ヴィーガンへの救世主
動物はご飯ではない!
生き物命を守れ。
食肉で出来た体は、動物たちの墓場だ。
ヴィーガンによるデモが連日続いていた。
肉屋を襲撃するほどの過激なデモ隊の前に、一人の男が現れた。
男はデモ隊を落ち着かせようと、やさしい笑みを浮かべ、説得を始めた。
その声は心地よく、デモ隊も思わず足を止めた。
次第に人が集まり、皆がその男の話を聞く。
説得力もあり、例え話も分かりやすい。
聴衆の中には涙を流すものまでいた。
自体が一変したのは男が手品を披露した瞬間である。
男は一匹の魚を、あっという間にデモ隊の人数分まで増やし、与えたのだ。
デモ隊は怒り狂い、その男を撲殺し、磔にした。
天国でその男の父が、生贄として捧げられた牛を食しながら、再び処刑された息子を哀れんだ。