第14話 vs骨太
「イイカ? オレ達ガイコツノ弱点ハ胸ニアル……コノ、オレンジ色ノ宝石ダ。オレ達ハ魔法使イニヨッテ生ミ出サレタモノダカラ動力源ノコイツヲ壊サレチャ生キテイケナインダ」
そのガイコツの胸には、いや、ろっ骨付近には橙に輝く宝石があった。
「名前ハマダ無インダ。ナンカ名付ケテクレナイカ?」
オレはコイツの白くて細い身体からこう名付けた。
「ガリガリ君」
「ガリガリ君? オレ、ガリガリ君! ヨシ、オ前ノ役ニタツカラナ!」
良い情報と戦力が手に入った。
十数体の相手だが不思議と勇気がわいてくる。
「サア、戦オウカ!」
オレは再びグローブを構えた。
どこからの攻撃にも対応できるように。
一体のガイコツと対峙した。
そいつはさっきのガイコツとは大きく違い、図太い、まるで丸太のような体つきで、骨太とはこのガイコツのための言葉なのかと疑うほどだった。
その骨太ガイコツをオレは見つめたいた。
これほど強そうなガイコツだ。
瞬殺されるだろうな。
弱点である胸の宝石を一撃で仕留めなければいけない。
そんなことを考えても相手は待ってくれない。
骨太はオレに襲い掛かってきた。
「うあぁあ!!」
若干の怖さに変な声をあげてしまったが、オレの拳は確実に骨太の胸をとらえていた。
骨太の胸の宝石は壊せなかったが、攻撃のショックで倒れた。
しかし、次々と骨たちは襲い掛かってくる。
容赦なく、オレ達三体に。