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君の手は雨より冷たい  作者: 紡雪


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第22話「私の救世主」

夏祭り当日

水神神社には多くの屋台と多くの人で溢れかえっていた。俺は集合場所に向かおうとするが人が多すぎて前に進めない。

(これ...集合場所に行っても愛芽に会えるのか?)

そう思いながらも少しずつ前に進む。

すると、何故か人が避けていて人混みの中1つの間隔が空いていた。

(なんであそこだけ?)

俺はそこが集合場所の近くである会話が聞こえて来る


「君1人?一緒にお祭り回らない?」

「行きません!人を待っているんです。」


愛芽の声が聞こえたのでそちらの方向を見ると


「いいからさ!彼氏とかじゃないなら別にいいでしょ?」

っと無理やり愛芽の手を引っ張っている人がいた。

(あれってナンパってやつか?)

そう思うのもつかの間

かなり強引にその人は引っ張っており、さすがの愛芽も男性の力にはかなわずにいた。

次の瞬間俺の身体はその2人の方にとっさに動いていた。


愛芽視点


「おい!俺の連れに何が用か?」


「え...?零?」

私はその声にびっくりする。


「こいつがその待っていた人か?なぁ〜彼氏でもないなら今日はこの子とは俺が回るからまた来年来てね〜」

っと勝手なことを言っている...

(私は今日!零と遊びに来たのに!でも...このままじゃ零を危険な目に合わせてしまいそう……この人はその機嫌を崩せば暴力を振ってきそうだし...)

(私達には来年は無いのに...)

心の中でため息をつき、零を帰すために言葉を発そうとしたその時!


「彼氏だけど?」


っと一言零はその男性に言葉を発する。

もちろん1番驚いたのはその男性じゃなくておそらく私。零はそんなこと言ってくれるとは思っていなかったから。

……いや言っては、ほしかったかな。


「それで?まだなんか用ある?」

「こんな陰キャみたいなやつが彼氏だなんて……覚えとけ!」

そう言って男性は立ち去る。


次の瞬間私は手を掴まれて零に人混みとは離れた方向に連れてかれる。

落ち着いた私は、


「彼氏なの?」


っと聞いてみる。

すると零は


「ごめん勝手にあんなこと言って。身体と口が勝手に動いたというか……」


「それより、浴衣似やってるな!」

っと言ってくる。

そう……今日はせっかくのお祭りなので浴衣出来たけど、あんなトラブルに巻き込まれるなんて。

「ありがとう!それと、零が助けてくれなかったらどうなってたことか...そっちの方もありがとうね!」

そこで零が少し暗いということに気づく

「どうしたの?少し元気ないけど?」


「さっきの人に”陰キャ”って言われた……」

(あ〜...これはだいぶ傷ついているやつ〜)

「まっ、気を取り直して夏祭りを楽しもう!」

そう言って私達はまずはお参りをしに神社に向かう。


(……彼氏とか浴衣綺麗だとか、少しドキドキしちゃった……なんか私がからかわれているみたいじゃん……)



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