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「"黎明"」
世界は俺を許さない
イカれた様な生臭さを感じさせる
血の気が引きそうな
泥にまみれた世界で
俺はガラクタな人形として存在してた
だが君は俺を見る目は純粋でまっすぐだ
俺を逃がさない
自由気ままな君は
優しい笑顔を
暖かい手で
逃げ出しそうな時に包み込んでくれる
君はこの先もいてくれるように感じる
あぁ、俺はなんて卑屈で囚われの身なんだろう
俺にはあの一瞬が消えることで
ただのがらくた人形だ
ただの人間になりたい
俺といる君と離れたくはない
だが君を犠牲にしたくない
君を世界から遠ざけるためには
もう君とはいられない
世界はいつ俺を自由にしてくれるのだろうか




