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明太の子


 時が流れるのは早いもので、僕は誰とも付き合えないまま、小学校を卒業してしまった……。

 正直、リアルJCになったセーラー服姿のムラ村さん達を見られないことは、非常に残念だ。


 卒業式を終えた後、すぐ次の日に名古屋を出た。

 朝の4時ぐらいに。

 さすがに、名古屋から福岡という長距離だから、飛行機で行くと予想していた。

 タイトなスカートを履いているスチュワーデスさんのヒップを、すれ違い様に拝めるとかなり期待する……。

 が、どケチなお父さんのせいで、車で15時間ぐらいかけて、福岡に引っ越した。


「クソがっ!」


 と車内で呟いたかもしれない。


 名古屋で出会えた女の子たちを思い返すと、ため息が漏れる。

 しかし、僕と反して、お兄ちゃんは車内でなにやら機嫌が良く見えた。


「おい、童貞。名古屋が忘れられないのをわからんでもないが、福岡はいいぞ~」

 と助手席からニヤリと笑う。

「なんで?」

「飯もうまいし、ほどよく都会だし、なにより博多美人がわんさかいる」

 それを聞いて、僕は鼻で笑う。

「そんなの偏見じゃないか……」

「レベチだ。博多はとにかく美人が多い。お前は小さかったからわからないだろうが、お兄ちゃんは昔たくさん見てきた」

「ふーん」


 僕はそんな地域差別をしない。

 可愛い子はどこにでもいる。

 あとエロい子も……。


 福岡について、すぐに中学校へ入学。

 

 正直、ノリが名古屋と全然違って困惑した。

 それに周りは、みんな博多弁全開で喋ってくる。


「童貞くんってさ。名古屋人なん?」

「いや、違うけど」

 

 福岡に来て、初めて話す女の子だった。


 髪の色が少し抜けていて、金髪ぽい。

 あと目がパッチリしていて、低身長。

 つるぺた。


「私、森盛(もりもり) まりなって言うっちゃ! よろしくっちゃ」

「ああ、よろしく」


 最初は「ちゃちゃちゃ」言うから、『赤ずきんチャチャ』にハマっているのかと思った。


 森盛さんかぁ……。

 福岡って結構いいかも。


 ある日、中学校で体育の授業が始まった。

 僕は小学校と同じく、教室で着替えるものと思い、体操服を持参して通学する。


 もう第二次性徴が始まった子も多いから、男女別々に着替えるものだと思い込んでいた。

 しかし、同じ教室で着替えると指示があったので、驚きだ。


 隣りに座っていた森盛さんが、急にシャツのボタンを外し始める。

 シャツを脱ぎ終えると、吊り下げスカートを床に下ろす。

 

「ゴクリ……」


 出てきたのはブルマ、とはいえ、女性が堂々と目の前で脱衣する姿は初めての経験だ。

 体操服とブルマ姿になった森盛さんを上から下まで、眺める。

 低身長、大きな目、未成熟ってレベルじゃない胸部。

 福岡、永住してもいいかも。


「どうしたと、童貞くん? はよ脱がんね? 運動場まで急がないかんけん」


 なんて恥じらいのない子なんだ!?

 男の僕のに脱衣を薦めるなんて……。

 そんなに僕の裸が見たいというのか。


「あ、うん……」


 促されて、僕は学ランを脱ぎだし、ブリーフ姿になる。

 すると、森盛さんが何を思ったのか、悲鳴を上げる。


「キャーッ! ちょ、ちょっと。なんしようとくさ!」

「なにが? 着替えているんだけど……」

「見ればわかっちょるよ! なして、そげな格好なんよ!」

「え……」


 気がつけば、辺りの生徒たちがクスクス笑っていた。

 どうやら、みんな制服の下に体操服を着ていたらしい。


 ブリーフ一丁の人間は僕だけ。


「は、はよ着ちゃらんね!」


 森盛さんは顔を真っ赤にして、僕をじっと見つめる。

 特に股間をだ。

 

 ハッ!? 辺境の地に来て間もないというのに……。

 この子、僕に惚れているかもしれない!?


(博多弁は正しくないと思われます、たぶん)

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