もの想いを乗せ世界を照らし、空の風、海の光、大地の安堵、そして、あらゆるものを越えて存在するものに命を吹き込む。

 与えられた命に耳を澄ませば原始の鼓動が力強く脈打つのが感ぜられる。それは絶え間なく続く命の証。自分だけでなく、星にも、諸々にもそれはあり、あらゆる鼓動に胸を踊らせた日々は、やがて未来の希望へ繋がる。


 時は静かに流れ、沈黙の中で奏でる光の調べは美しく雄弁である。時のしじまに語りかけたなら、時は己を忘れさせ、命の鼓動、存在を越えた叡智、そして新しい世界を見せてくれる。


 万の時を越え星の光が降り注ぐ。その光の下で人々は幸福の夢を見、未来を祈り、人生を寿ぐ。傍らで悪徳は純潔を弄び、美徳は自涜により穢れていく。

 善悪を越えた先に扉が見えてくる。その扉の先に待ち構える景色は真実だが、真理ではない。真理は現実の中、存在の光の中でひっそりと待っている。

 存在の光は人々を覆い、歩むべき道を照らしている。光は存在そものか、はたまた幻想と幻惑の扉か、それを知るすべは光だけが知っている。

 凍える夜空の下で風は吹き、人を迷いの淀みへと運ぶ。雲が空を隠し、星が輝きを失うとき、暗黒の帳は降ろされ、終わりの予感に慄く。

 そこへ幻の光が射し込み、人々をゆっくりと終わりに向かわせる。

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