コミュニティバスは大体本数が少ない
今日は、北に向けて向かう。
約15kmの距離を向かうことになった。
流石にこの拒否を徒歩はキツい、小さい子供もいるのだから乗り物がいいとして、馬車で向かうことにした。
五頭の馬が、それぞれの荷台を引きずり、北へと向かっている。
俺達も馬に荷物を積み、荷台に乗り込んだ。これで、俺達の出発準備が整った。
調査団も、件の娘も乗り込み、これで出発ができる。
「じゃあ、出発するぞ!」
俺の掛け声に、荷台の全員から歓声が上がった。出発と同時に、俺達は北へと向かった。
護衛の騎士はそれぞれが持っている馬がいるため、それに乗っている。
俺たちは、北へ向かい、森の中を北に向かって進む。
その道中、天候が悪くなってきて、雨が降ってきた。
この雨の中でも、行軍は続いた。
だが、何も雨の対策はしていなかった訳ではなく、それぞれ雨合羽を持っていたので、それを着たということだ。
これで、濡れずに済むので、馬を走らせるのは楽になった。そして、しばらく歩いていると、突然、強い風が吹く。
その風が俺たちの体を揺らしては、馬がバランスを崩した。俺は、咄嗟に、体を反転させて馬から飛び降りる。
体が地面につきそうな、そんな瞬間。体が、何かにぶつかる。そして、何かを蹴られた。どうやら、何かが転げたのは、俺のようだ。
体をひねった瞬間、背中が木にぶつかる。そんな瞬間。また、何かを蹴られた。そして、木にぶつかる。
だが、転げたのは俺だけじゃない。俺と同じタイミングで、後ろからも蹴られている。
「な、な、なに、これっ」
俺の後ろを走るのは、どうやら、俺と同じぐらいの年恰好の女の子だ。
彼女は、体を思いっきり捻りながら、俺に攻撃をしてくる。それを何とかかわしたが、俺が転げた時に、木から落ちてしまった。
「うっひゃあああああ」
彼女が大声で俺に攻撃をしてくる。それをなんとか避けながら、俺は、彼女に詰め寄る。
「あーもう、うるさいわね」
彼女はそう言って、自分の服を脱いで、それを俺に向ける。
「え」
見ると、彼女のスカートが、脱げられている。
「はい、これを着て」
そんなことを言われて、俺は、仕方なくスカートを手に取る。そして、パンツも脱がされた。
「ちょっ、まっ」
パンツと一緒に、下着にも、手を突っ込まれる。そして、俺には、スカートのベルトをくいくいっと引っ張られる。
そう、着せられているのだ。
「ふぬっ」
俺は、抵抗して、体を捻る。しかし、それでも俺の抵抗は、無駄だった。
「ふっ、はっ、ふぅっ」
そして、また、後ろから蹴られる。
「ひっ」
俺は、また蹴られ、また、転けてしまう。
「へっ、へ、へ、へーん、このド変態があ」
俺を蹴り続ける彼女は、次第に、声を荒げて俺にそう吐き捨てる。
「ひぃやああああ、な、なんなのよ!」
彼女は、声を荒げて、俺にまた蹴ってくる。そしてまた、足払い。更に、俺は転げる。
「ひいいい、もうやだあ」
彼女が、目を瞑り、俺を睨んでくる。俺は、彼女を睨む。が、それは無駄な抵抗で、彼女は、俺を殴ってくる。
という夢を見た。
目が覚めると、そこは、森だった。
馬に振り落とされてから気を失っていたらしい。
俺は、何とか起き上がる。
仲間達がいたので、また馬車に乗り、北へと向かう。
森を抜けると、町へと辿り着いた。
ここは町の入口だ。
ここから駅までは少々距離がある。
町の中はそこそこ大きいので町内循環のバスも走ってはいるが、こういうコミュニティバスは本数が少ないのが基本であり、この町においても例外ではない。
ここから、800m程町の繁華街の通りを進めば駅へと辿り着くだろう。
しかし、時間的にもそろそろ何かを食べたい、みんなお腹が空いている。
なので、適当にその辺のお店に入ることにした。
「いらっしゃい。何名様ですか?」
そう聞かれたので、人数を答えた、かなりの大人数がいるので、点呼もしたが、席数が足りるのかが心配なところだ。
俺は、席につき、カレーを注文した。
注文したカレーを、テーブルに乗せていく。
それ以外の調査団員は適当に色々な料理を、騎士達も大体似たような感じのものを頼み、娘はお子様ランチだ。
注文を終えると、皆、食べ始める。
「お前達!もっと食べるんだ!」
明日から、鉄道での長旅が続き、鉄道が好きならともかく、全員が全員そうでは無い、区間によっては一日のうち何十時間も電車に揺られるような事もある、そのため身体的にも精神的にもダメージを受けてしまう。
だから皆で、ご飯を食べる事で回復しようというわけだ、勿論、食べなれている者は殆どお腹が空いていたりするが。
そして、食べ終わるころを見計らい、明日からの方針を皆んなで決める事にする。
そして、やはり鉄道が一番のルートである。
今日はこの町で一泊する事にして、明日からは鉄道旅だ。
俺たちは宿屋に泊まることにした。
寝る前に娘と遊んだ。
ゲームでもお金が手に入ると、嬉しいものだなぁ......
そして、その日はベッドに入り、全員が眠り、明日からの旅路に備えることにした。
何も問題が起こらなければいいのだが。