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第12話 こんにちは、個人商店_4

 「時代の流れと同じ方向ではないと、何十年も前から気づいていたけれど、どうしても意地になって同じスタイルを続けていた。そしたら、見事に取り残されてしまった」


 俺と宮瀬は顔を近づけあったまま、無言で固まってしまった。


 おじいさんは怒った様子も不快感を抱いた様子もない。昔を懐かしむように、俺と宮瀬の顔を交互に眺め、柔らかな笑みを浮かべた。


 「ずっと同じことを続けていたら、レトロなんて洒落た呼び名を付けてもらえるようにもなった。だからおじいさんはね、この店を気に入っているんだよ」


 おじいさんの言葉の語尾に被さるように、テレビの中の相撲中継の現場が沸いた。大金星の小さな相撲取りに向け、無数の座布団が投げられている。


 「また来てくれるかい?」


 おじいさんは大相撲の中継に視線を奪われ、柔和な言葉だけを俺たちに投げかけた。「約束してくれるなら、ちょっとまけてあげるよ。なんてね」


 「は、はい! また来ます、絶対」


 俺は背筋を伸ばし、食い気味で即座に、大きな声で答えた。


 「僕も来まーす」


 宮瀬は俺の肩に腕を乗せ、おじいさんの背中にピースサインを向けながら愛想よく答えた。

心を許せる友達がひとりでもいれば、漠然とした不安はおおよそ消えていくように思います。

でもそんなに都合よく人生は進んでいかないので、友がいない場合も心配ないです。堂々と生きていけば、大概どうにかやっていけます。

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