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クズニートの成り上がり~『剣の翼』を手に入れ、『ボーナスダンジョン級チート訓練所』で最強になったクズ男の至高堕天録~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
第二部『堕ちていく、クズ男』

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13話 民間人を巻き込むミッション。


 13話 民間人を巻き込むミッション。


(あいつら、めちゃめちゃスカート短ぇなぁ。つーか、ルーズソックスとか、まだ絶滅してなかったんだな。あんなナメた格好してたら、『南原』にブチ切れられんじゃね……ああ、そういえば、あの妖怪、転勤したんだっけ?)


 ちなみに、天童は、南原を嫌ってはいなかった。


 顔面のパンチがメガトン級だったので、心の中では、南原に対し『いろいろときついオバハンだなぁ』とは思っていたが、『学校生活においてはクソ真面目極まりない天童』が怒られる事などなかったため、天童が南原に対して悪い印象は抱くことはなかった。


 むしろ、苦手なギャル系を『臆することなく成敗してくれていた』ので、

 天童にとっては、どちらかといえば『好感の持てる相手』だった。



(懐かしいなぁ、中学時代。……いやぁ、地獄だったなぁ)



 下士官時代を思い出すと、キ○タマが縮みあがる。

 ほかの候補生と比べて、天童の『下士官』時代は、かなり短かったというのに、

 その僅かな期間だけでも、『死にかけた回数』が三ケタを超えている。


(さっさと昇級したいからって、無茶ばっかりやっていたなぁ。よく死ななかったな、俺。ヤバい場面は、結構あったけど、なんか、俺、妙に運がよくて、結局のところは生き残っちゃったんだよなぁ)


 などと、昔を懐かしんでいると、



「――ちょっといい?」



 その、華麗にルーズをはきこなす『ハデ目な女子中学生集団』が近づいてきて、

 その中の、最もルックスの出来がいい女子中学生が、


「あんた、高等部の人だよね?」

「ぁ? ……ああ」


 『年上だと分かっていながらの無遠慮なタメ口』に対し、

 『少々以上の思うところ』はあったが、

 しかし、それを指摘した所で『非生産的で不毛なケンカになるだけ』だと思い、

 天童は、グっとこらえた。


 天童がその十数年で得た教訓。

 人間関係の処世術。

 ――アホな女と戦うな。


「あのさぁ、もしかしたらなんだけどぉ、あんた、一城聖也の知り合いだったりするぅ?」


「一城? ……クラスメイトだが?」


「うっわぁ、マジ?! ラッキィじゃん」


「まじで、美奈の幸運度ヤバすぎてハゲんだけど」


 女子同士で、わちゃわちゃと軽く盛り上がってから、


「あのさぁ、実はあたしら、軽音部でぇ」


「去年の文化祭のブルーレイ、見たんですけど、一城さんが、超ヤバくて、ね?」


「会いたいなぁって思っているんですけど、接点なさすぎじゃないですかぁ」


(この美奈ってやつがとびぬけて失礼なだけで、他のやつは、普通に敬語を使ってくるんだな……まあ、ギャルの中にも『まともなやつ』と『ヤベェやつ』の二種類がいるって話……いい勉強になったよ……)


 などと、くだらないことを考えていると、


 ――そこで、『ギャルの中でもやべぇヤツ代表』の『美奈』が、

 パンっと両手を合わせて、首を横に傾けて、


「紹介とか、してくんない? ぜひっ!」


「見ればわかると思うが、俺はクラスカースト最下位のゴミだ。同じクラスなのは間違いないが、しかし、お前らと変わらないくらい、あいつとの距離は遠い。残念だったな」


「……んーだよ、使えねぇ」

「じゃあ、最初からクラス一緒とか言って煽ってくんじゃねぇよ」

「超テンション下がるわぁ。まじ、だるい」


 ボソボソと、怖い本音をこぼしあう彼女たちに対し、


(しょせん、ギャルにまともなヤツはいないってオチか……楽しいねぇ)


 天童のテンションが超下がったその時、




「「「「「「ん?」」」」」」




 その場にいた全員の目線が周囲に飛散した。

 世界の色が変わったから。

 雲が出てきて太陽が隠れたとか、そんな次元じゃない。

 彼女たちの知らない世界がそこには在った。 


 天童だけは、ドッシリと落ち着いているが、

 ギャル六名は『唐突に色が変わった世界』に戸惑って、キョロキョロしている。


「え、何、これ? 空の色、変じゃない?」

「なんか、白いんだけど、え、なに?」


 慌てている女子中学生を尻目に、天童は、

 ベンチに腰を落としたまま、

 ソっと片目を閉じて、


(――民間人を巻き込むタイプの強制ミッションか……ウゼェなぁ)




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