表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/4

想い

それは彼が立ち止まった時から始まっていた。

杖で地面を削り続けられ描いたものはフロア全体を大きな円で囲い中央に向かいながら複数の円と文字をところどころに散りばめて描けれていた。中央に到達し最後の文字を書き終えるとその円は無数の光を放ち輝き始めた。

「これで約束を果たせる。もう少し待ってて今このクリスタルを砕くから」

杖を振りクリスタルに向けると円から放たれた複数の光が彼女のクリスタルに向かって一直線に集束する。


……ピキッ


ーーーーーその頃彼女はーーーーー


「はぁ〜…… 分かっていたの。いくら考えてもいくら思っても彼や君達は反応してくれないの。それでも想い続けないと行けない気がして考え続けないといつか自分が消えてしまう気がしてたの…」


彼女の心は葛藤していた。


このまま何も想わなければ名前や記憶と同じように自分自身も消えて楽になれるのかもしれない。しかし、心のどこかでは消えたくないと想い自分を維持するために心が油断しないようにいつも誰かを作り続け誰もいないクリスタルで誰かを想い描くことで自分を維持してきたのだ。

「消えて楽になろと思ったこともあったの。」

「でもそんな時に彼が会いにきてくれたの。クリスタルを砕こうとハンマーで叩いたり近くまで登ってきてくれたり変な絵や踊りで笑わしてくれたり今でも鮮明にに覚えているの」

彼がいたから彼女は心を維持することができていたのだ。

「あぁ、あなたと話してみたいの。こんなクリスタルなんて砕けて無くなってくれればいいの…」


…ピキッ………ピッ…キ…ピキピキッ…ビキッ


ーーーーーその頃彼はーーーーー


「クソ…俺の想いだけじゃ足りないかせめて彼女に想いを伝えられたら…」

彼を囲う円の光がだんだんと弱くなり始めている。彼は胸ポケットから紙を取り出し自分の足元に落とした。

『飛べ!』

彼がそう唱えると紙から風が吹き荒れ体を浮かしクリスタルに勢いよく吹き飛ぶ。

「この想い届け !!」

叫びながらクリスタルに吹き飛んだ彼は杖の底をクリスタルに向け突き刺した。

それは偶然であった。彼が想いを願った時彼女もまた想ったのだ『クリスタルよ砕けろ!』と

彼女と彼の想いが揃った瞬間だった。

唐突にフロアは揺れ出しクリスタルは突き出した杖が見事に刺さり亀裂が入る。


ども、モブです。1日遅れてしまいましたが今週分はここまで

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ