夢の話 仏巡り
山道をずっと登ると仏像が山道沿いに置かれている。山道を行き来する人たちは有り難そうに手を合わせて歩いている。山の斜面には木々に白い花がたくさん咲いている。何の花だろうか。歩く人たちは、♪花は花は花は咲く〜いつか生まれる君に〜私は何を残しただろう〜♪と歌っている。あの白い花は、どの歌詞の花だろう?と話している。歌の歌詞に合わせて、花や仏像が並んでいると言う。
寒い冬の日だった。茶屋の中で暖を取っている私に、茶屋のスタッフかお寺の関係者か分からないお婆さんが、ここには特別な仏様がいらっしゃると言った。あなたももう少し待ったら順番が回って来ますから。と言った。私の順番になって椅子に座る事が出来た。椅子に座っても仏様は見当たらない。え?どこにいるんですか?という仕草をしたら、お婆さんがここにいらっしゃいます。と机の下の側面を指差した。長さ3センチほどの仏様の身体とお顔が白い厚紙に書かれて着色されていた。お顔のひたいには、エメラルド色のガラス玉が埋め込まれていた。この仏様をみんなが待っているのかと思うと不思議でならなかった。私は山頂を目指して山道を登っていった。展望台があるという。展望台の手前で母と妹の家族と合流した。母は足早に歩いていた。妹は小さな子供を連れていたが、旦那に子どもを預けて母と歩いていた。旦那と子どもは、展望台の下でじっとしていた。子どもがグズっているのかと思った。母も妹も展望台を登ろうとしない。どうしたの?と聞くと、あんたは行って来なさい。私達はここにいるから。と言って、来た道をまた戻って行った。私は展望台に登って顔を上げた。そこには景色の無い真っ白な空間が広がっていた。