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本当によい日だった

作者: ちょり

土曜日の話をしようと思う。東京で人と会ってきた。こんなこと書くと怒られそうだけれど、私たちは人間のふりをしたタヌキで、それを自覚して生きて行くべきだったのに、私はタヌキであることを忘れて、自分は人間だと思い込んでたみたいだ。けれども目が飛び出るほど高い紅茶とケーキを食べながらお話していたら、次第に思い出してきたので、もう忘れないようにしようと思った。本当にお話できてよかった。その人と別れたあと、デパートで出産祝を買った。よだれかけ買ったんだけど、店員さんによだれかけありますかと言ったらさりげなくステイですねと言い直されてしまった。ステイと言うのか。ステイも買えたし、せっかくなので東京でお酒を飲んでから帰りたいと思った。まずは駅にたどり着こうと思ったんだけど、そもそもどこのドアから入ってきたのか分からなくなってしまった。二周くらいして、見覚えのある受付のお姉さんを見つけたので、そこから入ってきたのだと分かった。お姉さんに駅までの帰り道を教えてもらって、外に出たんだけれど、これは本当に私の悪いところで、お姉さんに教えてもらった道と違うところから行ってみることにした。こんなだから料理も余計なもの入れて変な味になってしまう。そうしたら、案の定迷ってしまった。雨が降っていてリュックから携帯を出して調べるのが面倒だったので、駅に行きそうな人について行くことにした。最初は出張帰りのスーツ着た男女グループについて行ったんだけど、飲み屋さんに行く途中だったみたいで、飲み屋街で携帯を見ながら立ち止まってしまったので私も一緒に立ち止まってしまった。次に選んだのは男子高校生で、これは絶対に駅に行くぞと思っていたら、コンビニに入ってしまった。しょうがないので、特定の人について行くのは辞めて、人が多く歩いてる方に歩くことにしたら無事に着くことができた。これで駅の場所は分かったので、駅を見失わないように飲み屋さんを探したけれど、飲み屋さんが多すぎてどこに入ればいいかわからなくなってしまった。しょうがないのでラーメン屋さんに変更して、探していたけれど、中々ピンとくるところがなかった。もう吉野家にしようと思っていたら、お客さんが全然いないラーメン屋さんがあったので、思わず入ってしまった。とても美味しくて、シメのお茶漬けも頼んでしまった。きっと私の家の周りでお店を出せば大繁盛するだろうに、東京は恐ろしいと思った。雨で冷えた体が温まってとてもよい気分になった。そのまま電車に乗って、家に帰って教えてもらったストレッチをして、すごくすごく眠った。

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