第五話 まともな人なんていなかった
何とか酒を飲むのを食い止め、ふと女性の方を見ると、すっかり婆さん達と仲良くなっていた。・・・でも、あまり元気がない。
「あの、何かあったんですか?あの人?」
思わず橋本爺さんの奥さんに聞く。
「う~ん・・・自殺してきたみたいなんだよねえ・・・」
そうか、そういう人も来るのか。
「なんだい、惚れたのかい?」
「違います」
婆さんの浅い推測をあっさり切り捨て、
「ちょっと巧のところに行ってきます」
とだけ伝えて墓場を出た。暗い話を聞いていると、嫌なことを思い出す。しばらくしてから戻ろう。
で、夜八時、墓場に戻ると、
「よぉ~しもう一本!」
「ちょっと!?酒は飲むなって・・・」
「おお徹、帰ったのか~」
完全に出来上がっている。爺さん達だけかと思いきや、婆さん達まで飲んでいる。まあ、爺さん達の飲む量に比べたらかわいいもんだが。が、例の女性だけは酔っていない。
「酔っても美菜ちゃんが世話してくれるって言うからなぁ~つい酒が進んで・・・」
これは張本人に聞くしかない。
「あの・・・、美菜さん?ですよね?この惨事は」
「ああ、徹くんね はじめまして 私、前介護の仕事してて・・・そこでいつもおじいさん達が酒が飲みたいって言ってて・・・ここならいくら飲んでも死なないって聞いたから、つい・・・。」
「そう、ですか」
そんな風に言われると弱い。また、あの介護をしなきゃいけないのか。まあ、しょうがない。介護も慣れてきたところだ。
第三章完結です。ここまでお読みいただきありがとうございます。そして、投稿が大分遅くなりすいません。
なんか・・・、徹が素直になったような・・・。
別れと出会いを描きましたが・・・、うーん・・・。文才が・・・。
ゆっくり進めていきますがよろしくお願いします。
次の章はみんなで移動する予定です。




