↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/1

第十六話「天敵」

数十分前レイたちは──


「パンパン」


と銃声が耳をつんざく。

私とトワはなんとか避けることが、

できているが、長くは持たない。

あの子たちも店の中に隠れてもらっているが、いつ狙われてもおかしくないだろう。


「ジリ貧だ」


トワはそう言って、

向かってきてる銃弾を反転させ、

銃弾がリンを狙うようにした。

しかしリンは新たな銃弾を撃ち銃弾同士で霧散した。


私は相手の手の感覚を無くし撃てなくしたが、

落ちているナイフや銃弾がもう一度僕らのほうを狙って飛んできた。


「は?」


と初めて見る攻撃に少し驚きつつ、壁に隠れて銃弾をやり過ごした。

.....決め手が足りなすぎる。

私はトワの記憶を直さなきゃいけない。

それを直す方法はこの女が一番知っているだろう。

それなら


──死なない程度でぶち殺す


私は目の感覚を操り、

相手の視界を朧げにした。


その隙にトワが反転を使い、

地面を無くし、落とし穴にした。


リンは土を蹴り、

私たちに土が向かってきたが


目が見づらいリンはあまり能力が使いこなせないようだ。

当てずっぽうなところに飛んでいっている。


それでも、私は顔にクリーンヒットしたが.....


トワは落とし穴に入っている。リンに対して能力を使い、

空間の重力を反転した。


「クッ」


と呻き声のようなものが聞こえたが、能力で宙を浮いてすぐに脱出した。


「はあはあ、相変わらずチートね。

物体を反転とか言いふらしている癖に普通に空間や人に使うんじゃないよ。」


リンは腕で顔の泥を拭きながら、

愚痴をこぼした。


「僕も自分の能力が物体を反転だと思えなくてさ。なんか知ってるんでしょ?」


.....やつは『言いふらしている』と言った。

正直、私たちは昔、能力の条件とか興味なく。

別に教えあっていなかった。


最近になってトワと出会い自分からそう言ったらそうだと認識していたが。


サクが電車の時に言っていた通り、

トワがアークの一員だとすると

自分の能力を弱く見せていたってのがしっくりくるわね。


そして、人や空間、物体、状態に干渉してるように見える。

それなら


「──トワ!あなたの能力は状態を反転させる能力!」


「チッ」


先ほどの自らの失言に気づいたのか、苦虫を噛み締めたような顔をしているのをみて確信に至った。


リンは直ぐに私に向かって撃ってきたけど、銃弾は遅くなりトワ恐らく速さ反転したのだろう。


リンが撃ってくる弾を形を変えて、トワは飛び回った。トワはリンに触れて、


「反転」


と言った瞬間、リンは倒れた。


「状態の反転。君の体力を反転させてもらった。どうやら僕たちの勝ちだね。」


私は安心しきって、子供たちの方を見た。

男の子は驚いた顔をして何かを言いたげにしている。

女の子は手を伸ばして能力を使おうとしていた。


「避けろ。トワ!」


次の瞬間、銃声が鳴り響いた。

咄嗟にトワの方を見たが、

心臓付近に銃弾による穴が出来ていた。


「クッ」


トワが顔を歪んでいくのを見て、

リンはハッとしたような顔をしていた。


私はあまりの出来事に膝を地面につけ絶望していた。

また守れなかったと涙を抑え込むために瞬きをした瞬間、


トワの体は元に戻っており

その代わりにリンの心臓付近に銃弾のような穴ができ、

血を出してバタンと倒れていた。


「ガッ」


とトワもリンの傷跡の近くを触り、

不思議そうにしていた。


「私がリンとかいうやつに傷を写したわ!これで貸し借り無しね!」


アカリは自慢げに言っていた。

サクは、写す能力は能力をコピーしてくるものだと言っていたが

コピー以外もどうやら出来るようだ。


リンは何かに気づいたかのように

今にも泣きそうにしている。

しかし、トワの顔を見て少しだけ

表情が和らいだ。


リンは銃を持ち、

ふらつきながら立ち上がった。

こめかみに銃を向けて、リンは


まだ戦うか!?と私たちは思い、

戦闘態勢に入ったが、


「ごめんね。トワ。そして──」


【大好きだったよ。女たらし。】


リンが微笑んだ次の瞬間、銃声が鳴り響き、リンは重力に従って、

動かなくなった。


私たちはあまりの光景に誰も動けなくなっていた。


「なぜ?リンは死んだんだ。」


トワは唖然としながら、事実を確認するために口から漏れた。


きっとこの女はトワのことが好きだったからこそ、死んだのだろう。


──好きな人の迷惑にはなりたくないものだから。


私もリンの立場ならそう考える。

なぜリンが急にこのようなことをしたのかはわからないが。


私とリンは立場が違えば、死んでいたのは私かもしれない。

その考えに畏怖を抱き、

考えるのをやめた。


「.....僕が記憶を思い出したら、

この子になにか言ってあげれたのかな?」


私たちはこの感情を整理できないまま、

アカリとカナタを連れてユイナのとこに行くのであった。


*


「取引ですか。」


ネクロは今更そんなことをなぜ?と言いたげな顔をしていた。


「ああそうだ。どの道、後はあいつらが

勝つかどうか、その間に答え合わせと取引をしよう。」


「まず、お前の洗脳の能力。

これには苦労した。だが、これの解除の条件はもうわかりきっている。」


ネクロは驚いたようにこちらを見て、


「ええ、あなたの想像通りですよ。

私の能力は洗脳で解除の条件は

大切な人が危機的状況になることです。」


そう。だから俺はユイナが死にかけてた時、意識を覚ました。

トワもレイが暴走によって、

いつ死んでもおかしくなかったから

洗脳を解除できた。


「私が教えてあげた代わりにと言ったら何ですが、質問です。

あなた、過去に戻り続けてますね。」


ネクロは事実を確認するため、

俺の表情を疑っているようだ。

その表情はトウマのように思考を見透かされているんじゃないか?

と錯覚してしまう。


「それにここに来たってことは、

洗脳の対策をしてここにきたんですよね?」


.....なんでこいつは毎回戻ったことがわかるんだ。

まだ能力とかあったら流石にキツイぞ。と呆れながら思考した時、


「その顔はYESですか.....

それになぜ私がわかるのかって顔をしていますね。」


「教えてあげましょう。その理由は、死ぬたびに

私の体が、種族──キョンシーとしての

代償でゾンビになっていくんですよ。」


ネクロはドロドロになった足を見せながら

そう話した。

やけに服を着込んでいるなと思ったが、

隠していたのか。


「恐らく、別の世界の影響でしょう。

今、私には代償の影響を受けています。」


過去に戻ることで世界の修正力が働くのと同じ原理か、

しかし、なぜ別世界の影響をこいつは受けているんだ?


いや、過去戻りが完全なものではなくなってきたか?

だがまあ今はこの状況を利用しよう。


「つまり、俺の能力はあんたのキョンシーの」


【天敵ってことか。】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。