ペンダント
「とれねぇー」
オレンジ色になった教室に友達の声が響く。
「これ、朝からとれないんだけど校則違反って呼び出されたし」
「確かに朝呼び出されてたもんね」
私が言ったコレとはペンダントのことである。朝起きてから今の今まで(放課後)はずれそうにもはずれなく困っている。
大きな赤い宝石、最初は綺麗なんて思ってたけど、今ではそんな輝きすら憎く感じる。
「そうだ、気分転換にアイスクリーム食べに行こ。瑠璃好きだったよな」
「うん、気分転換した方が良いと思う。一日中ペンダントのことばっかだったし」
こんなときでも気分転換をしようと言ってくれる赤石咲紅夜ちゃん。
それに同意してくれる玉川黄華ちゃん。
今年の春に高一になったばかりの私達は二ヶ月半前に友達になったばっかりなのに…本当に二人には助けられている。
「うん、ありがとう」
♢
「んぅ〜、美味しい」
「瑠璃、嬉しそうだね」
「あんまり調子に乗るなよ」
「分かってる、分かってる」
私の大好きなアイスクリーム、これからも三人でアイス食べられるかな、他にも買い物したり、勉強したりしたいな。その前にペンダントとれるかな。
「二人共、これからもッ__」
たぶん、私は「これからもよろしく」って言うはずだった。だったのに今の私の口からは血が出ている。
「る、瑠璃」
「瑠璃、どうした」
二人の問いかけにも答えることが出来ない。自分でも何が起こっているのか分からないから。
「ケラケラ」
背後から聞こえてきた不気味な笑い声。それが聞えた瞬間何故か私だけが冷静になっていた。
周りがスローモーションで何も聞こえなくなる。
ゆっくり後ろを向くと五歳くらいの男の子が立っていた。頭からつま先まで真っ白な透き通るような男の子。だけど、瞳の色だけが吸い込まれそうな美しい水色をしている。
まるで、天使みたい。
男の子はニヤッと笑うと、
「お姉さん、よかったね」
っと呟いた。
その言葉と同時か後か、私の意識は途絶えた__。




