第18話 ジャイアントトロールとの対峙
この村の夜は不気味なほど暗い。
もちろん電灯などは無く、唯一の光といえば月の明かりだった。
そんな中、オレ達は寝ていたのだが。
真夜中というのになにか巨大な生物の足音が聞こえる。
いや、真夜中だからこそなのか、それはわからないが危険な雰囲気だ。
ドン、ドン、ドン、ドン……
足音は大きくなっていく。
こっちに近づいてきているらしい。
オレはみんなを起こした。
見張りに出ていたガイコツたちが帰ってきた。
「オイ!! ヤバイゾ! ジャイアントトロールダ!!!! オレ達ガ戦ッテクルカラ逃ゲテロ!」
「なんだって!!! まだ何も……」
「いや、いいさ。骨ども! 足止めを頼む!! オレ達は作戦会議だ」
「そうだな。なら、俺と大剛は近距離で挟み撃ちだ。道は遠距離から目を狙い撃ちしてくれ。彩乃、魔法使えるか?」
「いや、まだ使ったことないけど……」
「なら隠れていてくれ」
「うん」
すぐに家を出て先を見ると全長およそ7,8メートルのトロールが立っていた。
ガイコツは全滅。
骨の山が積み上げられていた。
トロールはガイコツの胸の宝石を眺めていた。
『あ~綺麗だぁ~。骨にはもったぁいないなぁ~。貰っておこうぉ』
「でけぇな。張り合いがある。この剣でぶった斬ってやるぜ!!」
「オレは仲間にしたいな」
「もう、諦めようよ~。危ないしね、ね?」
「何いってんの道! いってらっしゃい!!!」
「彩乃ちゃんは戦わないからそんなことが言えるん……」
『あれれれれ~!!!! ゴブリンだ!! うまそぉ~~! 喰べちゃうぞ!!!』
「行くか!!」
『ガァァァァァァアア』