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世界探索  作者: たいたい
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アクション映画といえばまず爆発

俺は中級者用コースの入口へと辿り着いた。

以前来た時とは違い、大きく荒れている。

入口においてあった映画の紹介文も半壊していた。

まぁあれはゴミだったので処分してくれたのならそれでいいのだが。

そして、中級者用コースを軽く滑り始めたが、所々破壊活動の影響なのか、滑りにくくなっているところがあったので、前回やった時より時間が掛かって大変だった。

以前なら1分も掛からずに行けたのだが、今回は5分も掛かってしまっている。

安全なルートを探すのさえも難しい状況だ。

と、思っていたら......。


「ん?」

突如俺の真横が大爆発を起こした。


「な!?」

俺は横を見ると、そこには『穴』が出来ていた。

ここにいるのはまずいと思い、このまま滑ることにしたが、まるでアクション映画のように爆発が起こっていく。

何発かは俺の体に当たる。だがダメージは大したことはなかった。

突然起きた爆発の連続に俺は混乱していた。

そして、調査団員から聞いていた怪しい侍が、俺の目の前に現れた。

俺は警戒しながら、侍に聞いた。


「おい!?お前は一体何だ!」

すると、侍は驚いたような表情を浮かべながら、


「お前、あの爆発で生きていたのか!?」

と驚いている。そして、


「あの爆破はお前の仕業なのか!?あの爆発は俺を誰だと知ってのことか!!」

と俺は声を荒らげながら問いかける。

すると侍は、


「あの爆発は俺の仕業だ!しかし、標的はお前ではない!俺はこのスキー場で、長年の決着をつけに来たんだ!」

と、俺に説明をしてくる。

俺はそれを聞くと、


「なるほどな。そういうことか......しかし、俺は二人の喧嘩に巻き込まれたということか?」

俺は納得しつつも、疑問を口にする。

「それについては本当にすまんと思っている」

侍はその表情こそ、申し訳なさそうだったが、俺を馬鹿にした表情とは違い、とても真面目そうだった。

「それで、何でこんな喧嘩をしているんだ?」

俺が聞くと、


「俺は、あいつを倒すために来たのだが、お前を巻き込んでしまった」

と、侍は喧嘩が発生してしまった経緯を話してくれた。

十数年前、この侍は雪山で山篭りをする事にしたらしい。

侍は、自分への修行として、激しい特訓を積むことで、自分の進化をしようとしたらしい。

朝五時に起きて、食糧確保を兼ねた、散歩に出掛け、雪山ならではの山菜や、野生動物を狩っていたらしい。

この山には昔野生動物等で、沢山冬眠してる動物がいたが、冬眠してる動物については、途中起こされると、とても気性が荒くなる性質の動物が多いため、基本的にそういった動物には手を掛けない方がいいらしい。

もし、食糧不足で、冬眠してる動物を襲わなくては行けなくなった場合は、所謂安楽死のようなものを行うらしい。

別に薬とかでやるのではなく、刀でできる技の一つらしい。

こういった冬に食糧が不足した人が修行の末に考案し、実際に物にするまで五十年の歳月を使った大技らしく、その末に多くの侍に伝わったという。

雪山での山篭りをする侍が、多く使用する技で、動物を殺しても、殺された事に気付かないらしい。

なので、たまにその技も使う事にしたらしい。

そして、七時頃、朝食を食べる、山菜が多い日には、山菜中心のメニューだ、白米に、山菜の漬物に、山菜の味噌汁。

肉がとれたら、味噌汁に肉を入れたり、肉がメインになる事もある。

更に、この辺りは水も綺麗で、その水を使って豆腐を作ることもある。

それは、味噌汁に豆腐を入れたり、冷奴にすることもあるらしい。

なので、食事に対しては、特に問題はなかったらしい。

具なし味噌汁でも、味噌汁と米を合わせてねこまんまにすることも出来るらしいが、それはあまりしていなかったらしい。

そして、八時頃にラジオ体操、寒風摩擦等を行う。

そして八時半頃に出かけた。

ここから、一時間掛けて歩くと、池がある。

その池で、いつも水を汲むらしい。

そして、また一時間を掛けて、戻る、よくアフリカの子供や女性が、水をくむために長時間歩く事があるという話を聞いたことがあるが、本当に山篭りをすると、こういう事が出てくるのだろうか。

そして、帰ってから、また池に戻ると、今度は寒中水泳を始めた。

とても寒いので、これはキツかったらしい。

そして、こんな感じで、生活を繰り返していた頃、この雪山でとんでもないものを目撃したらしい。

この雪山で、人が死んだらしい。それは、山の中で起こったらしい。

遭難した人だと思ったが、確実に何かの動物に襲われた跡があった。

最初は山に住む野生動物にやられたと思ったが、食い荒らされた跡が、山に住む野生動物とは別物だったらしい。

つまり、殺人か?とも思ったが、この跡は人が殺したというには、どう見ても違う事に気が付いた。

何でおかしいのか、これは奇妙な死体だった。

後にこの死体の調査が行われた際に、情報が入った、死体についていた歯型からはありえないデータが見つかったらしい、それはどうやら鮫の歯型だったらしい。

こんな雪山で死んでいた男についていた歯型が海に住んでる鮫だって、どう考えてもおかしいとしか言い様がない。

そして、侍も何度か警察から事情聴取を受けたらしいが、進展がなく、未解決で終わったらしい。

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