第2話 謎の言葉と自分の表現
…またサイレンが鳴った。正直、めんどくさい。ここ最近は頭痛がひどいな…。そう思いながら俺は、明天寺 守と書かれたチェックリストに目を通す。地底人…2体出現…。だるいが行くしかない。今日は俺が当番だ。そして、『hunting』と書かれたジャンパーを来て、武器を装着した。ここ最近は、ショットガン2丁で敵を倒すことにはまっていた。武器は刀2つ、ショットガン2丁、手榴弾8つ、などいろいろな武器を装備していた。装着を終え、転送システム室へと向かった。転送システムとは、人間一つ一つの細胞を認識、それをクローン化して、それを現地に送り込むことである。そう、本物ではない。しかし、クローンが感じた痛み、傷は本物の自分のダメージとして反映される。また、クローンは怪我などをしても再生されるが本物の肉体には傷が残ってしまう。つまり、本物の肉体ではなく、クローンが転送され、意思だけが現地に転送、そこで受けたダメージは本物の肉体に反映されると言うわけだ。俺は転送システム室に足を踏み入れた。そして、転送開始。機械音とともに意識が徐々に薄れていく。そして、自分の意思だけが転送された。
ここは…砂漠か…。後ろに気配を感じふりかえると、左手が大きな岩のように変化している地底人がそこにいた。どうやら、石状のハンマーらしい。戦闘開始か…?しかし、2人いるはずの地底人が1人しか見当たらない。その時、地底人がおもむろに口を開いた。
「どうせ死ぬお前にくらい教えてやろう。俺たち地底人は、地上の人間共全てウイルスに感染させることになった。そう、おまえもその1人だよ。」
そう言い、突然襲いかかって来た。左手が鉄球のように襲いかかる。かろうじてよけた…その時、数メートル先にラクダを連れた人間と、地底人を見つけた。
守「砂漠を歩いていた遊牧民か!」
戦闘中の地底人に腕を掴まれ、必死で振り払おうとしたが間に合わなかった。
遊牧民「うわぁぁぁぁぁ……」
まずい、このままでは地底人が3人に増え、それで不利になる可能性の方が高い…そして俺は、右手首のレーダーに表示された転送中断のボタンを押した……。
hunting本部にいた守はどうしても遊牧民を助けられなかったことを後悔した。さらに、気がかりになることが2つあった。戦いが終わった後の地底人の様子をレーダーで観察したところ、ずっと地底人は2人しか確認できなかったこと。もう一つは、地底人が人間全てをウイルスに感染させる理由がわからなかった。全ての気がかりは1日考えてもわからなかった。