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死後の老人会  作者: 34
第十章 最後の5日間
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第五話 最終日

いよいよ、死後の世界から離れる日の朝が来た。相変わらず()()()のいた墓場だ。とはいえさすがにここで生まれ変わる気も起きないので移動の準備をする。まずはこのテント(?)を消しておく。雪から顔を守る役割はしてくれたからまあ存在意義があったと考えられなくもない。そして墓場をゆっくり回り、血の跡が残っていないかを確かめる。たぶんこれからはここも平和になるだろうから血の跡はしっかり消しておかなければ。ミステリー好きだけが死んできたら喜んで事件を解決しようとするだろうけどな。びびりばっかりが死んできたらどうなるか分かったもんじゃない。一応恩返し的なことはしておく。

・・・ほんとは自分が死んだ墓場に恩返しするべきだろうけど。


いよいよこの墓場ともお別れだ。いい思い出がたくさんあるわけでもないからさくっと飛び立つ。

生き返る場所の候補はいくつか考えていたが、姿を隠せて、嫌な思い出がなく、爺さん共も来ようと思えばこれる場所、ということで橋本爺さんと最後に話した場所にすることにした。

まだそこには会社にあるようなデスクとライトがあった。取調場は撤去していなかったわけか。

デスクに少し積もってるほこりと雪を払い、きれいにしておく。なんだか死体処理をしてからきれい好きになった気がする。こういう性格って生き返ってからも残るものなんだろうか。

生き返ることの報告をしておくか、ということで美菜さんにLINEをしておく。

〈今までありがとう〉

とだけ送ると、目をつむり、徐々に心を空っぽにしていく。誰かの叫び声が聞こえてきたような気がする。名前を呼ばれているような気もする。


ありがとう。今度は[いい奴]になって、またここに戻ってこよう。

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