表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クズニートの成り上がり~『剣の翼』を手に入れ、『ボーナスダンジョン級チート訓練所』で最強になったクズ男の至高堕天録~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
第二部『堕ちていく、クズ男』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/73

16話 十八番の戦法。


 16話 十八番の戦法。


(ここまでコスト差が開いていると、まともな武装を使われたらマジで話にならねぇ。ぶっちゃけ『DSN』を使われたら、その時点で詰み。しかし現状、使っている気配はなし)


 専用機体は、量産機以上に、コスト差がモロに出てくる。

 追加パッケージで特に変わってくるのは『武装の積載量』で、

 高性能の武器であればあるほど倉庫を圧迫するため、

 『コスト差』こそが戦力の決定的な差ともいえる。


(まあ、『ドーキガン・ハンター(全武装の銃口補正を560%アップ)』を使ってない時点で、『自己縛り』か『命令』かは知らんが……とりあえず『まともな戦いにしよう』って意思がうかがえる)


 ドーキガンシリーズの兵装は、どれも効力が異常なほど高いのだが、

 対ドーキガンシリーズの兵装を使われると、

 効果がそのまま『逆に働く』という凶悪な弱点を持つ。


 ただ、対ドーキガン系は『レベルファイブ以上の機体』にしか搭載できないため、

 天童のレベルワン専用剣翼には当然ついていない。


 現状の天童相手にドーキガンシリーズを使うのは、大富豪で『スペードの3を持っていない事が確定している相手』にジョーカーを出す行為に等しい。


 だが、相手はジョーカーを出してこない。

 つまり、それは、これが、そういう戦いだということ。


(ガチでやりあえば『前提で詰みまくっている主天使』に勝てるわけねぇ。向こうの要求に、へーこらへーこら応えつつ、確反の好機を待つしかねぇ)


 応じるように、レーザーブレードを取り出し、




「――うらぁ!!」




 下段から切り込むが、


「判断もまずまず。いいぞ、ここまでは」


 片手の――『それも逆手』で、あっさりと受けられ、軽く弾き飛ばされる。

 ゴロンと一度回転したが、

 即座に体勢を立て直し、



「ファントムクロス!!」



 音声入力で、特殊システムを発動。

 スゥっと、天童の体が消えていく。


「……はぁ? おいおい、緊急展開を余儀なくされたとはいえ、不可視化系のぶっ放しは、悪手と言わざるをえないぞ。マイナスポイント。まさか、この程度か?」


 主天使の視線は『姿を消した天童』を完全に捉えている。


「やれやれ……どうやら、知らなかったようだな。主天使以上であればエンジェルアイズが固有になる。視認は出来ずとも、知覚は可能。具体的な武装までは確認できないが、どこにいるかは分かる。つまりは、無意味だ」


 捕捉系の武装が届かない距離を維持しながら、

 主天使は、


「明らかな勉強不足。主天使は演習に出てこないから、知らなくても困らない、か? 話にならん。心底ガッカリだ。まったくもって、美しくない。よく、その程度で――んっ」


 突如、背中に感じた衝撃。

 貫通している刃物。

 振り返ると、天童が、加速状態の『量子刀』を心臓めがけて突き刺さしていた。


「……っ……」


 軽く動揺している主天使に、

 天童は、



「心底から『侮らせる』――という一手を打ってみました。どうです? なかなか、悪くないでしょう? ちなみに、一応、全階級の天使の固有・兵装が、俺の頭には漏れなくしっかりと詰まっていますよ、先輩」



「ほぉ……では聞こう。わざわざレーザーブレードから威力の低い量子刀に変更しているのは?」


「全力で試験官に徹しようとしているあなたの『方針』から鑑みると、高難度の試験っぽく、カウンターで『DSN』を発動させんじゃねぇかなと思って。その場合、トリガーは、おそらく、ビーム系。なぜなら、ビーム装甲がもろいドラゴンホークだから」


「うむ、美しい」


 本当に感心したようで、パチパチと、二回だけの拍手をしつつ、

 高速で動く眼球を周囲の全てに配った。

 全力サーチ。

 すぐに理解。



「そして、こうも簡単に背後を取られたのは……ああ、なるほど。オプティカルシステムのデコイか。いつ術式を組んだ?」



「この空間に転送された直後」


「……臆病なほど、完璧な対処だ」


「褒められているんですかね、それ」


「もちろんだ。美しいほどの空間支配力。――だからこそ、美しくはないが、こうして、たかが高校生相手に、プライドを捨てて――『中学生を人質』として利用しようとしているのだ」


「っ?!」


「ふふ。ちょっぴり不愉快だが、第2フェーズに移行する」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] ドーキガンシリーズ。 ドーキガン・ザナルキア。 明らかに繋がりのある名前ですね。 [一言] 誤字報告をしておきましたが、大富豪で スペードの三がスペ三返しでジョーカーに 返せるカードで…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ