31/51
第一話 入院
・・・・・・なんだ?声が聞こえる。日本語のような気もするし、外国語のような気もする。なんて言ってるんだ?話の内容が頭の中を止まることなく抜けていく。目の前が真っ白で何も見えない。何か見ようとして、動きが硬いまぶたをゆっくりと上げていく。
「お!目え覚ましたぞ!」
「なに!?本当か?」
ん・・・?ああ、そうか。
「良かった~」
「おれ・・・本当に・・・生きてる・・・?」
「はっはっはっ安心しろ。もう死んでる」
「だったな」
「さて・・・よっこら・・・痛え!」
腰に激痛が走る。
「あ~寝てなきゃだめ 一応は縫ったけど完璧じゃないから」
「美奈ちゃんは看護師の資格とかも持ってんだぞ!感謝しな」
「・・・ありがとうございます」
「いいよいいよ そうだ、血液型何?一応輸血しておきたいんだけど」
「Aです」
どっと笑いが起きる。
「何で笑うんだよ!」
「そりゃ笑うわ!どこがAだよ!一番かけ離れてるだろ!」
「うるせえ!」
「はーい、針刺すよ」
わずかな痛みを左腕に感じる。ふと左腕を見ると他にも点滴が刺してあったり、刺さっていた痕があったりした。
「ところでおれ、どのくらい寝てました?」
「一日半ってとこだな」
大分危ないところだったみたいだ。死んでからこんな傷を負うとは思わなかった。




