SS集。(更新中)
初デート。
今、二人は初デートをしている最中です。二人はつい最近付き合い始めたばかりです。
男の子は高校1年生で名前は春二盛。黒髪で短髪です。服装はカジュアルでニカッっと笑う笑顔は、爽やかなスポーツ青年のようです。
女の子は同じく高校1年生で名前は花草未空。先生には分からない程度に髪の毛を茶色に染めて、目は子犬のようにウルウルしています。髪はセミロングです。服はスカートとか履いています。
さあ、二人の初デートを覗いてみましょう。
「今日どこに行く?」
盛が未空に言います。
「うん? どこでもいいよ。盛と一緒なら」
未空は頬をほんのりと桜色に染めて恥ずかしそうに言いました。
「うーん。遊園地はここから遠いしなー」
「私は、盛と一緒なら、ゴミ屋敷だって宮殿に変わるよ」
未空は頭の後ろをポリポリと掻きます。
「そうだ。遊園地はないけど、最近全国に出来たアクティビティーがあったんだ」
「アクティビティーって何?」
「俺の、俺の、俺の話を最後まで聞けえ~~」
未空は体をビクンと震わせました。
「う、うん」
「最近な全国に山田アクティビティーというのが出来たんだ。全国の山田さんが任意で加盟しているアクティビティーがあるんだ」
「ふんふん。それで、それで?」
「この近くの山田さんの家には数多くのアクティビティーが存在しているんだよ」
「えー!!」
「おいおい、なんだその両手を下に伸ばし、体を直立させた漫画的反応は。どうする? 山田アクティビティーをやってみるか?」
「やってみるみるー」
未空はご馳走を食べる直前のようにどこか、そわそわとしています。
「じゃあ、すぐそこの山田さんの家にまずは行ってみよう」
「うん。どんなアクティビティーがあるの?」
「まずは玄関のチャイムを鳴らすんだ。そして、山田さんが玄関から出てきたら、ダッシュで逃げる」
「えー。それのどこが面白いの?」
「今から行く山田さんは昔、悪だったらしいんだよ。だから必死で逃げないとやばいことになるよ」
「でも、ただのアクティビティー。ゲームなんでしょ」
「馬鹿だなお前は。ゲームは真剣にやるからこそのゲームなんだよ。逃げる側も本気、追いかける側も本気なんだよ。決して手を抜いちゃだめだぞ」
「うん」
「じゃあさっそくピンポンダッ、いやアクティビティーを始めよう」
そのアクティビティーは何とか逃げ切れることが出来た。その後、他の山田さんを殴るアクティビティー、山田さんに電話を無言で掛けるアクティビティー、インターネットで山田さんの悪口を書き込むアクティビティーを行った。
「すごいね。全国の山田さんが加入しているアクティビティーは面白いね」
未空は目をキラキラと輝かせながら言いました。
数日後、未空の家に警察がやってきました。
「花草未空さんですね。山田さんに対する数々の容疑で署までご同行願います。あなたの恋人の春二盛くんはすでに警察署にいます」
「ちょっと、何で盛が刑務所にいるの? もしかして私、騙されたー? もう盛のバカバカー。もう絶交よ」
花草未空は顔をぷーっと膨らませて言いました。
/缶
道を歩いていたおらは、道路に落ちていた缶に足をふと止めた。
「何だ? この缶は」
缶を手に取り、缶を回してみると缶の下の方に‘エロ缶’と書いてあった。
エロ缶かー。心に何とも言えないさざ波が立ち、あそこも立ったおらはエロ缶を家へ持って帰った。
エロ缶は完全密封されてはいなかった。
おらはエロ缶をわくわくどきどきしながら、開けた。
エロかった。……とても。
生きたカエルが交尾をしている最中だった。
おらはにっこりと笑ってエロ缶のフタをそっと閉じた。
/魔法使いに会いました。
中学校から家に帰る途中、私の目の前に目が眩むほどの光が溢れた。
「眩しっ!」
眩しさに目を閉じた私だが、しばらくして目を開けると、変な人がいた。
その人は青い縞々のとんがり帽子を被っていて、服装は奇抜なファッションだ。赤や黄色、青が何ともいえない微妙なバランスで配置されていて目がチカチカする。ズボンはダボダボで、裾はきゅっと締められている。靴は三日月のような靴で先端が空を向いている。そして手には木の素材と思われる、尖っている杖を持っている。
「あなたは、誰ですか? 私は、不思議に思って聞きました」
「あー。俺、こういう者っす」
名刺を差し出されたので見てみると魔法使いと書いてあった。
「へー、魔法使いなんですか。何で私の前に来たんですか?」
「日頃の行いがいいからね。今日は特別に魔法を一回だけかけてあげるよ」
「どんなことでも叶えてくれるんですか?」
「いや。君は物を大事にしていたから、物に生命を与えることが出来る魔法をかけてあげるよ。何に生命を与えたい?」
悩む私。……そうだ。私が小さい頃から使っていたコップにしよう。
「この、コップに生命を与えてください。このコップは私が産まれた時に買って貰ったコップで、肌身離さず持っているんです」
私は学生鞄から取り出したコップを魔法使いに見せながら言った。
「わかった」と魔法使い。
ち○こ、ち○び、せ○かんたいー。
魔法使いが呪文を唱えると、コップが淡い光を放ち始めた。
そして……。
「ご主人様。ぼくちんに生命を与えてくれてありがとう」
コップが言った。
私は犬のイラストが施されたコップに、ポチコップと名付けた。
「ぼくちんを遠慮なく使って下さいね」
ポチコップは言った。
私は、家に帰るとポチコップをさっそく使うことにした。
ポチコップにコーンポタージュの粉を入れる。
お湯を入れ、さあ飲もうかという時にズズズッと音が聞こえた。
コーンポタージュがどんどん減っていた。
「おい、ポチコップ。何でコーンポタージュが減っているんだ?」
「ご主人様、ごめんなさい。お腹が減ってしまって」
くっ、まさかポチコップのお腹が減るとは……。
しかし、くじけずに私はコーンポタージュを飲もうとする。その時。
「へっくしょん!」
ポチコップがくしゃみをした。
コーンポタージュに鼻水のような粘々とした物が浮いている。
「おいおい、勘弁してくれよ」
「許してください、ご主人様」
しかたがない。今回は大目に見るか。私はコーンポタージュを新たに入れ直し飲むことにした。
ごくごくと喉を鳴らし、コーンポタージュを飲んでいると、妙な味がしたので、コップの中を覗き込んでみると、変な物が浮いていた。
「何だ、この茶色い物は」
私はその物体を手で摘まんだ。臭かった。
「お前、これもしかして……う○こじゃないだろうな」
「て、てへっ!」
てへじゃないよ。私は、このどこか憎めないポチコップを今も変わらず大事に育てている。
/るるるー♪
病院で入院をしている私。19歳女子大学生であります。
趣味は映画鑑賞。そして、ペットを飼うこと。後は私のグラマラスなバディーを弄り回すこと。興奮した? Yeah!
病室では何もすることがねえっぺ。ああ、暇暇、暇次郎。
私は取りあえず。同じ病室の患者に私の鼻くっそをデコピンで飛ばした。患者に見事ヒット。Yeah!
「ご飯の時間ですよ」
看護師がご飯を運んで来たのであります。
「頂きます」
私はご飯を食べ終えると、寝ることにしたであります。でも寝れない。ああん。寝れないあああん。寝れああん。
私は、毛抜きを使って体毛を抜き始め、ああん。
徐々に毛がなくなって行って、ああああんあん。
私はつるっぱげ。Yeah!
看護師さんが来ると、青ざめた表情で私の顔を覗き込むよ。
あたいは、困ったちゃんのような表情をしたよ。
窓の外には雲が流れていたよ。
後には静寂しか残っていなかったよ。
るるるー♪るるるー♪
/猫散歩。
にゃーお。眠いにゃ。おいらは男にゃ。
歩いていると人間の女と大量にすれ違うニャ。
最近のおなごはスカートが短いにゃ。パンツがまる見えニャ。
全然興奮はしニャいけど。
色々なパンツを履いているんニャね。白、黒、ピンク、青、緑、紫、紐、Tバック。お尻の一部だけ、茶色いパンツ……。人間の女は大変ニャね。
おじさんが猫に首輪をつけて歩いて来たにゃ。ニャンだか目が充血して、興奮している様子ニャ。
猫とすれ違ったニャ。挨拶をするにゃ。
「何してるにゃ?」
「うん、おじさんが私の首輪に小型カメラを搭載して女の人を盗撮しているみたいニャ」
「そんなことを人間のおじさんはしているニャか?」
「うん。私、雌だからニャンだか嫌な気持ちにニャって……」
「おいらに任せるニャ」
おじさんのち○こを飛びついて、ひっかいたニャ。
そして、おいらは首輪も噛みちぎってあげたニャ。
「あら、私を自由にしてくれるのにゃ?」
「そうだニャ」
「でも、私このままじゃ行く所がニャイの……」
家に来るといいニャ。家のご主人は大金持ちニャ。一緒に飼って貰って、幸せな家庭を気づくにゃ。
「嬉しいニャ」
「そんなに、抱きついて来られると苦しいニャ。続きはおいらの家でしようニャ」
「う、うん」
「顔が赤いニャよ」
「そ、そんなことニャいわよ……馬鹿」
「さあ、カメラ付きの首輪を被害者の女の人に渡して、ご主人には警察に行ってもらおうニャ」
「そうニャね」
「あら、何この首輪。カメラが付いている。まさか私、盗撮されていたの? ちょっと、おじさん。警察に来てください」
これで一件落着ニャ。
1
パソコンを開いた途端、眩い光がパソコンから溢れ目を覆った。
目が慣れて、パソコン画面を見て見るとパソコンには美少女が映し出されていた。
すると、美少女はパソコン画面から這い出してきた。
「ご主人様、私桜。なんなりとお申し付け下さい」
「じゃあ、服を脱げ」
「はい。かしこまりました」
服を脱ぐ美少女。うむ。あまり変わらない。
まあ、私たち蛇星人は普段裸でだからしょうがない。
私達は脱皮することを服を脱ぐと言っている。
2
鏡に映る血だらけの憔悴しきった顔を見て力なく笑う俺。
「とうとう俺も越えてはならない線を越えてしまったようだ」
一人、絶望の溜息を吐きながら視線を下に向ける。
瞳からぽたり、ぽたりと涙が溢れて行く。
「あいつが攻撃してさえしてこなければ、俺だってこの銃を使うことはなかったのに。ついに……ついに俺は殺してしまった。アリンコを……。水鉄砲で」
ふははははっ。
壊れたような笑いを浮かべていた俺は軽く動いた拍子に、たまたま俺の傍にいたアリンコをつぶした。
「あっ」
3
季節は春。
桜が満開に咲き誇っている。
僕は桜が好きだ。ぱっと咲いて、ぱっと散る。何かいさぎよくね?
金曜日、ようやく授業も終わり放課後だ。僕は高校の門をくぐると、走りだした。
「僕だけが知っている秘密の場所にある桜ーー。待ってろよーー」
僕はスキップをしながら、秘密の場所へ向かう。
僕は、電車に乗りある駅で降りた。
駅には人はいなくて僕だけだ。まるで僕だけがタイムスリップしたかのような感覚に陥る。
道なき道を歩いていると、民家が見えた。といっても廃墟だが。
その廃墟を僕は目印にしている。その廃墟に近づくと綺麗な桜が見えた。辺りに人はいなくて、しんと静まり返っているがそれが逆に雰囲気を醸し出していて、僕の心をダブルクリックした。
桜に近づくと桜の木の下になんかいた。人間っぽい。いや、人間で間違いないだろう。
ピンクの髪で、ピンクの制服、風でめくられたスカートの中のパンツもピンクだった。
ピンク尽くし。ALLピンク。
「ワオッ!」
僕、感嘆の声をあげた。
「ちょ、ちょっと。そこ僕の指定席」
「知ってる……」
少女がぼそっと呟いた。
少女はなぜかアンパンにかじりついていた。
「ねえ、そこで何してるの」
「花見しながらアンパン食っているの」
「どうやってこの場所を発見したの?」
「私は、ずっとここにいる。ずっと、ずっと前から」
「もしかして、桜の精霊を気取っているんじゃないよね。笑」
「そう、私は桜の精霊。っていうか今私のこと笑った。許さない散れ、桜の様に」
「何、両手を合わせて呪文を唱えているの? って僕の服が散って行く?」
「今、謝るなら服だけで許してあげる。でも謝らなかったらあなたの肉体も散らす」
「ごめめん。許して」
「あい、分かった」
「ところでなんで僕の裸を見つめているんだい?」
「べ、別に。凝視なんてしていない」
「凝視していたの? もしかして僕のことを好きだったとか。それで、待っていたとか」
「ばれたら仕方ない。付き合え。拒否したら散らす」
「しょうがないな。で、いつ会えるの?」
「私は一年に一回だけ桜の精霊として、出現出来る。毎年、桜が満開に咲いている時に会おう」
「よし、分かった」
そして、僕は桜の精霊と付き合うことになった。
一年に一回、あれをしたりあんなことや、こんなことやいやーんなことをした。
4
俺は度胸がある男だ。英雄だ。
虎の背中に乗ってみることにした。噛まれた。
蛇を捕まえることにした。噛まれた。
蜘蛛を捕まえることにした。噛まれた。
猫を捕まえることにした。噛まれた。
ハムスターを捕まえることにした。噛まれた。
女を捕まえることにした。噛まれた。
そして、不審者として逮捕された。
女は吸血鬼だったらしく、俺も吸血鬼になった。
刑務所で、男の囚人達を噛みまくる。
「いやーん」
「やめてー」
「噛まないでー」
しかし、俺は止めない。
そして、囚人皆吸血鬼になった。
しかし、血が吸える環境ではなかったので、皆死んだ。
5
中学の授業中です。
「君達のやる気スイッチはどこかな?」
先生が真剣な表情で言いました。
すると、お調子者の赤城君が手を上げました。
「はい、はーい。僕のやる気スイッチはここです」
赤城君は目を指します。
「わかったー」
先生は言って、赤城君の目を人差し指で突き刺します。
赤城君は病院に直行しました。
「さあ、次は誰のやる気スイッチを押そう。じゃあ、鈴沢さん」
「えっ? 私ですか? 私わかりません」
先生は黒いオーラを身に纏い、笑いました。
「じゃあ、先生が一発で発見してあげる」
先生は鈴沢さんの服の中に手を入れ、乳首を優しく弾きました。
「あん」
「やる気スイッチ発見ーー」
もちろん生徒達の通告により、暴行罪、強制わいせつ罪で先生は逮捕されました。
6
あたい、好かれ松子。
あたい、好かれているの。
皆あたいに近づいてきて抱きついて来たり、あたいに付いてくるの。
さあて、お風呂にでも入ろうかしら。
ガラガラ!
あ、だめよ。あたい風呂に入っているのに……。
何してんの。何であたいの体をいじくりまわして、舐めるのよ。恥ずかしいじゃない。
お風呂から上がりました。さっぱりしたー。
あ、また来たの? 風呂に入ったばっかりなのに……。
え? 他の子も来たの? これじゃあ、あたいの落ち着く時間なんてないじゃない。
さあ、早く自分の小屋にお帰り、犬達。
あたいは好かれ松子。犬にめっぽう好かれているの。
7
「俺が人類を救う。もう俺達人類の数は少なくなってしまった。このままでは人類は滅んでしまう。俺達を滅ぼそうとする憎きゴミ生物達を俺が殺しまくってやる」
ザシュ、バサッ、グサッ、
切って切って切りまくるぜ。
「はっはっはっはっはっ。死ねーー」
ふう、少し疲れたな。休憩でもするか。
うん? 口の中が鉄の味がする、ちっ、怪我でもしたか?
さあ、再開するか。
チュドーン!!
「ぐえー」
◆◆◆
「ふう、ようやく一体やっつけた。人造人間の駆除はもう少しで完了だ。何が人類を救うだ。まあある意味人類だがな。俺達人間をゴミ扱いしやがって……。それにしても人造人間が反乱するとはな。まったく恐ろしい世の中だぜ」
8
「ハイ! ビル。お元気ですか? お久しぶりです。今日私は休日で、この近くの喫茶店でモーニングでも頼もうかと思っているんですよ。一緒にどうですか?」
…………。
「オウ! どうして無視するんですか? つれないですね。なにかあったんですか? 悩み事があるなら私に話して下さい。出来る限り力になりますから。友人じゃないですか」
…………。
「ママー。あそこにいる人、ビルディングに向かって話しかけているよ」
「見ちゃダメよ!」
9
「この果てない海を君に見せたかったんだよ」
男が表情一つ変えず言う。
「嬉しいわ。私、海を見たの初めて……。連れて来てくれてどうもありがとう」
女も表情こそ変わらないが、嬉しそうだ。
「今夜はこの近くに宿をとっているんだ。満天の煌めく星を見ながら、乾杯しよう」
「うん」
二人はぎこちなく抱き合った。
「じゃあ、少しドライブでもしよう」
◆◆◆
「豪くーん。幼稚園の時間よー。おもちゃ遊びは終わり。人形と車のおもちゃ、早くおもちゃ箱にしまって」
「ちぇっ、せっかくいいところだったのに」
10
「預言者様、この星の未来をお教え下さい」
「今年の六の月に大魔王が生まれる」
「対処法を教えて下さい」
「救世主を見つけるのだ。救世主がいれば大魔王の力は抑えられる。もうこの星のどこかに生を受けている」
「救世主ですか。特徴を教えて下さい」
「救世主の特徴は、アリの形態をしている。さあ、時間がない。さっそく救世主を探すのだ」
「ア、アリですが。どこを中心に探せばいいんですか」
「庭とか、木とか、アリがいそうな所を探すのだ。たいへんかもしれないが、世界中の人達が探せば見つかる可能性も高まる」
預言者の預言は世界中で大々的に放映され、世界中の様々な人種が虫眼鏡や甘い物を餌に救世主を探した。
しかし、アリは腐るほどいたので、探しきれず、大魔王により人類は滅んだ。
11
「何して遊ぶ?」
康清が言いました。
「何でもいいよ」
実咲が言いました。ドスンドスン。
二人は幼馴染で、今はもう二人とも中学一年生です。
家が近所なのもあり、二人はいっつも一緒に遊んできました。
トランプ、石を水面に投げてジャンプの回数を競う、缶けり、プロレスごっこ、縄跳び。まだまだたくさんあります。
「俺達もそろそろ、大人だしもっと年齢に相応しい遊びをしようよ」と康清。
「何、何なのよ。縄跳びにトリカブトの毒を塗って、死と紙一重の恐怖を味わうとか、夫婦ごっことか、体の縛り方を覚えるとかそんなの?」
「あー。そんなのそんなの」
バッタが重なり合っているのを見ながら、康清が緩んだ口元から涎を垂らします。
「まあ、いいけど。じゃあ、最初は何にする?」
「あのバッタと同じく重なりたいな。裸で」
ぬぎぬぎ。服をバサッと天に向かって放る二人。
服は太陽の光を反射して眩しく輝きます。
そして……。
「俺が下になるよ」
「じゃあ、私が上ね。失礼します。どすこいっ」
実咲の600キロの体重に乗っかられ、康清は圧死しました。しかし、死に顔は恍惚の表情だったと言います。
12
「だめよ。触らないで」
女の子が艶っぽい顔をして言いました。
「いいじゃないか。減るもんじゃないし」
男の子が悪代官のような悪い顔をして荒い息を女の子の顔に吹きかけながら言います。
「でも、は、恥ずかしいの」
「何を恥ずかしがっているんだい。お前はその為に生まれてきたといっても過言ではないだろう?」
「そ、そんな。私、そんな女じゃない。私のこと見くびらないでよね」
女の子は少し眉間に皺を寄せながら言いました。
「ほら、ほら、ほら、ほら、感じているんだろう?」
「ああ、やめて! そんなに触らないで。そんなに触ると私……。壊れちゃう」
カタカタカタカタカタ。
「ええ、ちょっと大丈夫なの? 服を脱がして、ほんの少し体を弄り回しただけじゃないか」
「ワタシ、カンジテル、カンジテル、カンジテル。アン、アン、アン。ギャハハハ」
「ああ、もう壊れちゃったよ。まだ遊び始めたばかりなのに」
男の子は不満げな様子でテレビのスイッチを押しました。
「大好評発売中の言葉が喋れる官能人形の第二弾が来月発売だ」
CMで男のナレーターが甲高い声で言いました。
13
キラキラと流れ星が流れました。
「お願いだ。おらなんでもいいから現実を忘れられる非日常の生活を体験してみたいだす」
田舎に一人で長年暮らしている50歳の倉蔵が言いました。
すると、空からくぐもったような低い声が聞こえました。
「願い……叶えましょう」
「誰だ。誰なんだす」
倉蔵はその声に驚愕して、言いました。
倉蔵は得体のしれない不安感から尿意を催しましたが何とか我慢しました。
直後、倉蔵の目の前の空間が眩いほどの光を放ちます。
「ああ、いよいよおらの人生も詰んだか」
がっくりと肩を落とす倉蔵。
「うふふ。可愛いのね。あなた」
倉蔵はそのロリ系の声にはっとして、顔を上げます。目の前に美少女が立っていました。
「あんた、誰だす?」
「私? 私は、魔法少女。名前はまだないの」
「魔法少女? いい響きだす。ところで何しに来たんだす?」
「あら、私はあなたに呼ばれてここに来たのよ? あなた流れ星に願い事をしたわよね?」
「ああ、しただす。それじゃあ……」
「そうよ。願い事を何でも1つだけ叶えてあげましょう。」
「えええ、何でもいいだすか。何でもってことは、エッチ系のでもいいだすね。悩むだす」
「倉蔵さんったらエッチなのね。さあ、何にするの?」
「ちょ、ちょっとそんな急に言われても、色々と願いがありすぎて、考えがまとまらないだす。何かいいのを考えるから、しばらく待ってくれだす」
「分かったわ。じゃあ50年待つわね」
魔法少女は直後石像になりました。
「ああ、違うだす。そんなに長い間考えるわけではないだす」
しかし、魔法少女は元には戻りませんでした。
元に戻らなかったので倉蔵は家へ石像になった魔法少女を持って帰りました。
倉蔵は毎日、魔法少女の石像を眺め、魔法少女が元に戻り願いを叶えてくれるのを待ち続けました。
■■■
倉蔵は100歳になりました。倉蔵はもう死ぬ寸前です。倉蔵が床で、目を閉じようとしていると石像がにわかに輝き出しました。そして、その光が収まると石像が元の魔法少女に姿を戻しました。
「あれ、倉蔵さんは?」
魔法少女は不思議そうな顔で人差し指を顎に当てて言いました。
「だ、誰じゃ。お前さんは……」
倉蔵は魔法少女のことをすっかりと忘れてしまっていました。
「あら、もしかしてあなたが倉蔵さん? そうよね。私、50年も石像になったままだったんだものね」
魔法少女は舌を口から下にぺろりと出して「てへっ」と言いました。
「ところで、倉蔵さん。願い事は決まった?」
魔法少女が続けて言います。
「ね、願い? 何のことじゃ……。でも、でもっ、おっぱいが見たい」
倉蔵は興奮して言いました。しかし、そのショックで死にました。
「分かったわ。じゃあ見せてあげる」
魔法少女は倉蔵の死体の前で、ぷりんと胸をはだけさせました。
「願いは叶えたわ。じゃあ、さようなら。倉蔵さん」
魔法少女は光となり天へと帰って行きました。
14
私マイ。中学2年生。
ロングの黒髪が特徴の大和撫子です。
昨日私ね。夜ベッドに寝転がり、天窓から満天の星降るキラキラした夜空を見ていたらね流れ星が流れたの。
私感動してね。両手をぐーの形に握りしめてお願い事をしたの。
どうか私に可愛いペットを下さいってね。
そしたら夜空が大きく輝いてね。その直後私の部屋も大きく輝いたの。
光が収まった後部屋を見てみるとね卵があったの。まだら模様の大きな卵が……。
うわー願いが叶ったって、私スカートからパンツが見えるのも気にしないで大きくジャンプしたわ。まあ、部屋の中にいたんだから関係ないんだけどね。
私はそれから毎日毎日卵をお腹に入れて人肌で温めたの。
そしたら徐々に卵が脈打つのを感じられるようになって来たの。
私嬉しかったわ。だってペットが欲しいっていう願い事が叶うかもしれないんだもの。
そして、学校にもこっそり持っていったわ。授業中、給食中、トイレ中もね。だって可愛いんだもん。
そして私がトイレで用をたしている時、ピシッという微かな音と体に伝わる振動がしたの。きたーって私は思ったわ。
そしたら案の定卵の殻が割れていて中から赤い目が覗いていたの。
卵の中から出てきたのは恥ずかしそうにしている女の子。
可愛いわ可愛いわ。私は狂喜乱舞したの。
で、ペットは生まれたんだけどね。刷り込みってあるじゃない。動物が初めて見たものを親と思うっていうやつよ。それと似たような現象がこのペットにもあったの。それはね生まれた場所を住処にするっていう刷り込みらしいの。
私は焦ったわ。だってトイレから動こうとしないんだものこの子。
この子はトイレの水に潜ると配水管の奥に隠れたわ。いくら私が呼んでも出てこないの。
私は三日三晩泣いたわ、だって天から授かった溺愛するペットだもの。
でも、結局私にはどうすることも出来なくて泣く泣くこの子を諦めたわ。
でも寂しがりやのこの子はたまにトイレの配水管から顔を出し皆の様子を伺っているらしいの。
それがたまに皆に目撃されて皆を驚かせているみたい。
手の届かないこの子。でも私はずっと愛し続けるわ。だってどこに住んでいたって私の初めて飼ったペットなんだもん。




