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光の道をゆく
『聖なる地平、そこは峻厳で険しく、艱難辛苦に身を悶える遥かなる道。悲哀の風が虚しく胸を吹き抜け、慚愧の大地が果てなく広がり、そぞろに時間が流れ過ぎ行く。
暗鬱なる木々が見下ろす森、悪徳を纏う霧が覆う闇、静寂を破る雹が降り注ぐ。罪の数だけ傷付き、光の先にある罪無き世界を目指し駆ける場所。
栄光と愛情により燦爛と輝く楽園は遠い光の中で待っており、すべてを背負うものがそこへ向かう。
彼は叡智の根源を知る罪人。深い幻に微睡むものたちに現実の色を蘇らせる。
彼は永劫に回帰する伝道師。善悪・正邪・聖俗、相剋するものを導き救い出す。
彼は光に包まれた旅人。真実の言葉と真理の世界を残し、不変の御国へと誘う。
すべてを背負うものにより繰り返される救済によって、世界は光輝に満ちるものへと変貌してゆく。やがて、世界に創造は溢れ、破壊と再生が新たな時間を織り成し、小さく、大きく揺らぎながら一つになってゆく。
古から続くたった一つの想いは時に刻み込まれ、連綿と続く光の未来へ繋がりゆく。』




