レベル上げは結構キツい
村から出て2分ほどが経過した頃、敵のモンスターが現れた。
敵はスライムだ。
スライムはこの世界に沢山いるモンスターの中でもとにかく弱い存在であり、俺が住んでる村にいるようなヨボヨボの老人でも辛勝できるようなモンスターだ。
しかし、俺はこのスライムなら苦戦しないと知っている。それはそう、俺にモンスターの経験値が入るからだ。
俺は村を出て5分もせずに、最初のスライムを全滅させた。俺が5分で殺したスライムの数は31体。
俺はレベルが3つほど上がった。
レベルが上がり、攻撃力や防御力が上がり、最大の体力も上がった、しかし、どんなに相手が弱くても相手も攻撃はする、そのためどんどんと相手にする度、体力が減っていく、そのため俺はちょくちょくと家から持ってきた食品で体力を回復させた。
その後、スライムを倒し続けて、20体を倒し、40体を倒し、80体を倒し、100体を倒し、600体まで倒した時はステータスに【スライム殺し】の文字が浮かび上がってきた。
そのため、レベルが10になった、そのため当初よりはだいぶ強くなっただろう、俺はRPGのゲームでひたすら進むタイプじゃない、コツコツとレベルを上げていくタイプなのでこういったレベリングの作業はお手の物だ、通常レベリングというのは苦痛になりがちだが、俺はこれを楽しむ事が出来る。
既に夕方の五時を回り、チャイムもなったので、村に戻ることにした。
自宅に入り、夕食を食べることにした、今日持ってった食品の中から、焼き鳥を取り、冷蔵庫からはビールを取り出した。
俺は、冷蔵庫から缶ビールを取り、ビールを飲み、夕飯を食べていった。
その最中、テレビを見て、適当にチャンネルを回していた。
ふと、テレビの中のアナウンサーが、
「先ほど、スライムが大量発生しているのを観測しました、」
と言っていた、俺は、テレビから視線を外さず、そのチャンネルを見続けた。
多分、今日沢山退治したスライムは、その大量発生したスライムの軍団だろうが、それがテレビに映っているという事は、まだまだ軍団がいるということだろう。
そう思っていると、
「おっと!」
俺は、足を踏み外した、酔いが早めに回ったらしい、こんなニュースを見たあとだから、すぐにでも退治に出掛けようとは思ったものの、こんな酔っ払いの状態ではまともに戦うことなんて到底不可能だろう。
俺は布団に入り、明日のことをどうするのか考えていた、武器は既にほぼ壊れかけの状況であり、また商店で買った方がいいだろう。
スライムを倒した時に手に入れたお金もある、600体もスライムを倒したのだから、きっとあるだろう。
俺は、そう考えて、装備を整えることにした、食料は買いだめだ、明日のことを考え、少しでも早く回復させたほうが良い、また大軍がいる可能性もある、俺は計画を立てた後、眠りに落ちた。
そして翌朝、俺は、商店に商品を買いに行くことになった。
財布の中の所持金は1500円、昨日と比較したら割とある方だ。
木の商品一つ百五十円、剣と盾それぞれ三つずつであり、全部で九百円、今後の投資のために多めにストックとして買った、食品も少し買い、家にある物と一緒に持っていった。
今日もまた、村の外へと向かった。
今日は昨日より多くのスライムを見かけた。
そして、昨日テレビで、スライムの大量発生のニュースが流れた、そのせいか、昨日より人が多かった。
そして、そのせいか、昨日よりスライムの素材が多く採れた、だから今日のところは、俺はもっとスライムを倒すことにした。
スライム以外にも、強力なモンスターが沢山いて、今スライムの大量発生で困っている人が沢山いるのなら、今はスライムを倒すべきだと思う。
だから、昨日より多くレベルを上げる。そして、今俺はスライムの大量発生で困っている人に手助けをしている。
もちろん一人でやるわけではない、俺以外にもスライムを倒そうとするものはいる。だけど俺は、一人でスライムを倒している。
そして、スライムを倒すたびに、俺は新たなスキルを覚えた。
「――スライムマスター」
それは、スライムを倒して得たスキル、スライムから得る経験値が二倍になる。
そして、辺りで不気味な風がすると、スライムは目の前の人物に対して飛びかかり、顔面にピッタリとくっついた。
「――グガアアアアア!!」
スライムは寝た。
大きないびきをかいている、そして寝てるスライム達を倒した。
突然寝だしたのは何だったのか考えながらスライムを倒していると、風を起こした主が現れた。
なんと、風を起こした主は裸だったのだ。
俺はその光景をみて、何が起きたのかと、そこには全裸の人物が!な、何が起こったんだ......。
俺が全裸の人物に声をかけると、彼は驚いた顔をしたあとに、
「君、名前は?」
「俺は、ジャバー」
と、答えた。
「私はクリュー」
クリューという少年らしい。
「君はどこから来たのか?」
とクリューに聞く。
「母親の体から」
とクリューは答える。
「いや、そういう意味じゃないから」
俺はそういいながら、スライムとの狩りの続きにいき、そして俺はクリューと別れて家に帰るのであった。