第4話 新たな人種と希少価値
大きく息をはいた。ここは、東京だな…。すぐに女を発見した。
守「俺の名前は守。あんたは?」
瞳「瞳です。よろしくお願いします」
短い挨拶を済ませ、瞳に武器を渡す。今回は、瞳が生身の体である。だから、どうしても自分が一番に行かなければならない。クローンである自分が。ここは、大きな川の近く。気がつくと、謎の男は消えていた。
守「あれ…どこ行ったあいつ…」
ん、川の流れがおかしい?その時、守に水の塊が突き抜けた。
守は倒れる。体は元に戻るが、そこに瞳が援護に来た。瞳の目の前にいたのは、光を身にまとい、さらに、水をまとっている…。明らかに今までの人種じゃない。
???「どーも、こんばんわ。俺は水の天空人と呼ばれている人間だ。おー、これが普通の人間…。初めて会話出来るよ。」
間違いない…これは新種だ…。どうするか、、一瞬の迷いが出た。その時、まるで龍のように伸びた水が瞳の右手を掴んだ。そして、レーダーをいとも簡単に壊したのだった。簡単には壊れないはず…。
水天空人「これで君はあらゆる方法を失った。僕のパワーはすごいだろ?まぁ、だいたい地底人の50人分の体力はあるんじゃないかなー。」
驚愕した。地底人1人でもまだ手こずるというのに…。死ぬ。心の中でそう悟った。そして、守さんだけでも…その気持ちが体を動かした。守のレーダーを起動し「転送中止」が出来るかを確かめようと思った。しかし、水の鎖のようなものが瞳を離さない。
水の天空人は、動いた。左の人差し指で水の小さな塊を作り、それを守に向けて発射した。守に突き刺さる。守は動かない。瞳は好きをついて刀で水の鎖を切り、守のレーダーが使用可能か確認した。……!使える。そして、「転送中止」を押した。徐々に消えていく守。安心する瞳の背後には、先程の小さな水の塊が迫っていた…。